インドネシア大統領「高速鉄道で日本と協力続ける」
2018年7月15日 5時20分 NHKニュース
インドネシアのジョコ大統領はNHKの単独インタビューに応じ、首都ジャカルタと第2の都市スラバヤを結ぶ鉄道の
高速化計画について実現に向けた日本との協力を今後も続けていく考えを示しました。
インドネシアのジョコ大統領
インドネシア政府は首都ジャカルタと第2の都市スラバヤを結ぶおよそ750キロの区間の鉄道について、
電化などによって現在の所要時間を半分以下に短縮する高速化計画を進めています。日本は事業化に向けた調査に
協力していて、将来的には車両の納入を請け負うなど大型のインフラ輸出に結びつけたい考えです。
これについてジョコ大統領は14日、NHKとのインタビューで「日本とは事業化に向けた調査で協力している。
これが終わればすぐにでも工事に着手したい」と述べて、日本との協力を今後も続けて早期の実現を目指したいという
考えを示しました。
日本はインドネシアの別の区間の高速鉄道計画で当初は受注を有力視されながら土壇場で破格の条件を提示した
中国との競争に敗れた苦い経験があります。今回の鉄道高速化計画について日本とインドネシアは現在、
事業費などをめぐる調整を続けています。
ジョコ大統領はまた、先月、河野外務大臣が南シナ海の南端に浮かぶナトゥナ諸島を含めたインドネシアの
離島開発への支援を表明したことについて「離島に住む人たちの生活が豊かになれば国境沿いにすばらしいとりでが
できることにつながる」と述べて、日本からの支援を歓迎しました。
南シナ海ではインドネシアと中国の間で管轄権をめぐる対立があり、ジョコ大統領の発言は日本と連携して
海の管轄権を守っていく姿勢を明確にしたものとなります。