歯磨き剤に高級化の波、カカオ豆由来で1本100ドルの製品も
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歯磨き剤の市場規模は24年までに360億ドルに達する見込み
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独創的なフレーバーと派手なデザインの高級品がシェア拡大
From left: Marvis Jasmin Mint; Aesop Toothpaste Dentifrice; Buly 1803 Orange Ginger Clove; Theodent 300.:Source: Vendors
高級化粧品の多くと同様に、歯磨き剤は本当に無くてはならないものでないことは分かっている。
歯磨き剤が息を爽やかにし、歯を白くするのに役立つのは確かだが、歯磨きの真の効果は
歯ブラシの毛とそれが虫歯や歯周病の原因となる歯垢(しこう)をこすり取る能力によってもたらされる。
米歯科医師会によれば、1日1回のフロス(ほぼ間違いなく最も重要)に加え、1日2回のブラッシングが
口腔(こうくう)感染を防ぐ上で不可欠だという。
歯磨き剤が違いを生む要因の1つはフッ化物で、脱灰(だっかい)と呼ばれる虫歯の初期段階に
効果がある。このため他の手段でフッ化物を摂取していない場合、歯磨き剤を使用するのは最善の策だ。
発泡剤や魅力的なフレーバー、派手なパッケージといった歯磨き剤の他の大半の側面は単なる
付け足しで、厳密にはなくても構わないが、それでは楽しくない。生活に欠かせない衛生上の儀式は、
楽しい方が良いだろう。
世界の歯磨き剤市場は2018年に260億ドル(約2兆8000億円)規模となった。24年までに
360億ドル規模に達すると予想され、よりぜいたくな新製品の一群がシェアを広げつつある。
以下はその一例だ。
イソップの「トゥースペースト」ソース:イソップ
オーストラリアのスキンケアブランド、イソップの「トゥースペースト」(17ドル)。17年発売。フッ化物は配合されていないが、グミ科のシーバックソーンが歯茎の回復を促し、カルダモンとワサビの抽出物が息を爽やかにする。
マービスの「ジャスミン・ミント」出典:マービス
1958年創業のイタリアのデンタルケアブランド、マービスはジャスミンやジンジャー、リコリスなどのフレーバーの歯磨き剤(12ドル)を展開。米高級百貨店バーニーズ・ニューヨークや化粧品チェーンのセフォラで販売している。
「テオデント300」ソース:Theodent
テオデントは2012年にオーガニックスーパーのホールフーズ・マーケットで最初に発売され、現在はアマゾン・ドット・コムを通じて販売されている。カカオ豆由来で、フッ化物の代替成分(RENNOU)が入っている。茶色のチューブに光沢のある金色でロゴが描かれ、同色のキャップが付いた「テオデント・クラシック」(16ドル)はクリスタルミントのフレーバー。より高濃度のRENNOUを配合した白いチューブの「テオデント300」は1本100ドル。
ハローの歯磨き剤 ソース:ハロー
オーラルケアブランド、ハローの歯磨き剤は13年に発売され、現在はホールフーズや化粧品専門店アルタなどで販売されている。リンゴやスイカなどのフレーバーの子供向け製品は3.99ドルから、ホワイトニング用や活性炭入り製品は最高で9ドル。
フランスのブランド、ビュリーのフッ化物非配合の歯磨き剤(29ドル)には南仏カステラ・ヴェルデュザンのミネラル豊富な温泉水が含まれている。フレーバーはマント-コリアンドル-コンコンブル、ポム・ドゥ・モントバン、オランジュ-ジャンジャンブル-ジロフルの3種類。高級品のオンラインストア、ネッタポルテで購入できる。
原題:Made From Cocoa and Capped in Gold, $100 Toothpaste Is Here(抜粋)
日本のフッ化物入り歯磨き剤 500円前後