イバンカ・トランプさんのファッション・ブランド、売上絶好調と
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2017年03月9日 BBC
ドナルド・トランプ米大統領の娘イバンカさんのファッション・ブランドが、売り上げを5倍に伸ばしているという。ブランド「イバンカ・トランプ」のアビゲイル・クレム代表が8日、数週間前から過去最高の売り上げを記録していると明らかにした。
ファッション誌「リファイナリー29」のインタビューでクレム代表は、具体的な売上高には言及しなかった。しかし、市場分析企業による調査も、ブランドの売り上げ増を示している。
イバンカさんのブランドについては、高級百貨店ノードストロムをはじめ複数の小売業者が、売り上げ不振を理由に販売を中止。トランプ大統領に反対する人たちは、不買運動を展開している。
服飾関連のネット小売動向を調べるロンドン拠点のサイト「リスト」によると、「イバンカ・トランプ」製品の売り上げは2月に急増した。
同サイトによると、今年1月から2月にかけて売り上げは346%増加。昨年比では557%増になるという。
「リスト」の米国広報担当サラ・タナー氏は、「1カ月でこれほど売り上げが極端に急増するのは前代未聞で、私たちも非常に驚いたと話す。
クレム代表によると、顧客のほとんどはニューヨーク、カリフォルニア、テキサス各州の女性で、1人当たりの平均年収は6万~10万ドル(約700万~1150万円)。
クレム氏はさらに、トランプ大統領をめぐる政治的論争やボイコットも、イバンカさんのブランドの売り上げ拡大に貢献したかもしれないと話した。
「イバンカ・トランプ」製品については、高級百貨店ノードストロムが2月初めに売り上げ低迷を理由に販売中止を発表。それを受けてトランプ大統領自ら、同社を自分のツイッター・アカウントで批判し、大統領公式アカウントがこれをリツイートした。
さらに、大統領の上級顧問、ケリーアン・コンウェイ氏がホワイトハウス記者室から米フォックス・テレビに出演し、トランプ氏の娘イバンカさんのファッションブランドを「買って」と発言を繰り返したため、ホワイトハウス職員が民間企業や製品を推奨することを禁じる、連邦倫理規定違反だと批判された。
インターネット小売り最大手の米アマゾンでは現在、「イバンカ・トランプ」ブランドの香水が香水部門の人気1位で、大勢がトランプ氏を支持するコメントを書き込んでいる。
「ダスティンM」さんは「どういう香りなのか知らないまま買ったし、それはどうでもよかった! トランプ一家を応援してる! アメリカをまた偉大にしよう! ノードストロムなんかいらないし!」とコメント。「ああそうだそれからちなみに、香りも最高!」と付け足している。
ほかにも、「妻へのプレゼントとして、そしてイバンカを応援するためにこれを買った」という書き込みもある。