サウジアラビア・ジッダの米総領事館近くで爆発 自爆攻撃か
2016年07月4日 BBC
ジッタ米総領事館
サウジアラビア内務省によると、西部ジッダの米総領事館近くで4日未明、男が自爆死した。
自爆攻撃犯と思われるという。取り押さえようとした警備兵2人が負傷したという。
内 務省報道官のマンスール・アル・トゥルキ少将が発表した声明によると、4日午前2時15分(日本時間午前8時15分)ごろ、
総領事館の向かいにあるスレイ マン・ファキー病院の駐車場にいる男を不審に思い、警備兵たちが近づいたところ、
男は「病院駐車場で、自爆ベルトを爆発させた」という。
米国務省は、爆発について承知しており、「総領事館の人員全員の行方が確認できている」とコメントした。
サウジアラビアの米国大使館は、爆発の後、在留米国人に向けて「周囲に気を配り、国内を移動する際には特に注意するよう」警告を
発した。
7月4日は米国の独立記念日。ラマダン(断食月)の夜明けの祈りが始まる前の事件でもあった。
ジッダの米総領事館は2004年に武装勢力に襲撃され、9人が死亡している。
聖地近くでも
2016/7/5 12;00 BBC
サウジアラビアで4日、国内3カ所で自爆攻撃が相次いだ。
内務省によると、西部のイスラム教聖地メディナにある「預言者のモスク」付近で起きた自爆攻撃では、治安部隊員4人が死亡
し、5人が負傷した。
内務省によると、モスク前で治安部隊員に呼び止められた男が自爆した。
一方、サウジ資本の衛星テレビ局アルアラビーヤは、男は治安部隊員を狙い、ラマダン(断食月)の断食明けを共に祝うふりをして自
分から近づいていったと伝えている。
モスク内にいた南アフリカ出身のカリ・ジヤード・パテルさん(36)はAP通信に対して、断食明けを知らせる大砲の音かと最初は思った
と話した。「地面が強く揺れて、建物が内破したみたいだった」と言う。
「預言者のモスク」は預言者ムハンマドの霊廟で、メディナはイスラム教徒にとってメッカに次ぐ第2の聖地。
BBCワールドサービスのアラン・ジョンストン中東編集長は、自分たちにとってこれほど神聖な場所での攻撃に、
世界中のイスラム教徒が呆然とするはずで、過激派勢力のいわゆる「イスラム国」(IS)が疑われるだろうと指摘している。
メディナでの攻撃に先立ち、東部カティーフでイスラム教シーア派のモスク近くで少なくとも1回、爆発があった。
攻撃した男は殺害されたが、他に死傷者は出ていない。
カティフには、サウジアラビアでは少数派のシーア派住民が多く住む。
4日未明には、西部ジッダの米総領事館前で自爆犯と思われる男が爆発物を起爆させた。
取り押さえようとした警備兵2人が負傷した。
いずれの事件についても、犯行声明は出ていない。
イスラム圏の多くで、ラマダン(断食月)が5日に明ける。
サウジアラビアでは過去2年間にISによる攻撃が相次ぎ、内務省は先月、2年間で「テロ攻撃」が26件あったと発表している
6月末からISが犯行声明を出した、もしくはISによるものとされる攻撃が世界各地で相次いでいる。
・トルコ・イスタンブールの空港で6月28日、銃撃と自爆攻撃で45人が死亡。
・バングラデシュの首都ダッカで1日夜、武装集団がカフェを襲撃。人質20人と警官2人が死亡。
・イラクの首都バグダッドで3日未明、繁華街入口で大型トラックが爆発。165人が死亡。
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