ドキュメントスキャナとは、連続して文書をスキャンする機器である。一時期、本の自炊というのが流行った時に多くの人が購入したと思われる。

個人的には、塾でのアンケートの集計などに使っていた。特に各教室との合同夏合宿、冬合宿などを実施した際に、アンケートを必ずとるのだが、数百枚にもなり、保存したり、送付したりするのも手間暇かかっていた。そこで、このスキャナーを購入し、利用した。大変便利で数百枚の資料もあっという間にデータができ、大変役立った。さらに、卒業生の口コミや保護者の声などのデータ化にも利用した。
塾(教室)の口コミとしてと生徒や保護者の生の声を届けるのはどこでもやっていることだが、やはり、自筆の口コミというのは信頼がおける。チラシや塾通信(塾のおしらせ)などに、読み取った自筆データでの口コミをよく利用させてもらった。
さて、写真や文書、本などを少なくしようと考えるとデジタル化することが考えられる。例えば、膨大な量のネガフィルムなど、もう写真屋に焼き増しを頼むこともないと思われる。そこでフォトスキャナーなどで読み取り、廃棄した。それでも多くの写真が残ったので通常のフラットスキャナーやカメラなどでデジタル化していたが、重要でない写真は、ドキュメントスキャナで取り込もうと奥にしまっていたScanSnapS1500をだしてみた。7年以上使ってないのでちゃんと動くか心配であった。
ネットでまず調べてみると販売していないだけでなくドライバーのダウンロードも停止されていることが分かった。こちらはSetupDiskもあるので大丈夫と思ってノートのwindows10にセットアップしてみた。うまくいかないので、ダメもとでwindows11にセットアップしてみると、こちらは動きそうであった。
べとべとの油がついていたので、まずはあちこちについた油をふき取った。ページ送りのゴム部分が、溶けて油(樹脂)になっているようである。かなりの量である。しかも、粘着力が強く、ふき取るのも容易ではなかった。ある程度きれいになってスキャンしてみた。途中まではスキャンするが、排紙のところの紙送りがうまくいかない。何度やってもうまくいかないので、メルカリにジャンク品として出品するか、廃棄処分しようとも考えた。

ところが、同じような症状で苦しんでいる人が結構いることを見つけた。10数年前の機器なので修理にだすことも不可能、可能であっても高額である。分解して自分で修理することも可能のようだが、そうとうハードルが高そうである。
そんな時、千円程度の部品で直る記事を見つけた。紙送り部分のゴムが溶けているので、その樹脂を取り除き、そこにシリコンチューブを装着すればいいという簡単なものである。
シリコンチューブ(6mm×12mm)1mの長さを900円程度でアマゾンから購入した。ある程度掃除をしていたので、切り込みを入れてつけるのに5分もかからずに作業は終了。スキャンを試してみる。
ページスキャン成功!
と思ったが、紙にあの樹脂が幾つかついている。
かなり奥のほうまでふき取る。小さなマイナスドライバーに水分ティシュを巻きつけたりして細部までふき取る。スキャンする。樹脂がつく。ふき取る。そんな繰り返しを1時間ほどかけてやっと完成終了した。

6万円で買ったドキュメントスキャナScanSnap s1500が生き返った。しかも、windows11で問題なく作動している。文書だけでなく、写真もスキャンできた。いろいろと利用できそうである。
