金生遺跡を世界遺産 世界標準時の天文台にしよう会

一年の初めはどのようにして

一年の初めはどのようにして決められるのか
「建寅の月」を歳首とする夏暦が農事を行うのに最も適していた
ということらしい。そうならば縄文時代後期から晩期に掛けては、「立春」は欠かせない暦の基本になったと考える。縄文後期がいつなのか正確には分らないものの5000年前頃からと見ても良いのだろうか。金生遺跡ではこの頃には立春を見ていたことになる。
伝説という夏暦に先行していたことは間違いないだろう。

引用ーーーーーー
三正(さんせい)とは、中国戦国時代に唱えられた、中国暦の年始をどこに置くかについての3種類の考え方である。

概要
夏正(かせい)・殷正(いんせい)・周正(しゅうせい)の3つを総称したものであり、夏王朝・殷王朝・周王朝における暦(夏暦・殷暦・周暦)で用いられていたと主張される。

12か月に十二支を配当したものを月建と呼び、冬の真ん中である冬至を含む月を建子の月とした。したがって、春が建寅・建卯・建辰、夏が建巳・建午・建未、秋が建申・建酉・建戌、冬が建亥・建子・建丑の月となる。これには夏正・殷正・周正の違いはない。

夏正では建寅の月を正月とし、殷正では建丑の月を正月とし、周正では建子の月を正月とした。年始はその月の朔日である。

天文・二十四節気 平気法では、冬至を1年の周期の起点としており、物理的な観点から言えば、周正が最も正当性があることになる。

戦国各国が主として採用したのは夏正であり、これは夏→殷→周と王朝交替してきた歴史から、周を継承する王朝は自国であるという正統性を示すためであり、天文的・物理的な観点によるものではない。

引用ーーーーーー
古代は「三正」がありました。「正」は正月の意味で、「三正」は正月が異なる三つの暦(夏暦・殷暦・周暦)を指します。
夏暦は「建寅の月(立春がある月。農暦の正月。建は北斗星の柄の部分で、建の向きが寅の方位に戻ったことを意味します。寅は東北の一定の位置です)」を歳首(一年の初め)にしました。
殷(商)暦は「建丑の月(農暦の十二月)」、周暦は「建子の月(冬至がある月。農暦十一月)」が歳首です。
夏商周三代の暦が異なるため、春秋戦国時代の各国の暦も統一されなくなりました。例えば晋国は夏王朝の墟(跡地)に国を建てたため夏暦を使い、宋国は殷墟(殷王朝の跡地)に国を建てたため殷暦を使い、魯国は周公の子孫の国だったため周暦を使いました。
 
秦国は三正に従わず「建亥の月(農暦十月)」を歳首にしました。これは漢代初期まで踏襲されます。
*秦の暦に関しては東周赧王五十年・前265年参照
戦国時代100 東周赧王(三十八) 趙の觸龍 前265年

しかし「建寅の月」を歳首とする夏暦が農事を行うのに最も適していたため、西漢(前漢)武帝元封七年(前104年)に導入された『太初暦』によって「建寅の月」が歳首に改められました(同年、太初暦を導入してから太初元年に改元されました)。
その後、二千年以上にわたって「建寅の月」が歳首となりました。これが現在の旧暦(農暦)で、夏暦が基本になっているため、旧暦は夏暦とも呼ばれています。
 
上述の通り、春秋戦国時代は暦の制度が統一されていなかったため、古書に使われている暦にも違いが生まれました。例えば『春秋』や『孟子』は多くの場面で周暦を使っていますが、『左伝』『呂氏春秋』や楚辞(楚国の詩)は夏暦を多く使っています。『詩経』に至っては各地の詩を収録しているため、篇によって使われている暦が異なります。
 
ーーーーーーー
周以降、古代~前漢の時代まで冬至のある月が正月でした。

前漢の時代、太初元年(紀元前104年)に漢の武帝が「太初暦」を制定。
太初元年の前十一月の朔日が冬至であることを確認し、「十一月甲子朔旦冬至」を暦元とした。
十一月甲子朔旦冬至とは、夏正による十一月の第一日が甲子(六十干支のはじめ)であり、その日のはじめに朔および冬至の時刻が一致するという理想的な日です。
冬至を含む月を十一月と定義しており、およそ19年毎に冬至が十一月一日(朔日)になる年があります。
19年に1度という周期を「一章」といいます(一章=19年)。
一章の始まりは、最も重要な日である「冬至の十一月中」が、ちょうど十一月の朔日になる年が選ばれました。これを「朔旦冬至」と呼び、一章の始まりであるため「章首」と称します。


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「旅行」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事