金生遺跡を世界遺産 世界標準時の天文台にしよう会

古代中国の日時計では、一般的に、八尺の棒である表(ひょう)を基準の長さとした。

古代中国の日時計では、一般的に、八尺の棒である表(ひょう)を基準の長さとしたという。
表とはノーモンと同じと考える

なぜそのような長さに決めているのか
八尺の棒は何処から出てきたのか
その根拠は何なのだろうか

 

その根拠は金生遺跡の立地と観測施設にある。
立春日の出観測の、太陽の出る山は高く、平地から出る日の出とは異なり
観測にはある程度の高さのある棒を使うことが必要である。
その棒の長さも、日の出位置の一日毎の変化を、集まった多くの人で確定するためには、

観測精度を上げる必要があり、日の出位置の一日の変化に対応するためには、それ相応の長さ、高さが必要となる。
観測点の石棒がある太さを持つとすれば、その太さで一日の変化に対応する事が必要となる

金生遺跡の観測点と配石の現状と、太陽の出る山の地理的条件から見るとき、
観測用の石棒が25センチほどの太さとすれば、金生遺跡の表とする棒の適切な高さは、8尺程度となる。

チャイナでこれに対応する観測施設はあったのだろうか。

引用します----ーーーーーーーーーーーー----ーーーーーーーーーーー

古代中国の日時計では、一般的に、八尺の棒である表(ひょう)を基準の長さとした。

『中国の科学と文明 第5巻 天の科学』 〔ジョゼフ・ニーダム/著〕
 ⇒ 〔第 110 図 の 拡大図〕  
第 110 図『欽定書經圖説』巻一 堯典
第 20 章 天文学 (g) 天文器具の発達
 (1) ノーモンとノーモン影尺
 (p.128)
第 110 図 ノーモンとノーモン影尺を使って夏至の太陽の影を測定する伝説上の古代の人物羲叔(羲兄弟の末子)を描いた清末の図。『欽定書經圖説』、巻一、堯典 (Karlgren (12), p. 3) より。
 (p.129)
 『淮南子』は、10 尺の長さのノーモンが古代に使われたという伝承を伝えているが(これは、すでに述べた周時代の 10 進法度量衡の存在に対する強力な証拠となろう)、これは早期に、たぶんそれが直角三角形の辺に関する簡単な計算の助けには容易にならなかったために、棄てられた。+544 年の虞?の 9 尺のノーモンのようないくつかの例外はあるが、一般に、古代および中世の文献に記されているのは 8 尺の長さである。元の時代、精度を高めるためさらに大きな構造を持ったときでさえ、8 尺の倍数 40 尺が選ばれたのは、後に見るとおりである。完全に水平な台と完全に垂直な棒が必要であることは、漢以前によく理解されていた。なぜなら、『周禮』に水準器および錘を吊るすひもについての記述があるからである。漢の注釈者はこれを同じ長さのひもが、台のおのおのの隅に一つずつ固定されているという意味に取ったが、唐の賈公彦は、吊るすのに 4 つの測鉛線を使ったと推測した。もしそうだったとすると、この器具はローマ時代の測量官が用いていたグローマ (groma) と非常によく似たものであった。
 影の長さの最も初期の測定は、もちろん当時の物差しで行われた。しかしこれらは役人の指示と地方の習慣によって一定でないことがわかったので、標準の碑玉の板(土圭)で、ノーモン影尺 (gnomon shadow template) と呼べるようなものが、この目的のためのみにつくられた。それは『周禮』に記されており、実物は素焼きの土製で、+164 年のものが現存している。
 大司徒(高官)は[『周禮』に言う]、ノーモン影尺を使って、太陽下の大地への距離を決め、正しい太陽の影(の長さ)を定める。こうして大地の中央を見いだす ……。大地の中央は夏至の時の太陽の影が 1 尺 5 寸ある(場所)である。
 大司徒之職。…… 以土圭之?測土深。正日景以求地中。…… 日至之景。尺有五寸。謂之地中。(周禮、地官司徒)
? ここまでに記述された語句の意味を、簡単にまとめておきましょう。
 ? 古代中国の日時計では、一般的に、八尺の棒である表(ひょう)を基準の長さとした。
 ? 表の影(かげ)の長さを測る装置=器具が、土圭(とけい)である。
 ? 表には、ジョゼフ・ニーダムの『中国の科学と文明』で「ノーモン (gnomon)」の語があてられた。
 ? 土圭は、同書で「ノーモン影尺 (gnomon shadow template)」と表記されている。
 ? 土圭と表を合わせて「圭表(けいひょう)」と呼ばれることがある。
 ? 影は『周礼』で日景(ひかげ)と書かれ、『周髀算経』では?(ひかげ)と記述されることが見える。


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