Break Time

coffee breakで気分転換を~♪

桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち

2015-04-21 23:06:42 | 読書
「桃山時代の狩野派 永徳の後継者たち」を京都国立博物館に観に行きました。
当時を想像させる洛中洛外図屏風や重厚な松に孔雀図、源氏物語図その他多数の見応え十分な掛け軸や書など
狩野派略系図とともに興味をそそられました。







鹿の王

2015-04-16 10:56:14 | 読書
上橋菜穂子著「鹿の王」 2015年本屋大賞第1位! 第4回日本医療小説大賞 受賞作を読んだ。
私には久しぶりの大作で、読みごたえがあって、ロマンがあって感動を覚えた。

 


あらすじ(サイト参照)

強大な帝国にのまれていく故郷を守るため、死を求め戦う戦士団<独角>。
その頭であったヴァンは、奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。
ある夜、ひと群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。
その隙に逃げ出したヴァンは幼い少女を拾う。
一方、移住民だけが罹ると噂される病が広がる王幡領では、
医術師ホッサルが懸命に、その治療法を探していた。

ヴァンとホッサル。
ふたりの運命が交叉するとき、見たこともない世界が眼前に現れる。
厳しい世界の中で、暖かく他者を支えながら生きる人々の、

死者におくる入院案内

2015-04-08 12:45:53 | 読書
赤川次郎著「死者におくる入院案内」を読んだ。
軽妙なタッチで読者をひきつけてどの話もうまく描かれていて流石と思った。



あらすじ(サイト参照)

霧深い夜に腹を裂かれた女と通り魔の正体(外科)、希望溢れるはずの新しい団地で、
入居日を過ぎても姿が見えない若夫婦の行方(精神科)、
人気作家の元に現れた身に覚えのない「我が子」とその母(産婦人科)、
余命三ヶ月と診断されて家を飛び出した少女と強盗犯の奇妙な絆(放射線科)、
法医学者のもとを訪れる、「今日殺された」と主張する謎の客 (法医学教室)……迷える人間たちの病状は実にさまざま。

バリエーションに富んだ切り口とテーマでまとめられた本作は、まさに赤川流ユーモアサスペンスの真骨頂。
殺意と悪意の病に罹った「患者」たちに「名医」赤川次郎がおくる、7つの診療科への入院案内だ。
劇薬級のブラックユーモアに病みつき、中毒注意! 傑作ミステリー短編集。

二度のお別れ

2015-04-06 19:59:26 | 読書
黒川博行書「二度のお別れ」を読んだ。
初作がサントリーミステリー大賞佳作賞になった記念すべき作品。面白かった。




あらすじ(サイト参照)

4月1日午前11時34分、三協銀行新大阪支店に強盗が侵入。
400万円を奪い、客の一人をピストルで撃ったのち、彼を人質にして逃走した。
大阪府警捜査一課は即刻追跡を開始したが、強奪金額を不服として犯人は人質の身代金1億円を要求、
かくして犯人と捜査陣の知恵比べが始まる。名手の記念すべきデビュー作となった、シリーズ第1弾

キャッツアイころがった

2015-04-03 17:20:04 | 読書
黒川博行著「キャッツアイころがった」を読んだ。
美大生の女子二人が探偵まがいでインドにまで行くくんだりは、物語ならではの脚色のようにも感じたが
読んだ後味がとても良かった。




あらすじ(サイト参照)
【第4回サントリーミステリー大賞受賞】
滋賀県北部の余呉湖で、身元不明の死体が見つかった。
唯一の手がかりは、胃の中にあった宝石・キャッツアイ。
続いて京都の美大生、大阪の日雇労働者が殺害される。ともにキャッツアイを口に含んだ状態で発見される。
余呉湖との関連に頭を悩ませる警察をよそに、事件の鍵は殺された美大生が生前旅行していたインドにあると、
啓子と弘美は一路彼の地へ旅立つ。第4回サントリーミステリー大賞を受賞した、著者の出世作。

鷺と雪

2015-03-29 09:47:08 | 読書
北村薫著 第141回直木三十五賞受賞作 「鷺と雪」を読んだ。

不在の父 ・ 獅子と地下鉄 ・ 鷺と雪 の三部作からなる短編推理小説。

一貫して令嬢と女性運転手が活躍する〈ベッキーさん〉シリーズで、『オール読物』に掲載されたものばかり。
そのうちの一つ「不在の父」は私も一度読んでいた。




あらすじ(サイト参照)

不在の父

子爵の滝沢吉広はどことなく浮き世離れした、邪気の無い「神様」のような人だ。
そんな滝沢子爵にそっくりなルンペン(浮浪者)を、兄の雅吉が浅草の暗黒街で見かけ、目が合うと去っていったという。
桐原侯爵家とも縁続きにある名門の子爵がなぜルンペンなどに?・・・


獅子と地下鉄

能を観た帰りに花村家へ寄った叔母夫妻と食事を共にした英子。
近頃の過熱気味の中学受験を見かねた文部省が戒める通達を出したことに話が及び、叔母がある相談を持ちかける。

室町にある老舗の和菓子屋《鶴の丸》の、中学受験を控えた息子・巧が夜中に上野の美術館付近で補導されたという。
嘘をつくような子ではないのに、親には「友達と勉強を教え合う」と言って出て行っていた。
勉強に疲れての気分転換だろうということになったが、心配した母親がつい巧の日記帳を見てしまうと、そこには「ライオン」「浅草」「上野」と書かれていた。
上野で「ライオン」と言えば上野動物園、浅草なら花屋敷だが、巧は何をしにそんな場所へ行ったのか。



鷺と雪

叔母夫妻に誘われ、当代の名人・梅若万三郎が演る能の「鷺」を観に行った英子は、後日銀座の画廊で開かれた能面の展覧会にも行くことになった。
展覧会で能面に見入っていた英子は、大きな音に驚き振り向く。すると、学校で同じ組の子爵令嬢・小松千枝子が失神していた。
面を見て気を失ってしまったようだ。このことはご内聞にと言われた手前、あまり深くは聞けないまま時は過ぎ、修学旅行の季節になった。旅行中も千枝子は相変わらず塞いでいた。

東京へ帰った後、千枝子がようやく事情を話してくれた。旅行の前に、親しくしている有川八重子と街で写真機を使う練習をしていた千枝子は、後日現像したそれに、台湾にいるはずの婚約者が写っているのに気付いたという。
離魂病は死の前兆とも言われるため、ずっと気に病んでいたという。展覧会では婚約者に似た面を見て倒れてしまったようだ。一体なぜいるはずのない婚約者が写っていたのか、英子が謎に挑む。

英子と陸軍少尉の若月も時代の波に呑まれ、別れを迎える。

ほかならぬ人へ

2015-03-23 14:43:51 | 読書
白石一文著「ほかならぬ人へ」直木賞受賞作を読んだ。

『ほかならぬ人へ』には、表題作と『かけがえのない人へ』の2編が収録されている。
どちらの小説も、恵まれた境遇にありながら家族への愛や執着が希薄な人間にとって、大切なものは何かという通底したテーマがある。





あらすじ(サイト参照)

『ほかならぬ人へ』は「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」…妻のなずなに裏切られ、失意のうちにいた明生。
半ば自暴自棄の彼はふと、ある女性が発していた不思議な“徴”に気づき、徐々に惹かれていく…。


『かけがえのない人へ』は聖司という誠実なエリートの婚約者がいながら、元上司の黒木とSM的な関係を続ける会社員、みはる。
彼女は、若い愛人の家で発作を起こして倒れる父親に、人間的な深みを感じることができない。
そして、そんな父と別れない母には、自信のなさと嘘の匂いを感じる。さらに、弟も軽薄にしか見えない―。
こんな家族の中で育ったみはるも『ほかならぬ人へ』の明生と同様、豊かさゆえの腑抜けな状況におかれているといっていいだろう。

湿地

2015-03-16 21:14:30 | 読書
アーナルデュル・インドリダソン著「湿地」柳沢由実子 訳を読んだ。

北欧アイスランドの作家で人気がある本の一冊。面白かった。





あらすじ(サイト参照)

北の湿地にある建物の半地下の部屋で、老人の死体が発見された。
金品が盗まれた形跡はなく、突発的な犯行であるかに見えた。だが、現場に残された三つの言葉のメッセージが事件の様相を変えた。
次第に明らかになる被害者の隠された過去。衝撃の犯人、そして肺腑をえぐる真相。シリーズは世界四十カ国で紹介され七百万部突破。
グラスキー賞を2年連続受賞、CWAゴールドダガー受賞。いま最も注目される北欧の巨人、

楽園のヴァカンス

2015-03-13 16:58:35 | 読書
第25回山本周五郎賞受賞作 原田マハ著「楽園のヴァカンス」を読んだ。
出だしから「あれ?読んだかも・・・」と思いながら大まかなストーリーは覚えていたが
細部はまた新鮮に読み返すことが出来て、そうそうそうだったと再度確認できた内容で楽しめた。





あらすじ(サイト参照)


それは真っ赤な贋作か、知られざる真作か? 傑作アートミステリー!
ニューヨーク近代美術館(MoMA)の学芸員ティム・ブラウンは、スイスの大邸宅でありえない絵を目にしていた。
ルソーの名作『夢』とほとんど同じ構図、同じタッチ。
持ち主の富豪は真贋を正しく判定した者に作品を譲ると告げる。
好敵手(ライバル)は日本人研究者、早川織絵。リミットは七日間――。
カンヴァスに塗り籠められた真実に迫る渾身の長編!