さて、早稲田建築AO入試も、1次出願書類提出も済んで、2次のドローイングや自己PR資料制作も
佳境に入りましたが、十分な準備はお済みでしょうか?1次書類審査が無事に通過後は、2次のドローイング実技試験や
自己PR資料制作に於けるリーダーシップや社会活動履歴や部活、あるいは短期留学、アート系作品制作、デッサンや絵画、
彫刻や立体造形、あるいは建築関連への考察や研究、建築模型制作などを進めていると思います。集団面接や個人面接あるいは
自己PRなどのプレゼンテーションなだ、数々の難問がいくつもの壁が立ちはだかっています。今回は大学建築家入学後に学ぶ
建築専門のソフトウエアのCADやその他の、ソフトウエアとも共通する考えのCGアニュメーションの先端のプロの仕事の
報告を共有してみたいと思います。たぶん、若い受験生はこちらの方の世界観のほうが身近に感じると思いますが、やはり基本は
自分の創りたいイメージを実際に自分の手で描くことから始まると思います。そうでないとソフトに使われて奴隷になるという
ことになります。あくまでそのソフトの機能の範囲でしか表現できなくなります。実際の空間のスケール感覚や材質に於ける手触りなどの経験がないとどこか嘘っぽくなりますね....頭でしか捕らえられないと人を感動させる事ができません。人間の感情は無限大に広くまた、深い深遠な世界観です。アートはそういう人間の心と向き合う自己対話であり、自己内省の表現でありある意味ではジャンル分けと言うのが本来はない世界で無限の領域と言えます。
1. 伝統的な絵画におけるデッサンと、現在の映画になどのCGアニュメーションの進歩は
すさまじく進歩していますので、今回はニュージーランドの3Gアニユメ-ションの専門学校の
出身者による、現在の最前線のまったく異なる理系的発想法におけるデジタルレンダリングという3次元に於ける、ワイアーフレームと表面におけるテクスチャー(材質表現を貼り付ける)という技法で、あら
ゆる方位と光と陰影の設定、また季節感、あるいは朝、昼、夕方、夜間などの時系列のある意味、奥行き感が存在していない、ある種の無機質のテイストと空気感が感じられない極めて特殊な空間が形成されていますが、科学的光学理論分析と材質感分析手法と医学に於ける解剖学などを基盤とした最前線の知識が生かされた絵画表現を見る事ができます。
建築科に入学してから学習するCADのレンダリングは今回のソフトなどと考えは共通しています。パソコンやスマホのゲームも同様な技術を応用しています。
2. こういう考え方はダビンチが発見した医学の最初の一歩である、人体の構造や仕組みなど私が美大時代の芸用解剖などの授業における、表層的ではない内部構造への科学的探求精神がこれらの3次元ソフトウエアの根幹に存在しているように感じます。
3. 私の美大受験時代はいわゆる”客観的描写力を見る、石膏デッサン”が主流で、日本画は精密描写などを日々描くという基礎訓練の時代でした。そういう基礎訓練を受けた世代から見ると、米国はまったく異なる絵画領域でも独自な科学的な体系が存在します。左脳領域である論理分析的な思考法があります。そういう世界からダビンチ同様にアップルのステーブ・ジョブスのような単なる口だけの評論家ではない、世界を変えた正規の天才の頭脳である”右脳・詩的な美(アート領域)”と”左脳・構造的な美(科学領域)”の交差点に立ち、それを通底させうる”全脳思考を併せ持つ天才”が生まれていると私は感じます。
4. 元々、西洋絵画の空間表現と日本画の空間表現は異なっています。構図も造形言語も、全てが異なる宇宙観と体系でもあります。マネージメントという領域を切り開いた、社会経済学者のドラッカーも若い時代にその異なる絵画の世界観に開眼して、何度か自分の書籍に書き、それが後年の日本びいきになり、その後の移民問題と英語による世界的発信への危惧へと警鐘をならていますが、ヒットラータイ台頭するオーストリアに若き日を過ごし、ナチスの本質を暴き英国に渡り、それから米国での学究生活を得て、世界的権威にいたりますが、世界の文化と保護主義台頭などを含め全て現在の日本に、当てはまっているのは驚くべき慧眼と言えます。