昨日の船で与那国島へ行くつもりで9日には乗船券まで買っておいたのに、着いた所はここ、平野だった。7月22日以来二度目の石垣島最北端の地である。昨日、そして今日と二泊目になる。
実を言うと、昨日朝7時の船には寝坊して乗れなかったと云う理由だ。でもこの話しには別の理由も有る。確かに本来目覚めねばならない時間には起きられなかったけれど、それはほんの僅かの差。素早く服を着て港へ駆け付けた。しかし肝心の船の姿が無い。腕時計を見てみると7時52分。出港は8時の筈。何がなんだか解らないままに海の方へ目を移し始めると、そこにはただ一隻船が石垣を離れて行くのが見えた。
「ウッソ〜、なんで〜」
電車でもバスでも何でも、遅れる事は有っても(早出)なんか聞いた事は無い。それが今、この大事な時に、この石垣で私に起きるなんて。唖然・呆然、体中の力が抜けていくのを感じた。
ハッと気を取り直してからは直ぐに事務所に行き、わけを話し、粘りに粘ってキャンセル料を返してもらった。
まあ、そんな事があった末に今この平野にいる訳だ。何故ここを選んだのかは自分でも解らない。でも、ここの小さな渚は気持ちの整理をするのには向いている様な気がする。
友達と云う言葉が、最近頭の中を駆け巡っている。9月の声を聞く頃からの事だ。今、何日もかかって書いている途中の詩には、それがはっきりと出ている。友達がこの93日間で沢山出来た。みんな本当にいい人達はばかりだ。もう旅慣れたせいか、友達を作る…話しかけていくコツ…の様なものが解ってきたみたいだ。昔はかなりの人見知りで引っ込み思案だった性格が、懐かしく思える時もある。少しは大人に成っているのかな?
(ほんの)ある程度沖縄の音楽や風俗や歴史に触れる事は出来たし、島での友達も出来た。それが気の緩みになっているのかな?! 里心の様なものが見え隠れし始めているのを感じる。そんな時思い出すのは6月6日晴海から出港したその前日、加藤清美が言った言葉だ、
「初めの三ヶ月はアナタのこと、何とかやっていくでしょう。でも、その後はどうなるか解らないわね…」
私はその言葉を心の刺激剤としていた。今日迄頑張れたのは、その(彼女の)言葉のお陰かも知れない。
今日で98日目。取り敢えず三ヶ月は越えた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます