恋
2024-08-02 | 日記
以下において、敬称略させて頂いています
八月、この暑い夏になると決まって思い出すことが有る
「藤沢周平」を訪ねたのは、八月に入った暑い日だった
何日だったかは、思い出せないのだが・・・
電話で「訪ねて行ってよろしてですか」と、無遠慮に聞く私に
少し迷った風で「いいですよ。おいで下さい」と、快く答えて頂き
「場所は、分かりますか?」と丁寧に教えて下さった
かくして、その日お昼過ぎから夕方六時頃まで、話は尽きなかった
初対面で、年の差は二十ある。
にも拘らず、一杯のお茶(二杯だったかな)だけで、藤沢先生と私の
二人っきりで、大声で笑い遭ったり、少ししんみりとしたり・・・
この日の半日は、その後の私にとって「人生を変えた半日」となったのである
もう四十八年も前の事である
ちなみに最後にお会いしたのは「仕事でそちらに行くので、一杯飲もうか」と
わざわざ我が家に電話を頂き、飲んだ(先生の同級生が六人ほど居て・・)
その後、お会いできなかったのは、私が長い闘病に入ったせいである
まるで恋人を想うほどの、恋しさが・・・、私の中に今も有るのだ