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『真相』 横山秀夫

2022年11月08日 21時36分02秒 | ■読書
横山秀夫の短篇ミステリ作品集『真相』を読みました。
『ルパンの消息』に続き横山秀夫の作品です。

-----story-------------
犯人逮捕は事件の終わりではない。
そこから始まるもうひとつのドラマがある。
──息子を殺された男が、犯人の自供によって知る息子の別の顔「真相」、選挙に出馬した男の、絶対に当選しなければならない理由「18番ホール」など、事件の奥に隠された個人対個人の物語を5編収録。
人間の心理・心情を鋭く描いた傑作短編集。
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2003年(平成15年)に刊行された短篇集… 双葉社が発行する日本の月刊小説誌『小説推理』に掲載された以下の5篇が収録されています。

 ■真相
 ■18番ホール
 ■不眠
 ■花輪の海
 ■他人の家
 ■解説 吉野仁

事件を取り巻く人々の哀しみや懊悩が描かれ、心が抉られるような重苦しい作品ばかりですが… それでもページを捲る手を止めることができない、、、

松本清張の作品を連想させるような… そんな作品ばかりでした。

特に印象に残ったは、

10年前に息子を殺した犯人が逮捕されたことにより明らかになる息子の本当の姿… 真実を知ることとなった父親の苦悩を描いた『真相』、

村長選に出馬する男のどうしても当選しなければならない理由とは… 疑心暗鬼になり墓穴を掘ってしまう主人公の心理描写が秀逸で手に汗握る展開の『18番ホール』、

の2作品ですかね。

捨てる神があれば、拾う神もあり… 希望の感じられる展開から、暗転する結末が印象的な『他人の家』もインパクトがあったなー 人生甘くないですね、、、

愉しめる… と言うと語弊があるかもしれませんが、読み物としては面白かったです。

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