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『TEST MATCH 宿沢広朗の「遺言」』 宿澤広朗

2016年09月30日 20時44分00秒 | ■読書
「宿澤広朗」がワールドカップ初勝利までの道程を綴った作品『TEST MATCH 宿沢広朗の「遺言」』を読みました。
※本書のタイトル名は「宿澤」"ざわ"の字が"澤"ではなく、"沢"という感じが使われているので、そのまま使用しています


『負けない作法』に続きラグビー関係の作品です… 「宿澤広朗」本人の著書は初めてになりますが、関連の作品は、「永田洋光」のドキュメント作品『勝つことのみが善である - 宿澤広朗 全戦全勝の哲学』以来なので約3年振りですね。

-----story-------------
ラグビーという名の戦争!
W杯初勝利までの道程を綴った本書は日本ラグビーを叱咤する「宿澤広朗」「遺言」である!

「テストマッチは国と国の戦争である。
 スポーツという、ラグビーという手段を使った平和的戦争である」

――1989年からラグビー日本代表監督を務め、1991年の第2回ワールドカップでは大会史上、日本唯一の勝利を挙げた「宿澤広朗」
その彼が、勝つために何が必要か、そのためにどのような「ラグビー革命」を遂行すべきなのかを語った。
指導力とカリスマ性から、日本ラグビー界の至宝といわれた「宿澤」が急逝して1年。
国際舞台での低迷が続く日本ラグビーの再生のヒントは彼の「遺言」にある!

※本書は1991年12月に刊行された『TEST MATCH』を改題、一部修正して文庫化したもので、文中の人物の肩書、団体の呼称などはすべて原本の刊行当時のままです。
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稀代の名将「宿澤広朗」が、ラグビー「日本代表」監督を務めた平成元年(1989年)から平成3年(1991年)までの2年8ヶ月の取り組みや成果(「スコットランド」とのテストマッチ勝利、第2回ラグビーワールドカップへの出場・初勝利等)を中心に、日本ラグビーが国際舞台で活躍するための課題や提言等、日本ラグビーの発展に向けた思いが綴られた作品です。

 ■『TEST MATCH』文庫化に寄せて 星忠義
 ■プロローグ──テストマッチとは
 ■VS. SCOTLAND スコットランド戦に勝つために
  ・ジャパンの監督に抱いた“夢”
  ・最強のチームを作る
  ・日本はどういうラグビーをすべきか
  ・スコットランド戦に勝つために何をしたか
  ・情報の収集が第一段階だ
  ・第二段階は情報の分析
  ・情報戦略の最終作業は情報の伝達と活用だ
  ・弱い組織ほどチームワークを大事にしたがる
 ■ALL THE WAY TO WORLD CUP 1991 ワールドカップへの道
  ・ワールドカップ予選突破のために
  ・強敵・西サモアのラグビー
  ・トンガ遠征でつかんだ勝つための戦略
  ・前例にない合宿も戦略のひとつだ
  ・予選突破への最終準備段階
  ・念願のワールドカップ出場
  ・ジンバブエ偵察
  ・ジンバブエ遠征
 ■TO ENJOY RUGBY 本当のラグビーを楽しむ
  ・これからのワールドカップ
  ・五ヵ国対抗とは何か
  ・英国ラグビー事情
  ・日本ラグビーの問題点は何か
  ・どのような選手を育てるか
  ・レフリングについて
  ・高校ラグビーについて
 ■WORLD CUP 1991 ワールドカップ監督日記
 ■エピローグ
 ■【解説】集中力と先見性 加藤仁
 ■宿沢ジャパンテストマッチ全記録
 ■日本ラグビー ワールドカップ全記録


仕事とラグビーを両立させ、双方で成果を挙げながら人生を突き進んだ「宿澤広朗」は、尊敬できる人物のひとり、、、

本作品でも、目的を明確にして、目的達成のための道筋を明確にして取り組む姿勢や、情報戦略を重要視し、意図的に情報を拡大伝達して選手の士気を高める等、戦略的に情報を効果的に活用していることは、仕事のマネジメントでも、ラグビーの指導者としても、必要なスキルだったんだと思いますね… この考え方や取り組みが第3回以降のラグビーワールドカップで活かせなかったのは残念でなりません。

また、スタジアムや応援歌等の文化の違いや、レフリングや芝生のグランド、シーズンの長さ、試合の機会、試合数、海外へ挑戦できる環境等のプレー環境面での違いについて理解したうえで、日本ラグビーが発展するための数々の提言を発する等、イギリスに8年間滞在していた経験や知見から語られる先見性のあるコメントには説得力があるし、実際に現在の環境で徐々に実現されているは、そのコメントが正しかったことを証明していますよね。

「宿澤広朗」って、知れば知るほど憧れが強くなるし、見習う部分が多いなぁ… と感じます、、、

関連書籍を読むたびに、常に気付きがありますね。

そして、本書の中で紹介される選手たち、、、

学生時代にライバルとして戦ったり、選抜チームで一緒にプレーした選手の名前が出る等、同世代の選手が多く登場するので馴染みやすく親近感がありました… 懐かしいなぁ。



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