「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する。」
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1928年に実際に起きた「ウィネビラ養鶏場殺人事件」における、クリスティン・コリンズのエピソードを映画化。
9歳の息子ウォルターが突然失踪し、悲嘆にくれるコリンズ夫人(アンジェリーナ・ジョリー)。
5ヵ月後、ロス市警がようやくウォルターを発見したと発表したものの、そこにいたのは息子とは似ても似つかない別人だった。
しかし腐敗極まったロス市警は間違いを認めず、その子どもをウォルターであると強固に主張する…
様々な証拠を提示しても取り合わず、それどころか夫人を精神病院へ放り込んでまで揉み消しをはかるロス市警の姿には上映中ひたすらムカムカ。
それでも息子の為に凛として戦いを放棄しない母親の姿と、それを支える人々の暖かみには感動を禁じえません。
クリント・イーストウッド監督ならではの、突き放した演出と無駄のない編集で必要以上の湿っぽさはなく、それだけにコリンズ夫人の苦しみ、葛藤、悲しみといったものがダイレクトに伝わってきます。アンジーの演技も実に見事。
実話であるという点を考慮しなかった場合、あらすじとしてはやや平凡な話のはずなんですが、それを全く感じさせないのはやはり演出や演技、脚本構成の素晴らしさのおかげでしょう。
ラストもなんともいえない余韻が残ります。
さすがは名匠、全てにおいて質の高い一本でした。
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