太陽LOG

「太陽にほえろ!」で育ち、卒業してから数十年…大人になった今、改めて向き合う「太陽」と昭和のドラマ

#578 一係皆殺し!

2019年07月21日 | 太陽にほえろ!


まずは予告編のラスト、「『一係皆殺し!』ご期待ください」にかぶるボス(石原裕次郎)が電話を切る場面が
カッコよくて、本編への期待が高まったことを覚えています。
なんなんでしょうね。さんざん見慣れたなにげないシーンなのに…。

ゴリさん(竜雷太)が戸川組の覚醒剤工場を摘発して1年。しかし、覚醒剤がふたたび街に大量に出回ろうとしていた。
竜神会系の帝京物産が時価3億円もの覚醒剤の取引をするという情報を得て張り込む一係の刑事たち。
現れた2台の車を取り囲むが、1台には逃げられてしまう。

ブルース(又野誠治)が真っ先に追い、それに続いたボギー(世良公則)は途中でタイヤをスタックさせて
走行不能に。
「バカ、間抜け、下手くそ、スカタン、ドジ!」
今どきの若者ならその場で辞めてしまいかねない勢いでドック(神田正輝)に罵倒されるものの、
「あらら!…ねえ。こりゃ走んないわ」とボギー。これくらい図太くないと刑事なんか務まりません。

ブルースが逃げた車に追いつき、刃向かってくる運転手を電柱につるし上げ幹部二人を逮捕する。
しかし、その間にその運転手の若者は、ズボンを脱ぎ捨て逃げてしまった!



3億円の取引をつぶしてしまい、メンツをなくした若者の名はタケオ(中西良太)。
帝京物産の社員だが要は竜神会のチンピラで、弟分のオサム(梨本謙次郎)を巻き込み一係への復讐を誓う。

チンピラ役がはまっているおふたり。梨本さんは#564に続いての登場で、またしてもオサムという役名。
オサム顔?なんでしょうか。

ブルースが帰宅途中にひき殺されそうになったのを皮切りに、ボギーが狙撃され、一係に届いた爆弾で
トシさん(地井武男)が負傷し、ドックとブルースは爆弾を仕掛けた店に誘導され危機一髪で助かった。
タケオは一係を皆殺しにするつもりなのか。

タケオの部屋には“男になる”という落書き、銃器やそれを使った映画のポスターで埋め尽くされ、
マミー(長谷直美)いわく「ほとんどビョーキ」。当時流行った言葉でした。


竜神会がつぶされた取引の損失をとりかえすためにさらに大きな取引を企てていて、
警察の目を引き付ける陽動にタケオの復讐行動が使われているのではないかという推理に至り、
やがて山さん(露口茂)はその取引の情報を掴んだ。

府中の廃工場での取引現場に駆け付けたドック、ラガー(渡辺徹)、ブルース。
ほとんど全員をwブルースが叩きのめして制圧。
しかし、用無しになったタケオはすでに殺され海に沈められていた。



「男になるってそういうことか」
変わり果てた姿で発見されたタケオに問いかけるブルース。
「これが現実だ。だから我々刑事が必要なんだ」
ブルースの肩に手をやり声をかける山さん。
又野さんの瞳はどこか哀しい色を帯びていて、“ブルース”役にぴったりです。




ブルースが叩きのめした組員たちの治療費や壊した車の修理代を計算するボス。
減俸のプロ、ボギーがはじき出した見積もりに、それじゃ済まないと上乗せするラガー。



扶養家族がいるから手加減を…を進言する山さんとトシさん。



“皆殺し”の危機をチームワークで脱したものの、現実的なお金の問題でまたしても危機に直面する一係。
そこはかとなく可笑しみが漂うおふたりの表情が秀逸です。



【本日の背中】
本編中で私がぐっときたのがこちらの場面。


狙撃される直前、車を降りてブルースを促し喫茶店に近づくボギーの左手の動き。


タケオを見たという店に踏み込み、店内を警戒しながら捜索するドックの銃を構えた左肩。

奇しくもふたりとも左側の背中がツボでした。できれば静止画でなく一連の動きを観ていただきたい。
このころから一係の中でもドックとボギーの男ぶりがぐんと上がった気がします。

#564 夏の別れ

2019年07月13日 | 太陽にほえろ!


山さん(露口茂)はかつて逮捕した男の忘れ形見・高田加代子(千野弘美)を、お手伝いとして迎えて面倒を見てきた。
妻亡き後、養子の隆にとって加代子は姉であり母でもあり非常に懐いている。
そんな加代子は、恋人の三浦から「東南アジアの無医村に一緒に行ってほしい」とプロポーズされるが断っていた。


七曲署管内で若い女性が横断歩道で車道に突き飛ばされ怪我をする事件が発生。
目撃者の話では、加害者は16、7歳のツッパリ風の少女だという。
似顔絵を頼りに加害者を探す一係の刑事たち。

ドック(神田正輝)とラガー(渡辺徹)がそれらしい少女をみかけ近づこうとした矢先、
少女が歩道橋から若い女性を突き落とし、少年の運転するバイクに乗って逃げてしまった。

少し前に城北署管内でも似たような事件があり、被害者には社会的に地位のある父親と仲の良い娘という
共通点があった。

バイクのナンバーから、オサム(梨本謙次郎)という若者が浮かび取り調べるが、
仲間を売るわけにはいかないと口を割らない。

トシさん(地井武男)とブルース(又野誠治)は、オサムの仲間たちから話を聞こうとしたが
少年たちは刑事に反発して暴れだし、しかしあっというまに(主にブルースに)ぶちのめされるw

又野さんのアクションは、監督からも速すぎると言われたそうですが、たしかに速くて切り取れません。

若者の1人が叫んだ「人殺し」という言葉から、少女の父親は刑が執行された死刑囚で、それゆえに
少女は警察を恨み、父親と仲の良い若い娘を妬んで犯行を重ねたのではないかと推理した山さんは、
条件に該当する死刑囚を洗い、娘を特定する。

「貴様がかばっているのはホリカワエミだな」
仲間が警察に拷問されしゃべったと早合点したオサムは、逆上し食ってかかるが山さんに抑えられる。

「座ってろォ。…誰がしゃべったわけでもない。そんなことは調べりゃすぐわかるんだ。警察を甘くみちゃいかん」


ずっと観ていると、一係の刑事たちのかっこよさに慣れてしまっている部分があるのですが、
それでも何気ない場面で「おお…!」と思う瞬間があります。
このシーンの山さんとドック、めっちゃ男前じゃないですか?
直後にふたりがアイコンタクトをとるのも良いです。


一方、「犯罪者の父親のことは気にしない、忘れたほうがいい」と言った恋人の言葉に、
それでも「父親を忘れたくない、父のことを思う自分の気持ちを分からない人とは一緒になれない」と
別れを決意した加代子。
それを知った山さんは、「犯罪者の娘ということにこだわってるのは君の方なんだよ。三浦くんじゃない」と諭し結婚を勧める。

その二人のやりとりを、オサムを心配し七曲署内に来ていたエミがじっと見ていた。
偶然エミと署内で言葉を交わしたボギー(世良公則)とブルースは、すぐあとにエミの写真を見て驚く。

山さんと加代子がエミの目には仲のいい父娘に映ったのではないか。
だとしたら、加代子の身が危ない!

案の定エミは加代子の後をつけ、踏切内に突き飛ばそうとして加代子に逃げられると、
近くの公園に加代子を追いつめナイフで斬りつけた。

現場に急行したドックたちが駆け寄ろうとするのを制した山さん。
加代子は同じ犯罪者の娘としてエミに語りかけ、エミは泣き崩れる。
自首としてエミの身柄を預かる山さん。
加代子は山さんに、三浦と無医村に行くと告げる。

その晩、加代子がいなくなることを知って泣いて抗議する隆。
自身も寂しさを感じながらも彼女の幸せを願い息子をなだめる山さん。
父を逮捕した刑事と、その養子の隆、その二人の生活を助けてきた加代子。

「高田くん」「山村さん」という呼びかけが示す通り、
疑似父娘という関係ではなく、あくまで個々の人間として一つ屋根の下で暮らしてきたふたり。
それでも過ごしてきた年月が、この“家族”に離れがたい絆を育んできた。
それが伝わる切なくも温かい別れでした。


【走るボギー、止まるドック】
本編で印象的なのが、オサムの勤めるガソリンスタンドを訪ねたドックとボギーが、
逃げるオサムを追いかける場面。

バイクで逃げようとするオサムを追う覆面車。走り出した車の助手席の窓に飛び込むドック。
以降ドックの助手席飛び乗りは恒例になっていきます。

途中で転倒し自転車を奪って逃げるオサム。ボギーは通りかかった少年から自転車を借りて追いかける。
延々2分近く、ボギーの自転車での追跡が続きます。
「昔は超特急のはじめちゃんと呼ばれていたんだ」というだけあって、かつて走ってすぐにバテてしまっていた
ボギーとは思えないほど、力強くペダルをこぎ続けるボギー。
ドックも手放しで絶賛するほどのチャリンカーです。



オサムの自転車を蹴り倒しw、なおも逃げようとするのを取り押さえたところに、覆面車の鼻先をボギーとオサムが
座り込んでいるギリギリのところに突っ込んで停めるドック。



何気なくやってますけど、よく考えたらけっこう危険ですよね。
ドックだからまあ大丈夫だろうという妙な安心感はありますが…。

車でもスキーでも、あっというまにスピードを上げ、その勢いのままギュッと止まれるドックの技術に惚れます。
出典は不明ですが、「走るシーンを撮るときに、普通は勢い余って先まで走って行っちゃうんだけど、
ドックは予定の位置でピタッと止まる。かといって力を抜いて走っているわけでもないから不思議」という
太陽スタッフのコメントを読んで、子ども心になんかスゴイと感心したのを思い出しました。

映画「悪い女はよく稼ぐ」

2019年06月22日 | 太陽にほえろ!


先日、マミー刑事こと長谷直美さん初主演の映画「悪い女はよく稼ぐ」を観てきました。

「太陽にほえろ!」にゆかりのある方が多く携わっていて、そのせいか初めて観るのになんとなく懐かしいような
不思議な感覚でした。

ゴリさんこと竜雷太さん、DJこと西山浩司さん、初代庶務係・くみちゃんこと青木英美さんが出演。
みなさんさすがにあの当時とはだいぶ変わられていましたが、それでも端々に七曲署にいたころの面影を残していて
うれしかったです。

マミーは運転がやんちゃだったこと以外はどちらかというと優等生タイプだったと思いますが、
今回は詐欺師の役で、年齢を重ねて凄みを増した長谷さんがカッコよく演じておられました。

西山浩司さんはDJがそのままベテランになったと妄想したくなる刑事役で、
渋みと軽妙さが相まってすごくいい感じに年を重ねてらっしゃいました。
若い頃より断然いいです。

本編内で、太陽好きなら「おお!!」と思わず声が出るであろう人物の名前も登場。
うれしいサプライズでした。


連日終演後にトークショーがついていて、私は「太陽にほえろ!night」の日に行きました。
ロビーに集まる観客のみなさんを見て、勝手に太陽好きの同類と親近感を抱いておりましたが、
けっこう映画に出演されていた方や長谷さんのお知り合いもいらしたみたいです。

トークショーでは、長谷さんと青木さん、原隆仁監督(太陽当時助監督)が主に初期のころの思い出を話していました。
目の前で七曲署OGたちがしゃべってる!ということに内心舞い上がりながら聴いておりました。

途中でこの映画の企画・プロデュース・脚本を手掛けた柏原寛司さんも飛び入りでお話に加わったのですが、
アクションものの印象が強い柏原さんなので、見た目もハードでタフな感じを想像していたら
とてもおだやかで柔らかい雰囲気の方でした。

青木さんは、おしゃれで素敵なマダムでした。
「普段はもう寝ている時間なんだけど…」といいつつ、“アナザーストーリーズ”を観直してトークショーに臨まれたそうで、
ちょっと緊張気味のようでしたが、ボスとの思い出など話してくださいました。

トークショーが終わった後、長谷さんが「一家に一枚、魔除けになります」と、主題歌CDの販売も自らされていたので
そりゃ買ってしまいましたよね、やっぱり。

目の前であのマミーが!サインをしてくれて!握手もしてくれました!
「マミー!」と呼びたかったけど、映画を観た直後だったので昔の役名で呼ぶのもはばかられ…。
たぶんご本人は何と呼ぼうがにこやかに受け入れてくださったと思いますが。

短い時間でしたが七曲署のマミーと言葉を交わすことができて、数日経った今でも夢心地です。

“アナザーストーリーズ”でも太陽のスタッフ・キャストの集合写真が何枚か紹介されましたが、
いつの時代もキャストが特別扱いじゃなく、制作スタッフの一員という空気が感じられて好きです。

素顔の長谷さんも、サバサバと明るく、カッコいいけど気どってなくて、本当に素敵な姉御でした。
長谷さんを通じて、あのころの七曲署の空気を吸えたような気分になれた、
そんなシアワセな「太陽にほえろ!night」でした。



「アナザーストーリーズ」

2019年06月19日 | 太陽にほえろ!
いつも楽しみに拝見しているブログさんで紹介されていて、ワクワクしながらこの日を待ちました。
これを見逃していたら…と思うと恐ろしいです。
この場を借りて、ありがとうございます!

NHKだけにCMが入らず丸々1時間『太陽にほえろ!』特集。
DVDの特典映像で見聞きしたり、関連本で読んだりして知っている内容も多かったですが、
当時のスタッフや出演者が、この番組のために取材を受け話してくれているということが貴重です。

メインテーマをはじめサントラもふんだんに使われ、竜さん、小野寺さん、勝野さんの出演時には
それぞれの刑事のテーマが流れるのも、お約束ながら熱くなるものがあります。
いやー、普段から聴いているくせに、テレビから流れてくる太陽の楽曲ってなんでこうぐっとくるんでしょうか。

多くの秘蔵資料や関係者の証言を集め丁寧に作られた「アナザーストーリーズ」。
携わった方々の太陽愛をひしひしと感じました。


おそらく萩原健一さんが亡くなられたことがきっかけで今回の特集につながったと思いますが、
私は初めてマカロニをリアルタイムで記憶していないことを悔しく思いました。
10代の自分が彼を観ていたら、どんな影響を受けたんだろうと。

今回も、子どものころ太陽を見て影響されて脚本家になった方が出演されていましたし、
渡辺徹さんも太陽ごっこをやっていたのが、のちにラガー刑事として番組を作る側になったんですよね。

太陽の影響で実際に映像や音楽の世界に飛び込んだり、あるいは警察官になった方も少なくないと思います。
直接仕事に結びつかないまでも、「人生で大切なことはすべて太陽で学んだ」という方も多いのではないでしょうか。

子どもだった私もとっくに新人刑事の年を過ぎ、殿下やゴリさんどころか
番組後期の山さんや長さんの年代にいつのまにか追いついていました。
あのころ憧れていた大人像とは違うけれど、きっと自分のどこかにその欠片が沁みついていると信じて
真剣に人生に向き合っていこうと、めずらしくちょっと熱くなった夜でした。


最後に流れたボスのメッセージ。
番組打ち上げ時にスタッフ・キャストに向けて吹き込まれたものですが、
長い年月を経て、改めて『太陽にほえろ!』を愛するすべての人に届けられたのではないでしょうか。

『太陽にほえろ!』に出逢えた人生、それだけでも捨てたもんじゃないと思います。




#562 ブルース刑事登場!

2019年06月15日 | 太陽にほえろ!


早朝、新宿の公園で倒れている浮浪者のそばにしゃがんでいる若者をみかけたドック(神田正輝)とボギー(世良公則)が声をかけると、
無言で殴りかかってきた。ふたりが身分を明かすと若者は素直に抵抗を止めた。
彼の名は澤村誠(又野誠治)。警察学校に移った長さん(下川辰平)の教え子で、今日から一係に配属になる新人刑事だった。





ドックたちが事情を聞くと、澤村は被害者が平さんと呼ばれていて顔見知りであること、
亡くなる直前に形見のハーモニカをくれたことは答えたが、犯人については何も聞いていないし心当たりがないという。
なにか隠しているようすだが頑固に口を閉ざす澤村。
ボス(石原裕次郎)は、澤村に謹慎を命じて家に帰し、ドックとボギーに見張らせるがまんまと撒かれてしまう。

澤村の家が思いがけない豪邸で、さらに妻(渡瀬ゆき)までいると知り驚くドックたち。

泉ちゃん。無口で不愛想な澤村とは正反対の明るく社交的な奥さんです。
こういう女性と一緒なら彼も間違いないだろうなと思わせる良いキャラクターです。

澤村の父親は生前ブルースのピアニストで、その影響で本人もブルースが好き。
母親とは子供のころに死別している。
少しずつ澤村の生い立ちも紹介されていきます。

さらに、久しぶりに長さんと再会した山さん(露口茂)は、澤村が不用意に人を傷つけたくないという気持ちが強い男だと
聞かされる。


ふたりがとっても嬉しそうで、私も嬉しいですw



以前、得意のハーモニカを吹きながら、生き別れた息子が政界に出ると話していた平さんの嬉しそうな、
それでも迷惑になるから名乗り出ないと語ったときの少し寂しそうな姿を思い出す澤村。

平さんを探し出し殺したのが響組の組員で、新進政治家の上杉とつながりがあることが分かった。
上杉は平さんの息子で、それが世間に明るみになることを恐れた上杉が響組を使って殺したのだった。
息子の出世を陰ながら喜んでいた父親を、保身のために死に追いやった上杉に澤村の怒りが爆発する。


事件解決後、あだ名は「ブルースがいいです」と主張して譲らない澤村。
ドック、ラガー、ボギーと明るく陽性な新人刑事が続きましたが、ここにきて陰のある無口な、そして頑固な新人の登場です。



【伝統の文学座】



2年たってようやく弟分が入ってくると張り切るラガー。
実際にも渡辺徹さんと又野誠治さんは文学座の先輩後輩ですが、年は又野さんの方が一つ上だそうで、
そのせいかラガーがあまり先輩に見えなかったです。
それでも、改めて観ると当時のブルースは初々しさもあり、ラガーは精いっぱい先輩ぶっているのが微笑ましいです。

又野さんは同じく文学座の松田優作さんに憧れていたとのこと。
私は最近まで彼が優作さんに似ていると言われていたことを知らなかったのですが、
よくよく見直してみると意識してるのかなと思う場面はあります。

ですが、又野さんには彼特有の鍛えられたアクションとそこはかとないユーモア、そして繊細ともいえる優しさがあり、
私の中では記憶に薄いジーパン刑事よりもブルースの方が愛着があります。

こうしてみると、本当に文学座って「太陽」と縁がある劇団なんですね。