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プラハ 錬金術師の小路

2007-11-10 09:05:03 | 2004年8月中欧3カ国7泊8日
【プラハ城】
まだ時差ぼけの残る身体を無理矢理起こしてツアー2日目(実質初日)が始まった。
ツアーバスに乗り最初の観光地となったプラハ城に着く。
朝だというのに各国からの観光客はひっきりなしにやってくる。

私たちは現地ガイドの小太りなおばあさんが持つ「開かずに伸ばした折り畳み傘」を目印にして移動した。
入場券の購入や城内の案内は全てガイドさん任せだったから緊張感に欠けていた。
そのせいもあるだろう、城内での記憶がいまひとつハッキリしていない。
デジカメには残っていても頭の中のデータベースが時差のため本格始動する前だったようだ。
マティアス門、聖ヴィート大聖堂、大統領府など歴史的にも価値のある建物が多かったのに・・・
そういえば、聖ヴィート大聖堂ではこの年から聖堂内撮影禁止になり、警備員が「No Photo!!」を連発していた。
その威嚇するような上背と大声だけはかなりはっきり覚えている。

歩くうちに徐々に身体が起きてきた。

城内観光後半の「黄金の小路」は不思議な空間だった。
それまでの広大なスペースから一転して狭い路地にはいる。
プラハでも夏の直射光は暑くて眩しい。
路地はその直射光を遮り日陰を作る。
日陰は石畳の温度を上げずこの空間を冷んやりした空気で満たす。

かつてこの界隈には錬金術師が住んでいたという。
この路地に並ぶ商売気のない小じんまりした色とりどりの店々はかつての彼らの住居だ。
『錬金術』という科学的には荒唐無稽だけれど夢にあふれたフレーズを聞くと、まるで御伽噺の世界に紛れ込んだような錯覚に陥ってしまう。
近代になり、現実的な街並みになって作家フランツ・カフカもここで執筆活動をしたという。
青い22番のお店はフランツ・カフカが住んでいた家だったそうだ。