「カーディガン」 (2010.11.10 at PARCO劇場)
作・演出 田村孝裕
出 演 中井貴一/市原隼人/中尾明慶/キムラ緑子 他
久々の観劇は「カーディガン」。
どこで勘違いしたのか、翻訳劇と思っていた。田村孝裕氏についてまったく知らなくて、予備知識もないままの観劇だった。
人気者の市原隼人の初舞台ということか、また中井貴一というメジャーな役者の舞台ということでは、いつもの芝居とはちょっと異なる雰囲気。
市原隼人ファンの若い女性も多いし、なんとなく業界人っぽい人もチラホラ(な~んとなく目立つんだよな)。
芝居とは関係ないけど、大柄な某俳優は帽子とマスクでたぶん変装したつもりなんだろうけど、真っ赤なダウンジャケットでむしろ目立っていました。
うしろの男性が、「目立ちたいのか隠れたいのか、どっちかにしてくれ」って。私も同感・・・。
●「カーディガン」はもうちょっと・・・
輸血によって性格がかわる・・・ということが物語のキーポイントで、ふだんカーディガンを着ている(妻に着せられている?)穏やかな中年男が毒舌の荒々しい男に豹変したりする。
舞台は病院の一室、二人部屋の男二人(もう一方は若い男)はいつしか心を通じ合わせ、輸血で性格が変わるという経験を共有する。
ニセ院長の存在や、入れ替わり立ち替わり現れるさまざまな人間が持ち込んでくる外の事情で、ちょっと驚いたりうなったり・・・。
だけど、会話にこれでもかと盛り込まれたコミカルな言葉たちと、ときおり現れるもうちょっとシリアスな人間の本質が、織物の糸のようには心地よく絡み合わず、私はどっちに振られればいいのか、最後まで決めかねた2時間余りだった。
「カーディガン」の意味と由来が芝居の越し方や行き先に大きな意味を持つのだけど、その意味と由来をそれぞれ中年男と妻に語らせることではこちらの心の奥底に沁みてこないで、残念な空回りだった。「カーディガン」はもうちょっと効果的に使ってほしかったような・・・。
結局、人には変身願望があり、だけどそう変われるものじゃない、ってとこに落ち着けばいいのか。
●役者たち
主役の二人を含め、役者たちはよかったです。
中井貴一は芝居巧者だし、市原隼人ははつらつとして・・・。
大好きなキムラ緑子は本領発揮という役柄ではなかったけれど(私はポスターに騙された。笑)、キュートで優しくて、ひょっとしてしたたかな妻を魅力的に見せてくれた。
★後悔・・・。
仕事だったからしかたないけど、ネット配信のアジカンの生ライブ、見逃しました。
よかったよ~という声をたくさん聞きました。
彼らの独創的で果敢な挑戦にいつも感嘆しています。
★下のところで、「とげまる」レビューっていうか、論文「スピッツ論」っていうか、そんなのが読めます。
Cookie Scene
うーん、わかんねえ、と思う方も、なんか深い?と思う方も・・・。
★もうご覧になった方もいらっしゃるでしょうけど、ココでスピッツ崎ちゃんの千手観音の手が見られます。
THE COLLECTORS の阿部さんが主宰する「マイクロ集会0008」での映像です。
以前にも一度行ったことがあるのですが、今回も心躍る夜でした。
崎ちゃんはファンの人とにこやかに話したりして、アマチュアの頃と全然変わってないなあ。
★「パーフェクト・リポート」 のストーリーの展開のおもしろさと、人がちゃんと描かれているところがいい!
松雪泰子は本当にかっこいい!
ちょい地味だけど意外におもしろいのが、ダウンタウン浜ちゃんの「検事・鬼島平八郎」。
浜ちゃんの鬼島検事のキャラクターが魅力的。
この人の演技は自然で、けっこう好きだ。