隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

サブスクの海で遭遇~トルコのロックで漫遊です

2021年04月06日 20時16分02秒 | スピッツ

2021.04.04
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
 FM TOKYO



 スピッツ、ひさびさの新曲で、MVを撮影。
 そこから、「ミュージックビデオ」「プロモーションビデオ」・・・そしてかつては「ビデオクリップ」と言っていた時期もあった、と。
 草野くんは、この「ビデオクリップ」というのが言いやすくて、ずっと言い続けていたら、あるとき「え・・・、ビデオクリップですか?」という反応を返されて、「使えなくなってしまったんですけど」と。
 草野「それぞれに微妙に意味も違うんだけど・・・。ここから、今さら感だけど、普及させようかな、ビデオクリップ」
 (あなたがそう言うのなら、スピッツファンは「ビデオクリップ」でいきますけど)

 そして今回は、【トルコのロックで漫遊記】。
 昨年のステイホーム期間、「サブスクの海を旅しているうちにトルコのロックにはまってしまって、今もときどき聴いていい気分になっています」。
 トルコでは、伝統的な音楽とロックがミックスされた「アナドルロック」というジャンルがあって、ここ数年、世界的にも注目されている、そうです。
 草野くん、昨年末の当番組でも、トルコの音楽をかけています(ココ)。


 オンエア曲
 01 SUGINAMI MELODY(スピッツ)
 02 Tatlı Dile Güler Yüze(Altin Gun)
 03 Cemalım(Erkin Koray)
 04 Sarı Çizmeli Mehmet Ağa(Barış Manço)
 05 Hologram(Gaye Su Akyol)
 06 Kolbastı(Marsis)
 07 Hap Koydum(Kibariye)
 08 あこがれ(竹尾智晴)
 09 醒めない(スピッツ)


 漫遊前の一曲は、スピッツで「SUGINAMI MELODY」(2002年、26thシングル「ハネモノ」のカップリング/2004年、スペシャルアルバム『色色衣』)。
 WOWOWの特番で懐かしい街、阿佐ヶ谷を歩いたことから、この街をイメージした楽曲を選んだ、と。
 (サウンドも歌詞もボーカルの声も、懐かしいあの街へといざなう効果が。
  阿佐ヶ谷は20代初めまで暮らした実家に近く、高校のころによく歩いた思い出も。いい曲だなあ)

 そして最初の曲は、「現在進行形でアナドルロックの最先端を走るバンド」、Altin Gunの「Tatlı Dile Güler Yüze」(2018年、デビューアルバム『ON』)。
 「1曲目は新しめのポップなバンドで」ということで選んだけど、「トルコのアナドルロックの後継者」と言われているバンド(オランダを拠点に活動)。
 「古い曲を今風の解釈でカバーしている曲が多いバンド」だそうで、この楽曲も、トルコのシンガー、イブラヒム・タトルセスのカバー。
 去年のフジロックに参加予定だったとか、「いつかライブを見たいなと思っているバンドです」と。
 イブラヒム・タトルセスはこんな方で、現在69歳。
 

 彼がトルコのロックにはまった経緯は?
 最初に、ビョークのリミックスなども手掛けたシリアのシンガー、オマール・スレイマンにはまる。そこから、「中東あたりのロックって?」と興味をもち、探っていく過程で、「なんかトルコのロックってすごいおもしろいかも」と。
 草野「新たな鉱脈を見つけたようなワクワクで聴いている」

 そして次は、Erkin Korayの「Cemalım」 /(1974年、2ndアルバム『Elektronik Türküler』)。
 Erkin Korayはトルコのロック界のゴッドファーザー的存在で、大ベテランのアーティスト。以前に、「意外な国のロックで漫遊記」(ココ)でもかけています。
 もともとはプレスリーのようなロックンローラーで、草野くんはこの人がきっかけでアナドルロックに興味をもつようになった。
 草野「今まで聴いてきた欧米のロックとも違うし、インドのポップスとも違う・・・、不思議な魅力」
 ZO-3で披露してくれたのは、エスニックにも聞こえるし、日本の演歌にもつながるような「こぶし」。
 この曲は、YouTubeで12,000回再生されているそうです。

 アジカンの後藤正文さんが責任編集している『Future Times』で、彼とサラーム海上さんが対談していて、その中でトルコの大衆音楽について、「興味深い話をしている」(これかな?)
  サラーム海上 ×後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION) | INTERVIEW | only in dreams
 日本と同じようにトルコの流行歌もかつては欧米のポップスの影響が強かったけれど、60年代に新聞社の主催で、伝統文化を取り入れた新しい音楽のコンテストを毎週行っていて、それが盛り上がり、トルコの新しいポップス、ロックが生まれたという経緯があるそうだ。
 草野「成り立ちは、沖縄のポップスに通じるものがあるかも。ネーネーズやりんけんバンド、喜納昌吉さんとか」
 そして、沖縄音楽の三線にあたるものがトルコのサズ。

 
 草野「(サズは)でかいマンドリンというか琵琶のような楽器で、味わい深い音で音階も独特。ギリシャのブズーキという楽器にも音が近いかな」
 ブズーキはこんな楽器。
 

 草野くんはサズに興味がわいて、新型コロナで行動が制限されていなかったら、習いに行きたいなと思っていたそうだ。


 次は、そんなサズが効果的に使われている、Barış Mançoの「Sarı Çizmeli Mehmet Ağa」(1999年、16thアルバム『Mançoloji』)。
 Barış Mançoは、アーティストでありプロデューサーでもある、トルコの大スター。親日家でもあり、1995年にはJapan Tourも。
 草野「当時は知らなかったけど、見てみたかったな」
 この曲は、70年代の曲を90年代にセルフカバーしている。
 彼は先ほどのErkin Korayを見出した人でもあり、トルコのロックの礎を築いた人。
 (哀愁があり、でも力強くもある音色)

 次は、「新しめな曲で」、Gaye Su Akyolの「Hologram」。
 まさに奇才! 「オレは勝手に、トルコのレディーガガと呼んでいます。どの曲もよく考えられていて、完成度が高い」
 トルコの女性シンガーの中では世界的に知られていて、2014年には来日も果たした。
 この曲は8分の9拍子。「トルコの伝統音楽の要素を取り入れた大衆音楽では、この拍子の曲が多い」と。
 草野「この曲でガンガンに踊るらしいけど、ちょっと想像できない感じですけど」
 (たしかに。どんな感じで踊るんだろう)
 (とくに問題のない動画だと思います。)
Gaye Su Akyol - Hologram


 メッセージコーナー。
 「草野さんより少し年上のおじさんでチープ・トリック大ファン」のリスナーから。
 特集に感涙して、「まさかあんなにリスペクトしていたとは! 中学生当時の自分に『胸を張っていい』と伝えたい!」と。
 当時は「彼らは女の子人気で持っている、と言われて悔しい思いをしていた」と。
 (そうです。だって、そういう要素ありましたから)
 「そうらしいよね~」、でも草野くんがはまったころは、「彼らの人気が男性にも浸透してきていて、オレのまわりは男のファンばっかでした」。
 草野「女性はそのとき、別の人に目が移っていたのかもしれない。レイフ・ギャレットとかデュラン・デュランとか」
 (女性は結構、新しいものに弱い・・・とか言うと、問題発言になるのかな。でも、チープ・トリックからレイフ・ギャレットは、ちょっと無理がないですか??)
 草野「(チープ・トリックは)骨太のバンドなんで、老若男女問わず聴いていただきたい」

 もう一人の方もチープ・トリックファンで、ライブを見たこともあり、「いつも音楽よりもロビンの姿を追うのに夢中でした」と。
 草野「こういうファンの方が多かったんだろうね」(笑)
 「ボーカリストとして声も実力もすばらしいのに、キャーキャー言ってばかりの観衆について、どう思いますか?」 おお!
 それに対して、「やってるほうはキャーキャー言われてうれしいですよ」。
 草野「スピッツも若いころは(!)、東北の青森あたりで、ヒット曲もないころから、なぜかキャーキャー言っていただいて。その声で忙しい時期も頑張れましたので」
 無理してではなく自然に出てしまう「キャーキャー」は、「やってる側からしてもありがたい」そうです。


 以前に韓国でライブをしたときに現地のスタッフに好きな音楽について尋ねたら、「コーネリアスと長渕剛」という答えが返ってきて、「え、コーネリアスと長渕剛?とでっかいクエスチョンマーク。日本人でこのセレクトはあまりないよね」。
 ということから、今回のオンエア曲、「トルコの人たちからすれば、え、そのセレクトなの?と言われるかも」。

 次は、「Wikipediaにも載っていないような、わりと最近のバンド」、Marsisの「Kolbastı」(2009年、デビューアルバム『Marsis』)。
 サブスクをあさっていて出会ったバンド。
 「沖縄のディアマンテスのようなお祭り感」があって、「PV、いやビデオクリップ(笑)を見たら、ボーカルの人はちょっとスピッツの﨑ちゃんに似てました」。
Marsis - Kolbastı (Official Music Video) [ Marsis Dağı © 2009 Kalan Müzik ]
 (ホントだ。というか、イタリア、中東などには﨑ちゃん的な人、多いけど)
 バイオリンに似た、ケメンチェというトルコの伝統楽器を使っている。
 「Kolbastı」というのは、黒海の周辺の地域のダンスの名前。足を使ったダンス。
 この名前で検索したら、多くの同名の曲にヒットしたそうで、その中で最もロックっぽかったのが、このバンドの「Kolbastı」だったそうです。

 最後は、「トルコで知らない人はいない大スター」、Kibariyeの「Hap Koydum」(2014年、24thアルバム『Gülü Soldurmam バラは色褪せない』)。
 これも9拍子の曲。
 草野「これは・・・ロックではないのかな。でも気分があがる曲なんで、かたいこと言わずに聴いてほしいんですけど」
 ここ半年、草野くんのヘビロテ曲。「声は日本の歌手で言えば、AIさんに近いのかな」。
 AIさんを説明するのに、「一人じゃないから にゃにゃにゃにゃにゃにゃ にゃ~にゃ~にゃ~にゃにゃ♪」と(笑)。
 「少しハスキーな気持ちいいパワー感。おっきな手で指圧されてるような感じ」 なるほど~。
 YouTubeで4000万回くらい再生されているそうです。
 (繰り返されるモードに引き込まれるような不思議な)

 そして、特集の最後に。
 選曲していて、「1時間じゃ足りねーな」と思ったそうで、またいつか!
 今日はトルコの独自の文化を感じさせる曲が中心だったが、そうではなく、伝統音楽の要素が少ないバンドもいるわけで。
 「マンガ」というバンド(草野くんは「トルコのミスチル」と呼んでいるそうで)は日本の漫画が名前の由来だし、クラチというロックシンガーもいるそうで・・・。メタル系のバンドも。


 そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
 (「紫の夜を越えて」のイントロ?)
 曲は、竹尾智晴さんの「あこがれ」(1972年、デビューシングル「たたかいのうた」のB面)。
 「竹尾智晴」は、バイキンマンの声でおなじみの声優、中尾隆聖さんの本名。
 声優として有名になる前にこの名前で歌っていたそうです。
 この曲は、ココで紹介された「手にハンマーを」が収録されたいるいずみたくさんの作品集におさめられている楽曲。
 草野「歌声もすてきだし、アレンジも70年代の雰囲気で、すごくオレ好み」
 「バイキンマンやドラゴンボールのフリーザが歌っていると想像しながら聴いても楽しいかも」と。
 (なんだか、懐かしい感じです)


  そして来週は、「70年代のエアロスミスで漫遊記」。
 この前のチープ・トリックに続いて。
 「結構はまってたんですよね」という70年代のエアロスミスです!
 草野「当時、チープ・トリック、キッス、クイーンと並んで日本でも大人気。紆余曲折ありながら今も活躍している」
 私も楽しみです。

 そして、今日は「草野さ~ん、桜は葉っぱのほうが好きですね」。


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