隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

ロックおたくのおせっかい~「コクトー・ツインズで漫遊記」

2019年08月24日 15時24分39秒 | スピッツ

2019.8.18 21:00~
『草野マサムネのロック大陸漫遊記』
 TOKYO FM

 
 https://www.tfm.co.jp/manyuki/


 「夏もそろそろ」的なご挨拶から突然、テレビドラマ『偽装不倫』の話題へ。
 番宣を見るたびに、「偽装不倫」が「理想プリン」に聞こえる・・・と。52歳、どんな耳してるんだ、とツッコミたいところ。
 草野「ちなみに、昔ながらの、固め、カラメルが苦いやつ、が理想なんですけど」
 ・・・とここは導入で。どうも聞き間違いの話らしい。
 で、前にこの番組で、「芸名つけるなら、草野はっぱ」と言ったら、友達にふざけて「はっぱさ~ん、はっぱさ~ん」と呼ばれたとき、「さつたば(札束)さ~ん」と聞こえたらしい。
 聞き間違いをするときには、「そのときの願望や心配事が反映されているような気がする」と。
 草野「・・・ということは、オレ、理想のプリンと札束に囲まれた生活が願望なんですかね? はい」
 いやいや、どうリアクションしていいのか、困ります(笑)。

 そして、今日のテーマは「コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)で漫遊記」。
 80年代に活躍した、スコットランドのバンド。「その後の、シューゲイザーやドリームポップと呼ばれるジャンルのミュージシャンたちに多大な影響を与えたバンド」と。
 (個人的には、もちろん名前は知っていても、80年代は洋楽とはあまり接点がなかった時代なので、今夜はすご~く楽しみです)
 「耽美的だけれどとんがっている」らしい。
 ところで、コクトー・ツインズのドラムはすべて打ち込みだそうで、「コクトー・ツインズ特例」ということで、今夜の番組スタートです!


 オンエア曲
 01 エンドロールには早すぎる(スピッツ)
 02 Aikea-Guinea(Cocteau Twins)
 03 Lorelei(Cocteau Twins)
 04 The Spangle Maker(Cocteau Twins)
 05 Pearly-Dewdrops' Drops(Cocteau Twins)
 06 Cherry-Coloured Funk(Cocteau Twins)
 07 Bluebeard(Cocteau Twins)
 08 Rilkean Heart(Cocteau Twins)
 09 PROMiSE(MiChi)


 漫遊前の一曲は、スピッツで「エンドロールには早すぎる」(2013年、14thアルバム『小さな生き物』)。
 草野「スピッツの曲の中で、数少ない打ち込み曲」
 そこで選んだのか?(笑)
 この、いつもはないような「オシャレ感」が魅力的な曲。歌詞までがちょっとトレンディードラマっぽい。
 ボーカルの声や歌い方までもが、洗練された感じがして、心地よいけれど、ちょっと不思議な恥ずかしささえ快感、という楽曲。
 そんなことはないですか?

 1曲目は、「Aikea-Guinea」(1985年、6thのシングル)。
 Aikea-Guineaはスコットランド語で「貝殻」を意味するそうだ。
 「コクトー・ツインズってどんな音楽なの?」ときかれたら、この曲をあげるそうです。
 カセットテープに好きな曲を入れて、それをやりとりしていた時代、友人からもらったカセットテープに入っていた一曲だそうだ。
 「なんか、このバンド、気持ちいいかも、とはまったきっかけになった曲」
 (私も、ラジオの番組で流れる曲を『FM fan』で調べて、録音して、それを友人に聴かせたりしたなあ。購入できるレコード(!)は限られていたし)

 コクトー・ツインズについて、「ツルッと説明」。
 1979年に、スコットランドのグランジマスという街で、ロビン・ガスリー(ギター)とウィル・ヘッジー(ベース)がデユオグループを結成。翌年に、地元のクラブで踊っていたパンク娘、エリザベス・フレイザー(当時17歳)に声をかけ、意気投合して彼女はボーカルとして加入。
 83年にインディーレーベル、4ADからデビュー。
 草野「以前に紹介したピクシーズ(ココ)もそうだったけど、4ADは個性的なバンドが多い」
 4ADのレーベルでは、ジャケットも個性的なものが見受けられると。
 これは、コクトー・ツインズのアルバム『Treasure』のジャケット。楽曲のイメージを生かして雰囲気がある。

 


 次は、「Lorelei」(1984年、3rdア『Treasure』)。
 草野くんが、「コクトー・ツインズの中でいちばん好きな曲」。
 草野「エリザベスさんの独特の歌唱を堪能できる」
 途中で、鳥の鳴き声のようなエスニックな歌唱があって、「昔アイヌのお祭りできいたアイヌ民謡を思わせる」と。
 曲終わりに、「昔のリズムボックスで作りました、というドラムが今聴くと新鮮」と。
 草野「耽美的な中にケルトっぽい要素もあって、そのへんはエンヤさんにも通じるところがあるのではないか。意外なところでは宇多田ヒカルさんもコクトー・ツインズがお好きだそうで。宇多田さんの歌い方にもドリーミーな成分があるので、影響もあるのでしょうか」
 初期の頃のコクトー・ツインズにはダークな面、ポストパンクな面もあるそうで。ただ今回は、「ハーブティーでも飲みつつ聴ける」というものを選曲したそうで、「ダークなものを聴いてみたい方はそれぞれに掘ってみてください」と。
 1stアルバム『Garlands』からの「Wax and Wane」。たしかに「Aikea-Guinea」や『Lorelei』とはかなり異なる楽曲かも。
 Cocteau Twins - Wax And Wane (De Meervaart, Amsterdam 29th January 1983) [Soundboard Sync]


 そして、次は「The Spangle Maker」(1984年、5thシングル)。
 「ちょっとダークなイメージも楽しめるかも」と。
 このEPはブリティッシュ・インディーチャートで1位を獲得したそうだ。
 ボーカルのエリザベスは、当時の洋楽好き女子に結構信者がいたそうで、「見た目も、神々しい感じ? 歌い方も独特で、80年代から活躍するカリスマ女性ボーカリストのひとり」と。

 そして次は、「Pearly-Dewdrops' Drops
 この曲は「The Spangle Maker」と同時リリースされ、こちらもブリティッシュ・インディーチャートで1位だったそうだ。すごいなあ。
Cocteau Twins - Pearly Dewdrops' Drops (Official Video)
 この曲のMV。
 彼女のカリスマ的な要素、ちょっとわかる気が・・・。
 この曲、メロディーもわかりやすくて、好きかも・・・。

 次は、「Cherry-Coloured Funk」(1990年、6thアルバム『Heaven or Las Vegas』)。
 彼らは1986年に世界進出の足掛かりとしてアメリカのインディーレーベルと契約しつつ、アンビエント音楽の鬼才ハロルド・バッドとコラボしたり(アルバム『The Moon and The Melodies』)、コンピレーションアルバム『The Pink Opaque』をリリースしたりする。
 そして、1990年にリリースした6thのアルバム『Heaven or Las Vegas』は、商業的に彼らが最も成功した作品となったそうだ。
 草野「イギリスのバンドがアメリカを意識したアルバムを発表すると、がっかりすることが多くて。ヘンに明るくなっちゃったりとか、ポップになりすぎたりとか」
 ご多分に漏れず、当時は、このアルバムを聴いて、がっかりしちゃった記憶があって、「でも今回聴き返したら、これはこれで悪くないかも」と思い直した一曲だそうだ。
 幻想的な独特の雰囲気は少し薄れた気がするけれど。
 このアルバム『Heaven or Las Vegas』が4ADからの最後のアルバムとなる。
 ジャケットはこちら。
 


 次は、「Bluebeard」(1993年、7thのアルバム『Four-Calendar Café』)
 当時、メンバーのアルコールやドラッグへの傾倒があり、上層部との衝突もあり、4ADを去り、イギリスではフォンタナ・レーベルと、アメリカではキャピトルとの契約に。
 そんな中、7thのアルバム『Four-Calendar Café』は、「シンプルな楽曲が閉じ込められ、以前の荘厳で神秘的な感じは薄くなったけれど、ドリーミーな世界観は失われず、メロディーの良さはより際立っている。リズムに関しては、当時マンチェスターで流行っていたダンスロックを意識しているところもあるのでは」と。
 レコードジャケットは「4ADを離れたからなのか? ポップになっています」と。
 ジャケットはこちら。たしかに・・・。でも全体のコンセプトはどこか一貫している印象。
  
 曲も、漂う耽美色はもう感じられないけれど、ポップなメロディーラインは心地よい。


 そして、最後の曲は、「Rilkean Heart」(1986年、1stアルバム『SION』)。
 歴史をたどっていくと、「ニューウェーブでダークなポストパンクな時代から、よりポップでシンプルでおしゃれな感じになっては行くんだけど、エリザベスさんのボーカルがあれば、この歌声があれば、コクトー・ツインズなんだな」という気がすると。
 このアルバムがバンドとして実質的なラストアルバム。
 草野「この曲がいちばんハーブティーに合うかも」
 きれいな流れるような曲だ。
 最後に、「このアルバムは、全曲クセがあるのにとても聴きやすいという不思議なアルバムで、とてもよいです」

 そして、1997年、9thのアルバム制作中に、突然解散。
 草野「ロビンさんとエリザベスさんに間でいろいろ不一致があったみたいで」
 その後、ロビン、サイモンの両氏はコクトー・ツインズのコンピレーションアルバムやリマスター盤などを制作。
 エリザベスは、『ロード・オブ・ザ・リング』の挿入歌やいろいろなバンドのゲストボーカルなどで今も活躍。
 2005年に再結成のニュースが流れるも、実現には至っていないそうだ。

 特集最後に。
 以前に特集したジェスロ・タルやこのコクトー・ツインズのように、「海外に比べて日本での知名度が低いな、というアーティストを優先的に特集していきたい」と。
 「天邪鬼というのもあるけど、知らないのはもったいないよなあ、というような、おせっかいなロックおたくの使命感」からだそうです。
 あ、そういうの、個人的には大歓迎です。


 そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー(今日は「海とピンク」のイントロ)。
 曲は、MiChiの「PROMiSE」(2008年、デビューシングル)。
 「コクトー・ツインズ特例」はこのコーナーでも有効で、今日は打ち込み曲。
 MiChiさんは10年前の「ロックロックこんにちは」に出演されていたそうで、
 草野「当時、(この曲を)車で聴いていた。ばてる寸前に聴くとシャキッとする。もう10年前の曲なんだね。時の過ぎるのは早いと感じます」
 何を聴いても、実感!・・・です、最近は。


 来週の予告!
 「一本調子なのでなぜかメロディアスなナンバーで漫遊記」
 「メロディーだけ聴くと直線的で抑揚がないけれど、コードやアレンジでメロディアスに聴こえてしまうロックナンバー」って、結構あるんだそうです。
 これもおもしろい特集で、楽しみです。


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2 コメント

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リズ (安藤)
2021-03-22 04:55:35
90年のHeaven or Las vegas発表後
ツアーでのコンサート情報があり、LA南にある
UCアーバイン大学内にある会場といっても
体育館のバスケットボールコートでした。
舞台(どこのにでもある学校体育館)前に陣取り
リズの歌声に酔いしれましたね。バンドメンバーに日本人っぽい方が?居ました。
リズの透き通るブルーの瞳、なんでこんな会場で?
でも今まで多くのメジャーなアーテイストも含めて一番印象に残ってるショーです。
大雨の中、彼氏のスカイブルーのオンボロワーゲンでのフリーウエイでの帰りも今では恐ろしい光景なのも余計、記憶に残ってるのかも。
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うらやましい・・・ (かけら)
2021-03-22 19:43:27
安藤さま

刺激的でうらやましい思い出のおすそ分け、ありがとうございます。
90年代は、私自身はすでに十分に大人になっていたため、コメントを読みながら、私自身の70年代を思い浮かべたりしていました。
バスケットボールコートでのライブ、そしてリズの歌声・・・。リアルタイムではなく今になって音源をたどっている私には、想像の中で大きく膨らみすぎています。
大雨の中のフリーウェイのお二人の様子まで、私の中では続きの光景になっていますよ。

貴重なお話、ありがとうございます。
うれしかったです。
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