2024.10.13
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM
「10月3週目・・・ということで、この時期、大変な方も、そうでもないという方も、ちょっとした息抜きにしていただけたらと幸いです」
そして今日は、【デヴィッド・カヴァーデイルで漫遊記】。
「前にもリクエストいただいていた」、イギリスを代表するハードロックシンガー。日本での通称は「デビカバ」。
ハードロックのシンガーだが、ロッド・スチュアート、デヴィッド・ボウイと並ぶセクシーな男性シンガーでもある。
そんな彼の歌声で漫遊です。
(今日は「デビカバさん」でいくそうです)
オンエア
01 ランプ(スピッツ)
02 Burn(Deep Purple)
03 Comin' Home(Deep Purple)
04 Love Hunter(Whitesnake)
05 Here I Go Again '87(Whitesnake)
06 Shake My Tree(Coverdale-Page)
07 東京ガール(The No Comments)
漫遊前の1曲は、スピッツで「ランプ」(2013年、14thアルバム『小さな生き物』)。
今日はハードな曲ばかりなので、「バランスをとって。秋のこの時期に合っているかもしれない」。
(アルバム『小さな生き物』に入っていると、またいろんなイメージで聴ける優しい曲。「立っている理由があとひとつ」は秀逸。優しいメロディーと言葉たちの中に、スピッツらしい棘が見えて、うれしくなる。誰かと語り合いたい曲のひとつです)
最初の曲は、Deep Purpleの「Burn」(1974年、8thアルバム『Burn 紫の炎』)。
Deep Purpleの3代目のボーカリストに、3000人の公募者の中から選ばれたデヴィッド・カヴァーデイル。
(久しぶりに聴いたなあ。堪能しました~)
草野くんは初めて、この曲でデビカバさんの歌声聴いた。
この曲に関しては、「ベースのグレン・ヒューズさんも結構歌っていて」、大さびのか細いハイトーンは彼だそうです。
草野くんは中学1年のときに『Deepest Purple』というベスト盤を購入し、「擦り切れるほど聴いた」。このころに中学生がアルバムを買うというのはおおごとだった(私の時代もそうでした)。
そして、このバンドのメンバーチェンジの激しさを知らなかったので、「曲によって声が違うな」と思っていた。
Deep Purpleのボーカリストは、初期がロッド・エヴァンス、全盛期がイアン・ギラン、後期がデヴィッド・カヴァーデイル。
それぞれの特長は、ロッド・エヴァンスは「シャウトもできるが、ちょっとダンディな雰囲気のある歌声」、イアン・ギランは「スクリ―ミングボイス、ハイトーンの雄たけびで、声も見た目もワイルドな感じ」、そしてデビカバさんは「ワイルドさもスクリ―ミングボイスも持っているし歌のスキルも高いが、前の二人にはないエロさ?セクシーさがあった」。
デビカバさんの歌の傾向はブルースロックのシンガーのカテゴリーだが、「見た目の良さも含めて、セクシーさはデヴィッド・ボウイ、ロッド・スチュワートにも通じる存在感」と。
ディープ・パープル - バーン(LIVE 1974)
デヴィッド・カヴァーデイルについて
1951年、イングランド北東部、美しい海岸線をもつ街ソルトバーンで、画家の父親、歌手の母親のもとに生まれる。
母方の祖母にピアノとギターの手ほどきを受け、14歳でシンガーとしての活動を始める。
18歳のときには、Deep Purpleの前座としてステージで歌っていた。そのときのバンド名はガヴァメント。このバンドの音源を探したが、オンエアできるものは見つからなかったとか。
その後、1973年に、Deep Purpleを脱退したイアン・ギランの後釜を決めるオーディションを受けて加入。22歳のときだ。
『ミュージック・ライフ』に彼の伝記が載っていて、それには、オーディションに合格したとき、あまりのうれしさにギターのリッチー・ブラックモアのブーツにキスした、とあるが、「どこまで信ぴょう性があるかはわからない」。
次の曲は、「Deep Purple活休止前のアルバムから」、「Comin' Home」(1975年、10thで事実上のラストアルバム『Come Taste the Band』)。
「グレン・ヒューズさん、デヴィッド・カヴァーデイルさん、トミー・ボーリンさんのフロント3人イケメン時代」のDeep Purple。
音楽性は「アメリカの影響が強く、カントリー、サザンロックの匂いもちょっとあるかな」。
1976年に、Deep Purpleは一旦解散。
その後、デビカバさんは、ミッキー・ムーディさんというギタリストと、Whitesnakeを始動。
途中で、元Deep Purpleのキーボードのジョン・ロード、ドラムのイアン・ペイスも参加する。
Whitesnakeは、Deep Purpleよりブルースロック色が強い音楽性で「渋いです」.
けれど、「この“渋い時代”のWhitesnakeの音源が配信もサブスクもない」。権利関係とか諸々複雑な事情があるのかもしれないが、「なんとかなんないんですかね」と草野氏。彼自身は「CDは持ってるんですけど、配信してくださ~い、ってここで言ってもしょうがないのかな」。
そこで今日は、Whitesnakeの「Love Hunter」(1979年、2ndアルバム『Lovehunter』)。
この曲は、「エロい歌い手としてのデビカバさんの本領発揮。低い声を響かせるところとか、息継ぎの音・・・とかね」。
ジャケもエロくて、「中学生の頃は恥ずかしくてレジに持っていけなかった」。
草野くん自身は、Whitesnakeの初期(70年代後期)の、「見た目地味なミッキー・ムーディさんとバニー・マースデンさんのギタリストコンビが弾いている初期がホントに好き」と。
メッセージコーナー。
夏にポーランドとチェコを一人旅で歩いてきたリスナーさんから。
「草野さんは一人旅と誰かと出かける旅と、どちらが好き?」
若いころは一人で海外にも行ったけれど、「年齢を重ねるごとに、寂しがり~なところが強くなって、グループで行くほうがいいかな、と思うようになっちゃいましたね」。
あるいは、一人で行くけど、「行った先に知り合いがいる、知り合いを訪ねる旅」。
若いころの一人旅でも、「旅先で日本人に声かけて、むりやり友達つくってたもんね」。20代のときにネパールで声をかけた相手の方は「いまだにライブに来てくれる」そうです。
「またひさびさに一人で行ってみるのもいいかもしれないね。寒いときに北海道のはじっことか。ちょっとさびしいかな」と。
そして次は、Whitesnakeの「Here I Go Again '87」(1987年、21thシングル/1987年、7thアルバム『Whitesnake』)。
Whitesnakeは80年代に入ると、アメリカでもヒットし、「音楽的にも洗練されたものになっていく」。
この「Here I Go Again '87」は全米1位を獲得した大ヒット曲なので、「サビを聴いたら、ああ、あの曲ね、という人も多いと思います」。
ギターソロが「オレがよくイケメンギタリストのように取り上げるジョン・サイクスさんが弾いているじゃないかなと思っていた」ら、87年のシングルバージョンは「違う人(エイドリアン・ヴァンデンバーグ)が弾いてた」そうだ。
Whitesnakeは「歴代のギタリストが結構有名な人で、そこも聴きどころ」。
(当時、ラジオからよ~く流れてきた。懐かしい!)
漫遊最後は、「90年代に大きな話題となったプロジェクト」、Coverdale-Pageの「Shake My Tree」(1993年、唯一のアルバム『Coverdale-Page』)。
「元レッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジが、元Deep Purpleのボーカリストと組んだ!」ということで、当時はロック好きの間で話題になった。
「ブリティッシュ・ハードロックのツートップ的なバンドのフロントマンがコラボした!」
洋楽に詳しくない人のために、邦楽でたとえるなら、「B’Zの松本さんとミスチルの桜井くんがコラボしました的な感じかな?」。
(自分じゃないのね~)
でも、「結局、曲を作っているのはジミー・ペイジさんなので、内容的にはレッド・ツェッペリンの延長線上にある雰囲気だな、と思いました」。
デビカバさんの歌唱も、「ちょっとレッド・ツェッペリンのロバート・プラントさんに寄せてる印象が若干あるんだよね」。
でも「デビカバさん独自の表現の持ち味は十分に出ているので、この組み合わせならではのケミストリーもあるし、曲もカッコいいと思います」と。
David Coverdale & Jimmy Page Pride And Joy
デヴィッド・カヴァーデイルさん、現在は72歳。コロナ禍以降は歌手活動は控えめだが、リマスター盤のリリースは活発に行われている。
「もう一回言うけど、初期のWhitesnakeを配信してくれるとうれしいな。リマスターCDでもいいけどね。出たら買います」
特集の終わりに。
高校生のときに、福岡に海外からハードロックバンドが来る『スーパーロックフェス’84』というフェスがあって、そのときにデビカバさんのライブを見たそうです。
マイケル・シェンカー・グループ、スコーピオンズ、アンヴィル、ブレイク前のボンジョビとか・・・「豪華なラインナップ」。
「マイケル・シェンカー・グループに臨時で加入していたレイ・ケネディさんが歌詞を全然覚えていなくて大変そうだったとか、すごい覚えている」
でもWhitesnakeは、パフォーマンスよりも、「本物のデビカバだ~という感動で終わっちゃった記憶しかない」って。
Whitesnakeが登場したら「デビカバー!」という掛け声がかかって、「オイオイ。デビカバはね~だろう」って。「今ラジオで、デビカバ、デビカバと言ってるオレが言うのもなんですけどね」(笑)。
(若い時に好きだった人を紹介するとき、ホントにずっと楽しそうですよね)
今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、The No Commentsの「東京ガール」(1981年、2nd『東京ガール』)。
(イントロは、「ガラクタ」。去年の「豊洲サンセット」(ココ)で、THE COLLECTORSがカバーしていました。スピッツはライブでやったことないのにね。)
The No Commentsは「雑誌で見たことがあったけれど、音源はサブスクで初めて聴きました。想像以上に、『これぞ1980年型!』というサウンド」。
The SpecialsやMadnessが来日した際にはフロントアクトをつとめたという、京都出身のスカのバンド。
草野くんの中一、中二時代、「こういう尖がった歌謡ロックがラジオとかテレビでよく鳴ってたな」と思い出して、懐かしくなったそうです。
「Plasticsに似てるとこもあるかな? トッキョガール!ってとこがね」
そして来週は、「シューゲイザーで漫遊記」。
1990年ごろ、ブリットポップブームより少し前くらいに、ささやくような声を轟音ギターにのせるスタイルのバンドたちのムーブメントがあった。その特集。
うつむいて演奏するようすが「自分の靴を見つめている」ようだったことから、「shoe+gazer→Shoegazer」と呼ばれるようになった。
初期のスピッツも影響を受けたシューゲイザーです。
「草野さん、こないだ初めて、九州に上陸しました!」
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