隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

ときどき無性に聴きたくなる~トルコのロック

2024年08月06日 12時31分35秒 | スピッツ

2024.08.04
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM



 「いよいよ8月に突入しましたが・・・」

 小学生の頃に見た映画『スーパーマン』のテーマ曲が聴きたいとふと思った草野くん。で、サブスクで検索したら、ロンドン、プラハ、ボストン、そして日本の、それぞれのオーケストラのバージョンが出てきたそうで。
 ロンドンのは、広いレンジで迫力があっていちばんイメージに近くて、「これがオリジナルなのかな」(バックに流れている)
 プラハのは、リズムが立っててちょっと派手な感じ。
 ボストンのは、落ち着いていてちょっと堂々としている感じ。
 そして日本のは、繊細で軽やかでサウンドに奥行きがある感じ。
 「同じ楽譜で演奏しているんだと思うけれど、全然違うんですよね、テンポも音の感じも」と。
 「同じ曲で全然違うっていうのを聴き比べる楽しさ」を味わった草野くん。
 普段交響楽をあまり聴かないので、「そういうことに疎かったんですけど、楽しいですね」。
 ふだんそういう聴き方をして楽しんでいるであろうクラシックファンに思いを馳せて、興味深く感じて、「今後そういう音楽の聴き方に挑戦してみようかな」と。

 そして今日は、【トルコのロックで漫遊記 パート2】
 草野くんがコロナ禍のステイホーム中にはまっていたトルコのロック、「その後も継続して聴いている」。
 アナトリアン・ロック、ということで、「アナドルロック」とも呼ばれている。
 以前に特集したとき(ココ)は、70年代からのアナドルロックのヒストリーな感じでしたが、今日は2000年以降の比較的新しいナンバーで漫遊!だそうです。


 オンエア
 01 シロクマ(スピッツ)
 02 Aldırma Gönül(Hayko Cepkin)
 03 Benim Halkım(Kıraç)
 04 Ne Yapardım(Gökçe)
 05 Giden Benim(Magilum)
 06 yekte(Murat Göğebakan)
 07 Eflatun Kardeşler(Umut Adan)
 08 Naked Desire(Access)


 漫遊前の1曲は、スピッツで「シロクマ」(2010年、37thシングル/2010年、13thアルバム『とげまる』/メナードのCM曲)。
 早めに録音しているせいで、「まだまだ暑い日が続いているんじゃないじゃないかな~」ということで、「少しでも涼しい感じをこの曲でどうぞ」。
 (いやいや尋常じゃない暑さの日々。この曲のMVを見ながら癒されたい。間奏のアルペジオのすがすがしさのあとに「憎悪」なんていう単語をもってくる天邪鬼っぷりがいい)

 最初の曲は、Hayko Cepkinの「Aldırma Gönül」(2016年、5thアルバム『Beni Büyüten Şarkılar Vol.1』)。
 Hayko Cepkinさんは、90年代から活躍するトルコのを代表する人気ロックシンガー。自身の名前を冠したバンドHayko Cepkinの楽曲。
 曲名は、日本語で「気にするな」という意味。
 Hayko Cepkinさんは、「見た目も派手で、モヒカンヘアに髭にタトゥー。アリス・クーパーさんやマリリン・マンソンさんのようなとんがった印象のロックシンガーですね」。
 (こんな方です)
Hayko Cepkin - Cahil Nadanla


 なぜ草野くんがトルコのロックに興味を持ったのか?
 まずシリアのシンガー、オマール・スレイマン(ビョークのリミックスなども携わる有名な人)にはまる。それをきっかけに「中東あたりにロックバンドっているのかな」と探り始める。
 イラン、チュニジアあたりにも「結構おもしろいアーティストがいたりして盛り上がりまして」。
 特にトルコは、「ロックが独自の発展を遂げているらしい」ということがわかってきた。
 もともとはトルコも日本のように欧米からの直輸入のロックやポップスをなぞっていたが、そんな中で60年代に、伝統的なトルコの音楽とロックの融合がテーマのテレビの人気音楽番組『黄金のマイクロフォン・コンテスト』が放送される。
 想像するに、日本の『いかすバンド天国』『スター誕生』のような番組だったのかな?と。
 トルコでは、「そこからロックミュージックが独自の進化を遂げていった」。
 この話は、「アジカンの後藤くんと、中東のカルチャーに詳しいサラーム海上さんの対談記事で知った」。
 トルコは人口8500万人のという「ちょっと大きな国なんで、人材も豊富だったかもしれない」が、「土着の音楽とロックがステキな融合をしている、という点では、沖縄の音楽シーンにも近いかな」と。


 次の曲は、Kıraçというシンガーの「Benim Halkım」(12018年、8thシングル)。
 ネット上では「クラチ」と書いてあることが多いが、「クラッチ」というのが正しい発音に近いそうだ。
 「トルコのロックスターって感じかな。イケメンなので、おそらく日本ではB’Zの稲葉さんみたいな感じなのかな」と。
 この曲は、1975年の曲で、トルコのスタンダード。「同胞」という意味。
 (ライブ風景)
Kıraç - Yalan (Official Video)


 次は、トルコの女性のシンガーソングライター、Gökçe(ゴクチェ)さんの「Ne Yapardım」(2012年、3rdアルバム『Kaktüs Çiçeği』)。
 曲名「Ne Yapardım」の意味は、「何をすればいいの?」。
 イスタンブール出身、2012年ごろに大ブレイクし、アゼルバイジャンなどの周辺国でも人気の大スター。
 トルコの国花はチューリップだそうで、このGökçeさんは「黄色や赤の華やかな色をイメージさせるとってもセクシーな方で、トルコのマドンナとかカイリー・ミノーグのような方なのではないかな、と思って聴いていました」。
 (こんな方です)
Gökçe Kırgız Taner - Melankoli


 トルコの音楽を無性に聴きたくなるときがあるのは?
 トルコをはじめとする中東の音楽は、「いつもいつも聴いていたいジャンルの音楽ではない。でもたまに無性に聴きたくなるんですよ」。
 マトンとかケバブとかの異国情緒を感じさせるものにたまに触れたくなる草野くんにとって、トルコの音楽は「そういうのに近いかな」。
 でも不思議なことに、トルコの音楽を聴いていて、「深い懐かしさを感じることもある」。
 これはおそらく、「単調、マイナースケールを使った哀愁系のメロディーだから」、ということもあるかもしれない、と。


 次は、Magilumというバンドの「Giden Benim」(2009年、1stアルバム『Kırmızı Kar』)
 曲名の意味は「私は過去の人」。
 Magilumはイスタンブール出身のゴシックメタルバンド。でもゴシックメタルと言われるにしては、「わりとキャッチーでサウンドも気持ちいい。やはりメロディーがアナドルロック独特の哀愁を帯びています」。
Magilum - Kırmızı kar


 メッセージコーナー。
 「昔から一人称を用いて話すことが苦手な」リスナーさんから。小さいころは自分のことを下の名前で呼んでいたが、それがそぐわない年齢に・・・。その結果、「私」というと自分とかけ離れた思いに駆られるそうだ。英語と異なり、日本語の「一人称」にはいくつもの表現があり、一人称を言わずに表現できる美しさもある。
 草野くん曰く、「これはメチャメチャわかります。日本語の一人称はムズイよね」。
 歌詞を作るときは迷うそうだが、「それが日本語のおもしろさでもある」。
 草野くん自身は、「基本、メンバーや友達と話すときは『オレ』、目上の人と話すときは『ボク』や『ワタクシ』になる感じかなあ。英語だと楽だよね、Iだけだもんね」。
 でももともと日本では、「一人称を相手とか立場によって使い分ける文化なのかな」。
 「歌を作るうえでも、永遠のテーマですね。結構ずっと考え続けています。ワタクシもボクもオレも」と。


 次は、Murat Göğebakan(ムラット・ギョーエバカン)というシンガーの「yekte」(2000年、4thアルバム『Merhaba』)。
 「yekte」はオスマン語で、「すてきな、すばらしい」という意味。
 Murat Göğebakanさんもトルコを代表するロックシンガーだったが、10年前、45歳の若さで亡くなっている。
 草野くんには、この名前をどう読めばいいか、「ずっと謎だったんですよね」。ググってもカタカナ表記の記事がなかったそうで、今回番組スタッフが調べてくれて、「やっとなんて読むかわかった」そうです。
 今までは「ムラート・ゴゲバカン」とよんでいたそうです。
 トルコのアルファベットは独特で、「ちゃんと勉強して読めるようになりたいとも思いますけど」。
 この「yekte」では、「とにかくサズを音を聴いてほしい」。
 サズは「トルコの民族楽器で、「琵琶とかギリシャのブスーキなどに近い弦楽器」。
  

 この曲のイントロのサズの速弾きが「すごいんですよ。メタルの速弾きにも近いけど、むしろ津軽三味線っぽい気もするなあ」。

 弦楽器の速弾きは、「情念の表出という点では、楽器を越えて共通しているのかも」。
 この曲はトルコのポップスの定番曲で数多くカバーされているが、「もともとは1973年に国民的シンガーのアルパイさんがヒットさせた曲」だそうです。
 (ホントだ、サウンドは少し異なるけどイメージは津軽三味線かも)

 漫遊最後は、Umut Adanの「Eflatun Kardeşler」(2016年、3rdシングルのカップリング)。
 「Eflatun Kardeşler」は直訳すると「紫色の兄弟」のような意味らしい。
 この曲は「空耳の宝庫」だそうで(笑)、実際にZO-3で歌って、「以心伝心 微妙~♪ 明日からで~す♪」とかきこえるそうです。
 「注意して聴いてほしいんですけど。もうそれしか聴こえない・・・という」(笑)
 (確かに、そう言われると、そうとしか聴こえませぬ)
 Umut Adanさんは、ジャック・ホワイトのフロントアクトなどに抜擢されたことで注目され、トルコのレジェンドロックシンガーのエルキン・コライさんの直系の「トルコサイケの継承者」という感じなのか、と。
 草野くんはこの人が好きで「よく聴いていたんですけど、YouTubeの再生回数が意外と少なくて、地元ではそれほど知られていないのかも。意外とマニアックな人かも」と。
Umut Adan Eflatun Kardeşler (Official Video)

 
 特集の終わりに。
 最近のネット記事から、「トルコって家電大国でもあるんですね。特に白物家電」。
 有名なメーカーでは、beko。「サッカーの試合なんかで広告を見た記憶がある」そうです。
 トルコについては、「知らないことがたくさんあるんで、今後も学んでいけたらなと思います」。


 そして今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、Accessの「Naked Desire」(1993年、3rdシングル)。

 (イントロは、「海とピンク」。CDの音よりずっと元気な・・・)
 曲としては、「全然埋もれてない気もするんですけど」
 Accessは、90年代前半、「メチャメチャ人気だった二人組」。
 当時、「スピッツから最もかけ離れた音楽だと、オレは思っていたんですね」。
 でも「クセになる要因があって、ラジオからかかってくると」、で、あの高音フレーズを歌って、「シャーってね(笑)、一緒に歌ってしまうような、不思議な魔力をもった曲でした」。
 「アレンジもとんがっていて、ボーカルの貴水(博之)さんの歌唱も魅力なんだと思いますが。若いころには言えなかったけど、今なら、この曲、好きかも、と言えるような感じです」と。
 この番組は基本的に「打ち込み系」は流さないポリシーだが、「この曲は例外で、ラジオで流してみたいな」。
 (懐かしいですね~)


 そして来週は、ワンアーティスト特集、「バッド・フィンガーで漫遊記」。

 このバンドについて、「ビートルズのジェネリック的バンド、悲劇のバンド(本当にいろいろありました)というイメージをもたれている方も多いと思います」。
 でも「そんなイメージにしばられて聴くのはもったいない偉大なバンド。元祖ブリティッシュパワーポップのいい曲がホントに多いです」。
 (楽しみだ~。大好きだし)


 「草野さん、日傘ってすごいんですね」
 (私も最近、母の日傘を使い始めて実感しているところ。近所では使うけど、いわゆる「外出」のときは、手がふさがるので使えないんですよね。電車とかでも絶対に忘れそうで)


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