隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

ロッド・エヴァンス~「不当に評価が低いけどオレは好き」

2023年01月31日 13時51分45秒 | スピッツ

2023.01.29
「ロック大陸漫遊記」
FM TOKYO




 1月最終週から2月へ。「光陰矢の如し」(ホント!)
 「遅くなりましたが、番組にたくさんの年賀状ありがとうございます」と。
 (収録がようやく2023年に追いついたのかな?)
 続いて、「今日も、運転中の方、お仕事中の方、暇こいてる方、いろんなシチュエーションの方がいらっしゃると思いますが、ちょっとした息抜きにしていただけたら幸いです」と。

 そして、今日のテーマは、【ロッド・エヴァンスで漫遊記】
 今も活躍するブリティッシュ・ハードロックバンド、Deep Purpleの初代のボーカリスト。
 二代目のボーカリスト、二代目イアン・ギラン(ココで特集)、三代目デヴィッド・カヴァデールに比べると、「不当に評価が低いが、個人的にはとっても好きなボーカリストなんで、ロッド・エヴァンスを特集する番組があってもいいのでは?」ということで。


 オンエア曲
 01 スターゲイザー(スピッツ)
 02 Only Time Will Tell(M.I. 5)
 03 Hush(Deep Purple)
 04 Listen, Learn, Read On(Deep Purple)
 05 Anthem(Deep Purple)
 06 Raging River of Fear(Captain Beyond)
 07 Drifting In Space(Captain Beyond)
 08 どっかいっちゃった(東京少年)
 09 醒めない(スピッツ)



 漫遊前の一曲は、スピッツで、「スターゲイ」(2004年、28thシングル/2004年、スペシャルアルバム『色色衣』に収録/テレビ番組『あいのり』主題歌)。
 今年の冬は晴れの日が多くて、冬は空気が乾燥していて星がよく見えたこと、そして、NHKの『SONGS』で、SixTONESの京本大我くんが歌ってくれて「とっても感激した」ことから。
 (どこかから聴こえてくると、胸に響いてちょっと動揺する楽曲です)

 最初の曲は、Deep Purple加入前に所属していたバンド」、M.I. 5の「Only Time Will Tell」(1966年、このバンドが唯一リリースしたデビューシングル「You Never stop me loving You」のB面』)。
 このバンドには、のちに一緒にDeep Purpleに参加することになるドラムのイアン・ペイスも所属していた。
 「60年代にたくさんいたであろうビートバンドのひとつ」であろう、と。
 (ちょっと懐かしいメロディーと緩めなビート)


 ロッド・エヴァンスについて。
 1947年、イングランド、バークシャーのスラウという町で生まれ、少年時代からロックン・ロールに夢中だった。
 地元のバンド、ホライゾンズに参加したあと、M.I. 5へ。
 このバンド自体はあまり人気も出なかったので、イアン・ペイスと一緒にラウンドアバウトというバンドのオーディションを受ける。このラウンドアバウトがのちに名前を変えてDeep Purpleになる。


 次の曲は、「Deep Purpleの初期のヒット曲」、「Hush」(1968年、デビューシングル/1968年、デビューアルバム『Shades of Deep Purple』)。
 (大ヒット曲・・・というイメージ)
 ビルボードのシングルチャート4位というヒット曲。

 この番組では、ココでKula Shakerさんの「Hush」をかけている。
 もともとは、カントリー寄りのシンガーソングライター、ジョー・サウスさんの作品。
 (ハードロックじゃなく、耳に心地よいサウンド)
 (こんな映像が・・・。ビートルズの「Help」)
Deep Purple - Help (Live for TV, 1968)

 次は、「Deep Purpleのセカンドアルバムから」、「Listen, Learn, Read On」(1968年、2ndアルバム『The Book of Taliesyn 詩人タリエシンの世界』)。
 (この曲は、「タンタンタコタコ」のリズム縛りのテーマ(ココ)で、かけています。そのときも、ロッド・エヴァンスについて、短く、ちょっと熱く語っていますね。)
 草野くんにとって、「Deep Purpleの中でも、個人的に好きな曲ベスト3に入る曲」。
 歌というよりクールなしゃべり、poetry reading的なしゃべりが入っていて、「この渋い味わいは、イアン・ギランさんやデヴィッド・カヴァデールさんにはだせないんじゃないかな」と。
 (たしかに・・・。イアン・ペイスの細かいドラミングも利いてますね)

 次は、Deep Purpleで「Anthem 聖なる夜」(1968年、2ndアルバム『The Book of Taliesyn 詩人タリエシンの世界』)。
 この曲、「とってもとっても個人的に思い出がありまして」。
 15歳のころ、一緒にロックを聴いていた友達のヤマサキくんと、大晦日に、福岡から大宰府天満宮までの夜のサイクリング。そのとき、ヤマサキくんがママチャリのかごに入れていたラジカセから流れる、この曲を聴きながらペダルをこいだそうだ。
 (いい思い出、映像が目に浮かぶ)

「この曲を聴くと、夜の国道3号線の景色を思いだす」が、今は都市高速ができて、そのころの風景ではなくなっているそうだ。そのころは、倉庫や工場や閉店後の中古車屋さんが並んでいて、「寂しい光景」だった。
 「その寂しい感じとよく合う曲です」
 (その昔、anthemが「賛美歌」という意味だということを、この曲で知りました。)

 次は、Captain Beyondの「Raging River of Fear」(1972年、デビューアルバム『Captain Beyond』)。
 Deep Purpleはレッド・ツェッペリンに触発されたのか、本格的にハードロックにアップデートするために、もっと激しくシャウトできるボーカリストにチェンジする、ということで、「ロッド・エヴァンスさんはクビになってしまいました」。そして加入したのがイアン・ギラン。
ロッド・エヴァンスさん、シャウトできないわけではないけれど、「どちらかというと低いところが豊かに出る色気のあるタイプ」のボーカリスト。
 しいて言えば、ドアーズのジム・モリソン、スコット・ウォーカーのような感じで、「たしかに70年代のハードロックに向いていた声とは言えないかもしれない」。
 そして、Deep Purple脱退後、アメリカにわたって結成したのが、このCaptain Beyondというバンド。
 「主流のハードロックではないけれど、オレはすごい好きで、高校時代から、何十回? 何百回というくらい、聴いています。ロッドさんのボーカルもクールでステキなんですけど、ドラムのボビー(・コールドウェル)さんのプレイも最高で、これを聴くためにCaptain Beyondを聴いている」と。
Captain Beyond - Dancing Madly Backwards (Montreux 1972)
Captain Beyondの1stアルバムは大ヒットしたわけではないけれど、ロックファンの間では高評価で、いまだに「名盤」と言われている。
Captain Beyondのデビューアルバムを貸してくれた人がいたな。相方も持っているレコード。

 最後の曲は、Captain Beyondで「Drifting In Space」(1973年、2ndアルバム『Sufficiently Breathless 衝撃の極地』)。
 ところが2ndアルバムでは路線変更され、「なんとラテンフレイバーが加わります」。
 今ならば、ラテンフレイバーも十分に受け入れられる素地はできているが、80年代、それもハードロックファンにおいては、ラテンフレイバーは「おっさん臭い要素しかなかった」。ラテン→ムード歌謡・・・みたいな。
 「でも今聴くと、このラテンフレイバーがカッコいいんですよ。ライブで盛り上がりそうな・・・」と、大人になった草野くんのコメント。


 Captain Beyondの2ndアルバムを最後に、ロッド・エヴァンスさんはバンドを脱退。そして、1980年には「ロックファンの間ではわりと有名な『偽Deep Purple事件』を起こしてしまう」。
 ロッド・エヴァンスさんを中心としたメンバーでDeep Purpleを名乗ってコンサートツアーをやってしまった・・・。発覚後、本物のDeep Purple側から訴えられて裁判になり、1億7,000万円くらいの賠償金を命じられた。
 彼のアーティストとしての低評価は、「この事件のせいか」とも思われるが、その後、彼は音楽業界からは身を引き、医療関係の仕事に従事。
 草野「でもオレみたいに初期のDeep PurpleやCaptain Beyondが好きというファンは世界中にいるはずなので、本当に惜しいなあ、もったいないなあとは思う。でも音源は残っているので、ロッド・エヴァンスという優れたロックシンガーがいたという事実を一人でも多くの人に知ってもらえたらいいなと思いました」
 (音楽を、ロックを愛する草野くんの優しくも深い思いが込められたメッセージであり、この特集を組んだ意図が伝わってくる。人はやり直せるよ)

 特集の最後に。
 ロッド・エヴァンスの紆余曲折、激動の悲劇的な人生・・・。「すごい映画が撮れそうだと思っちゃった、ご本人的にはイヤかもしれないけど」。
 草野「情けない過ちは犯したかもしれないけど、残された作品はすばらしいものばかりですから、今後も聴き続けていきたいと思います」


 今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、東京少年の「どっかいっちゃった」(1989年、2ndアルバム『原っぱの真ん中で』)。
 (イントロは、印象的な「まもるさん」)
 東京少年は、笹野みちるさんの元気なボーカルが印象的なバンド。笹野さんとは、ラジオ番組で一緒になったことがあるそうだ。
 草野くんは深夜の音楽番組で、ライブを見たそうで、それが「突き抜けていて、元気を通り越して狂気をはらんでいるようなパフォーマンスだった」。
 そのメロディーが何十年も耳に残っていて(「どっかいっちゃった~ にゃ にゃ にゃ~♪」とZO-3で)、それが去年サブスクで解禁になって、「また蘇った」。
 「歌詞もなかなか赤裸々で、バブル期の恋愛事情が垣間見れる」おもしろさも。
 (これはちょっと懐かしい)
東京少年 ハイスクールデイズ


 来週は、「『STUDIO VOICE』1993年11月号で漫遊記」。
 これまでも音楽雑誌を「地図代わりに」ロック大陸を旅した回が何回かあったが、来週は『STUDIO VOICE』!
 『STUDIO VOICE』は音楽雑誌というよりカルチャー雑誌。
 若いころに憧れて読んでいたので、この雑誌にスピッツのアルバムレビューが載ったときは「うれしくて2冊買った」そうだ。

 で、来週は、新譜紹介のコーナーでスピッツとともに紹介された「意識高い系の曲」で漫遊!
 (これは、またまた楽しみですね~)


 「草野さん、私、なんでもフォークで食べるんです・・・。いるよね~。そういう人・・・」
 (「いるよね~。そういう人・・・」は、ちょっと突き放した口調で・・・)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「リッケンバッカー、形は最... | トップ | 小躍りだ!~「スピッツ、7年... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。