隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

ジャンル分けできないバンド・・・「スピッツもそうでした」

2022年01月05日 19時12分27秒 | スピッツ

2022.01.02
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO



 草野「あけましておめでとうございます。本年1年も『ロック大陸漫遊記』、よろしくお願いいたします(こちらこそ!)。2022年、田舎でのんびりされている方、運転中の方、お仕事中の方、なんとなく普通に暇こいてる方、いろんなシチュエーションの方がいらっしゃると思いますが、ちょっとした息抜きにしていただけたら・・・」

 今回は、【70年代UKジャンル分けしにくいバンドで漫遊記】。
 ロックには、ハードロック、プログレッシブロック、グラムロック、トラッド、パンク、ニューウェーブ・・・、いろいろある中、「微妙にジャンル分けしにくいなあっていうバンドがいるんですよ」。
 そんなバンドを70年代イギリスのロックシーンから拾い上げつつ・・・の漫遊一夜です。基本的にポップなバンドがメインになりそう、だそうですよ。


オンエア曲
 01 けもの道(スピッツ)
 02 Sky High(Jigsaw)
 03 Maid In Heaven(Be-Bap Deluxe)
 04 Psychomodo(Cockney Rebel)
 05 Magic(Pilot)
 06 Dear Jean(I’m Nervous)(City Boy)
 07 Without You(Badfinger)
 08 青空(織田哲郎)
 09 醒めない(スピッツ)


 漫遊前の一曲は、「ライブでも定番曲」、スピッツの「けもの道」(2002年、10thアルバム『三日月ロック』)。
 新年なので、「日の出がきれいだな」という歌詞がある、この曲で。
 (ライブでの盛り上がりはハンパない。今年もライブで聴けますように)

 最初の曲は、「日本では、あのプロレスラーのテーマ音楽だった」、Jigsawの「Sky High」(1975年、14thシングル/5thアルバム『Sky High』に収録)。
 (懐かし~。すっかり忘れていた曲だけど)
 草野くんはロックを聴き始めた小学6年生のころによく遊んでいたNくんの家で、このアルバムに遭遇したそうで、「何度も聴いた思い出の曲」。
 当時は、プロレスラーのミル・マスカラスのテーマソングとして有名だったが、Jigsawというバンドが「れっきとしたイギリスのバンド」だと知ったのは、大人になってからだったそうだ。
 「Sky High」はもともと、香港とオーストラリアの合作映画の主題歌として制作されたそうで、その曲をイギリスのバンドが作って、メキシコ出身のプロレスラーのテーマソングとして日本で大ヒットした、という「不思議な状態」。
 草野くんはプロレスの空中を飛ぶ技を思い浮かべながら聴いていたけれど、「普通の失恋ソングです」。
 「今までボクたちはあんなにうまくいってたのに、キミはボクの愛を空高く放り投げてしまった♪」・・・そんな内容。
 草野「(Jigsawは)日本では『Sky High』の一発屋扱いですが、ほかにもポップでいい曲がたくさんあるので、機会があれば聴いてみてください」
TOPPOP: Jigsaw - Baby Don't You Do It

 今日紹介するのは、70年代中頃の曲たち。
 そのころは、ハードロックやプログレがやや落ち着いてきて、パンクロックが盛り上がる前の「狭間の時期」だったのでは? で、このころは純粋にポップなロックに回帰していたバンドが多かった時期なのかも、と草野氏は分析する。
 Jigsawもそんな中の1バンドだったが、「恰好が派手だったらグラムロックに、ベイ・シティ・ローラーズのように顔がかわいければアイドルに・・・というふうになってたのかなあ」と。

 次に紹介するのは、Be-Bap Deluxeの「Maid In Heaven」(1975年、2ndアルバム『Futurama』)。
 Be-Bap Deluxeは今までもリクエストが結構きていたそうで、「ポップでカッコいい曲が多いんだけど、当時のジャンル分けではあぶれてしまっていたかな」。
 のちのギターポップやブリットポップに通じる音楽。
 ただ、Be-Bap Deluxeというバンド名で誤解されているかも、と。「ビーバップということから、フィフティーズ的な懐メロっぽいロカビリーをやってんのかな」と草野くん自身も思っていたそうです。
 シャ・ナ・ナとかストレイ・キャッツ(時代は異なるけど)など、また日本で言えば「ビーバップ・ハイ・スクール」や「ビーパップ!ハイヒール」(関西の番組らしい)のイメージもあるし。
 (曲を聴いて・・・、なんかジャンル分けしにくいって、ちょっとわかる?)

 さて、「ジャンル分けできない問題!」。
 思い起こせば、「スピッツもそうでした」。
 4thアルバム『Crispy!』リリースのころ、レコード会社の広い会議室にレコードショップの方々を招いて、「アルバムを聴いてもらう」というプロモーション活動を行った。「アルバムをよろしくお願いします!みたいな・・・」
 (初期の3枚がまったく売れなかったあとの、ご本人たちにとっては重苦しい時代? 必死の時代?)
 そのとき、「ジャンルがわからないから、どう売り出せばいいかわからない」という正直な感想をいただいた。
 「たしかにね、『ご機嫌なメロコアバンド』とか『オシャレな渋谷系新人』とかコピーが付けやすいほうがアピールが楽だっただろう。世の中、音楽オタクみたいなのばかりじゃないし」と。
 当時はミスチルがブレイクしたばかりだったので、「ミスチルみたいなバンドがまだいます!」みたいな売り出し方でもいい?というレコード店もあった。スピッツはどうにか売れたい!という時期だったので、「それでOKなので、お願いします」と応じたそうだ。
(たしかにそういう売り出し方はあったなあ。どーなの?という反応もあったと思うけど)

 草野「スピッツもそんな感じだったので、ジャンル分けしにくいバンドにはシンパシーを感じますね」

 次の曲は、Cockney Rebel「Psychomodo」(1974年、2ndアルバム『Psychomodo さかしま』)。
 Cockney Rebelは、むりやりグラムロックやプログレに分類されることも多いけれど、「独特の世界観をもったバンド」と。
 実質的にはボーカルのスティーヴ・ハーレイのソロプロジェクト的なバンドで、この楽曲もバイオリンの取り入れ方がほかのバンドにはない感じ、歌い方もいかにもイギリス!という感じで「ステキです」。
Cockney Rebel Hideaway
 (独特の世界観・・・なんとなくうなずける)

 次は、Pilotの「Magic」(1974年、デビューアルバム『Pilot』)。
 結構有名な楽曲で、日本ではHONDAのモビリオという車のCMで採用されていた。
 草野「めちゃめちゃポップ! L⇔Rにも通じる『歌えるロック』」
 (CMは知らないけれど、このメロディーは懐かしい。L⇔Rのメロディーに通じる感じ、よくわかる) 
 この曲をrerecordingしたEP『Magic』が最近リリースされ、全員70代のオリジナルメンバーで「現在進行形」だそうです。


 メッセージコーナー。
 思い切ってギター購入を決意し、入荷を待っているリスナーさん。待っているうちに「続けられるのかな?」と不安になってきたそうだ。「ピアノもバイエルで終わったし・・・」。
 「初期に続けられる練習法や心得は?」
 草野くんおススメの方法は、とにかくコード(3コード)を覚えて、好きな曲を弾いてみる!
 草野「フレーズから入ると挫折しやすい、指が痛くなるし。コードから入ると続けやすいんじゃないかな~」
 正しい弾き方や押さえ方にこだわってはダメ! こんなんでいいのかな?という緩さが大事!
 「プロでも、人によって押さえ方が違うし、あまり細かいことにこだわらない」のが秘訣とか。


 次は、City Boyの「S Dear Jean(I’m Nervous)」(1977年、3rdアルバム『Young Men Gone West』)。
 スパークスとかに通じる「ちょっとひねくれたポップロック」。
 草野「パンクへの時代にこの路線は、なかなか苦労したのではないかな」
 メンバーのステファン・ブロートンはバンドをやめたあと、コンポーザー、プロデューサーとして大成功し、シンディ・ローパー、ブリトニー・スピアーズの曲も手掛け、レコード会社の副社長にまでのぼりつめた、とか。
 草野くんは、今回取り上げたバンドの中では「いちばんスピッツ味を感じている」そうだ。
 Cityboy - What a night 1978
 (ボーカルは若いころのポール? 福山さん?? 何曲か聴いてみたけど、スピッツ味はよくわからないけれど、なかなか心地よく気分が落ち着く楽曲ばかりでした)
City Boy - Momma's Boy
 (動画は見つからなかったけれど、これがいちばん気に入ったかな)

 そして、最後は、「悲劇のスターバンド!」、Badfingerの「Without You」(1970年、2ndアルバム『No Dice』)。
 (なぜ「悲劇」なのかを語ると長くなるので、自分で調べて・・・と突き放されましたが、ビートルズのアップルレコード内のごたごたによってリリースが遅れたり、メンバーの問題など、本当に災難が何度も降りかかって・・・という歴史があります。)
 「いい曲がたくさんあります」と。
 この「Without You」は、のちにニルソンやマライア・キャリーがカバーして大ヒットするが、「このBadfinngerのがオリジナルです」。
 サビの部分でのオリジナルとカバーバージョンの違いをZO-3で説明してくれて、「曲の盛り上げ方としてはオリジナルのほうが素朴な感じなのですが、オレはこっちのほうが好きですね。ピアノが入ってくるタイミングも絶妙で、ウルッとしてします」。
 (マネするわけではないけれど、私もBadfingerのオリジナルのほうがず~っと好き。Badfingerは一時すごく聴いていたので、すごく懐かしい。久々に聴いて、涙涙。ありがとう、草野くん。)


 特集の最後に。
 ジャンル分けしにくいバンドの楽曲も、「こうして通して聴くと、ポップなロックでくくることができそう」。
 しかしポップなロックは再評価されにくく、消費されて忘れられてしまう・・・。
 草野「だからポップなロックをやっているバンドマンの一人としては、このカテゴリーは今後も取り上げたい」
 (今夜はとてもうれしい回でした。全部知っているわけではないけれど、バンドを時代に蘇らせてくれる回は格別)


 そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
 (イントロは、「子グマ!子グマ!」か??)
 曲は、織田哲郎さんの「青空」(1998年、16thシングル)
 90年代の終わりごろ、よくラジオで流れていた。織田哲郎さんといえば、「コンポーザーとしてはトップクラスのヒットメーカー」。
 「オレもこういう颯爽とした曲を作れないかな」と思いながら、東八道路あたりをラジオを聴きながら運転していたそうです。
 「この曲を聴きながら運転していると自分がカッコいい人になったような気持ちになれる」、そんな曲。
 織田哲郎さんと言えば、70年代にはスピニッジ・パワーというバンドのボーカルとして活躍し、「おどるポンポコリン」の作曲者でもある・・・。「オレなんかが言うまでもなく、すごい人」と。


 そして来週は、いよいよ【新春スペシャル スピッツメンバーと漫遊記】。
 来週は「誰が来るか、お楽しみに」。

 「草野さん、木に抱きついたら、顔にヘンな粉がついたとです」
 (うーん、実体験? なんで木に抱きついた??)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 新年早々、わが家のゲーム史 | トップ | 雪と夏フェスの話題 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。