日時:4月12日
映画館:ワーナーマイカルシネマ
パンフレット:A4版変形700円。外見はともかく、中は凝ったデザインで、さらにインタビューもある充実の内容。
元々、シャーロック・ホームズもガイ・リッチーも好きなので、前作「シャーロック・ホームズ」も観ているのだが、実はあまり記憶にない。CATVで放送していても、断片的にしか思い出せない。
そんなこともあって、今回はなかなか劇場に足を運べなかった。1日だけ早く観に行ったウチの奥さん曰く
「ドンパチやりすぎ・・・疲れた。」
無駄にドンパチする映画じゃ嫌だな・・・と危惧しつつ観た今回の作品は、ガイ・リッチーらしさが前面に出ていて、完全にワタシ好みの作品だった!
前作は「よく出来たホームズ映画」だったが、今回はちゃんと「ガイ・リッチーの映画」になっているのだ。(もちろん、ホームズ映画として、モリアーティ教授を筆頭にマイクロフト・ホームズやモラン大佐も重要キャラクターとして出てくるのはお約束。)
【以下、ネタばれあり】
ガイ・リッチーらしさ
その1 時間経過を崩した編集。
「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキングバレル」や「スナッチ」で見せためまぐるしい編集が、前作ではそれほど印象的ではなかったが、今回は復活。特に兵器工場からの脱出のくだりは、見応え十分。
その2 郷土愛
郷土愛っていうのも変だけど、ガイ・リッチーの映画って、どこを切り取ってもイギリスらしさが満ちている。風景もそうだし、音楽もそう。今回もジプシーが重要なキャラクターで出てくるあたり「スナッチ」を彷彿とさせるし。
その3 映画へのオマージュ
先の「シャーロック・ホームズ」では残念ながらマカロニ描写はなかったが、今回、ジプシーと馬で国境越えをするシーンなどまさしくウエスタン調。寂寥とした山中で5人が馬で横一列に並ぶあたり、まんま「野獣、暁に死す」。(だと思いたい。)音楽でもモリコーネの「真昼の死闘」が使うあたり、うれしくなってしまう。
マシンガンにガトリング銃をバリバリってあたりをセッティングから細かく見せてくれるのも、重機関銃好きにはうれしいし、ポスターアートにもあるようにモーゼルが出てくるのもうれしい。(さらにこれがストーリー展開上、ほとんど意味がない割にスペックを事細かに説明してくれる。)
それ以上に今回は007への目配せがアリアリ。暗殺事件を皮切りにわずかな証拠からヨーロッパ中を駆け巡るプロット自体が007だし、雪深いアルプスにある城塞なんて「女王陛下の007」。整形して要人とすりかわりテロを起こすのは「007/サンダーボール作戦」、チェス対決は「ロシアより愛をこめて」を思い出さずにはいられない。まあ、ジェームズ・ボンドが先か、ホームズが先か判断しづらい部分もあるけど。
が、今回一番感じたのは「荒鷲の要塞」へのオマージュ。列車内の銃撃にあるような狭い空間での重機関銃の連射や雪中の工場の描き方、アルプスの城塞、「馬が苦手」というセリフなど「荒鷲の要塞」を思い起こさせる描写が満載。これだけならまだしも、最後にすりかえられた手帳を確認するシーンなどどうしても「荒鷲の要塞」を思い出さずにはいられない。
原作のアリスティア・マクリーンはイギリスの名冒険作家だし、そう思えば巨砲「リトル某」を発射するシーンも「ナバロンの要塞」から引っ張ってきたと思えなくもない。(って、激しい妄想だったりして)
ということで文句なしの高評価。(って、その根っこはやっぱりよくできたドンパチ(笑))
映画館:ワーナーマイカルシネマ
パンフレット:A4版変形700円。外見はともかく、中は凝ったデザインで、さらにインタビューもある充実の内容。
元々、シャーロック・ホームズもガイ・リッチーも好きなので、前作「シャーロック・ホームズ」も観ているのだが、実はあまり記憶にない。CATVで放送していても、断片的にしか思い出せない。
そんなこともあって、今回はなかなか劇場に足を運べなかった。1日だけ早く観に行ったウチの奥さん曰く
「ドンパチやりすぎ・・・疲れた。」
無駄にドンパチする映画じゃ嫌だな・・・と危惧しつつ観た今回の作品は、ガイ・リッチーらしさが前面に出ていて、完全にワタシ好みの作品だった!
前作は「よく出来たホームズ映画」だったが、今回はちゃんと「ガイ・リッチーの映画」になっているのだ。(もちろん、ホームズ映画として、モリアーティ教授を筆頭にマイクロフト・ホームズやモラン大佐も重要キャラクターとして出てくるのはお約束。)
【以下、ネタばれあり】
ガイ・リッチーらしさ
その1 時間経過を崩した編集。
「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキングバレル」や「スナッチ」で見せためまぐるしい編集が、前作ではそれほど印象的ではなかったが、今回は復活。特に兵器工場からの脱出のくだりは、見応え十分。
その2 郷土愛
郷土愛っていうのも変だけど、ガイ・リッチーの映画って、どこを切り取ってもイギリスらしさが満ちている。風景もそうだし、音楽もそう。今回もジプシーが重要なキャラクターで出てくるあたり「スナッチ」を彷彿とさせるし。
その3 映画へのオマージュ
先の「シャーロック・ホームズ」では残念ながらマカロニ描写はなかったが、今回、ジプシーと馬で国境越えをするシーンなどまさしくウエスタン調。寂寥とした山中で5人が馬で横一列に並ぶあたり、まんま「野獣、暁に死す」。(だと思いたい。)音楽でもモリコーネの「真昼の死闘」が使うあたり、うれしくなってしまう。
マシンガンにガトリング銃をバリバリってあたりをセッティングから細かく見せてくれるのも、重機関銃好きにはうれしいし、ポスターアートにもあるようにモーゼルが出てくるのもうれしい。(さらにこれがストーリー展開上、ほとんど意味がない割にスペックを事細かに説明してくれる。)
それ以上に今回は007への目配せがアリアリ。暗殺事件を皮切りにわずかな証拠からヨーロッパ中を駆け巡るプロット自体が007だし、雪深いアルプスにある城塞なんて「女王陛下の007」。整形して要人とすりかわりテロを起こすのは「007/サンダーボール作戦」、チェス対決は「ロシアより愛をこめて」を思い出さずにはいられない。まあ、ジェームズ・ボンドが先か、ホームズが先か判断しづらい部分もあるけど。
が、今回一番感じたのは「荒鷲の要塞」へのオマージュ。列車内の銃撃にあるような狭い空間での重機関銃の連射や雪中の工場の描き方、アルプスの城塞、「馬が苦手」というセリフなど「荒鷲の要塞」を思い起こさせる描写が満載。これだけならまだしも、最後にすりかえられた手帳を確認するシーンなどどうしても「荒鷲の要塞」を思い出さずにはいられない。
原作のアリスティア・マクリーンはイギリスの名冒険作家だし、そう思えば巨砲「リトル某」を発射するシーンも「ナバロンの要塞」から引っ張ってきたと思えなくもない。(って、激しい妄想だったりして)
ということで文句なしの高評価。(って、その根っこはやっぱりよくできたドンパチ(笑))
題名:シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム 原題:Sherlock Homes A Game of Shadows 監督:ガイ・リッチー 出演:ロバート・ダウニー Jr.、ジュード・ロウ、ノオミ・ラパス、ジャレッド・ハリス |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます