kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ももへの手紙

2012年04月22日 | 邦画
日時:4月21日
映画館:バルト11
その他:うちの「もう中学生」と一緒。

広島県や呉市が関与しているとあって、広島と愛媛では2週間前から先行上映。なかなか「ご当地観光映画」的な雰囲気が強くて、少し警戒していたが、評判も悪くないので、ウチの「もう中学生」と一緒に映画館へ。

先だって人から「ジブリとどう違うのかね?」と聞かれ、思わず「プロダクションI.Gの方が登場人物の顔色が悪いですよ。」ってウソを教えてしまいました。

さて、映画の方は父親を事故で亡くした小学校6年生の少女、ももが瀬戸内海にある汐島(架空の島。今治の方が近いところを見ると愛媛県じゃないかと思うのだが、設定上は広島県っぽい。)にやって来て、3人(匹?)の妖怪と出会い、成長していくお話。

舞台が瀬戸内海の島なので、じーちゃんばーちゃんの広島弁が飛び交う。いいですねえ。県外に出た広島県人が観たら、懐かしさに涙すると思う。
母親が最初に言うセリフ「あの島の向こうにぼんやりと見える島が汐島。」ってセリフが瀬戸内海を一言で語っているように、多島美(たとうび)(←瀬戸内海の美しさを説明する時によくつかわれる単語。)や漁港、急斜面のミカン畑など見覚えのある景色もふんだんに出て、ええ感じ。さらに、○○○○は広島県三次市に伝わる稲生武太夫伝説も思い起こさせる。

しかし、それがちゃんと舞台設定に留まり、映画の本筋を侵食していないので、映画としても面白く出来ている。設定とかストーリーは、ジブリというより、むしろ個人的に大感動した「河童のクゥと夏休み」の方を思い出した。小学校6年の夏休み、妖怪との出会い、家族愛、人間としての成長など、何かと被るところも多い。

大いに涙するかと思いきや、ところがそうはならなかった。主人公が女の子で、父親も亡くなっているので子どもの面倒を見るのは母親。女性中心の登場人物で、「もう中学生」も男の子であるワタシは、実はなかなか感情移入が出来ない。男女が違うだけでこんなに違うのかと思うくらい、印象が違う。観客に女の子や女性が多かったというのも、何となくわかる。ちなみに、ももと母親が言葉の端々をとらえて口論するやりとりなど、我が家と同じ展開。(「世間一般にそうなのよ。」byウチの奥さん)

同じ年頃の子どもを持つ身として父親には感情移入できそうなものだが、何といってもワタシはまだ死んでいないからねえ・・・。(笑)それに「父→娘」と「父→息子」では、やはり手紙の中味も違ってきそう。特に息子が中学生になった今、自分の歩んできた人生とは全く違う道をたどりそうなことを実感しているだけに、そういった思いが反映された文面になりそうだ。息子よ、なりたい自分を見つけろよ。(何を語っているのだ、ワタシ)

ところで、違和感なく母親役をこなした優香。10年近くに渡って、第一線で活躍し続けられる彼女の強みって何なのか?






題名:ももへの手紙
監督:沖浦啓之
声の出演:美山加恋、優香、西田敏行、山寺宏一、チョー

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