kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

春を背負って

2014年07月01日 | 邦画
日時:6月23日
映画館:八丁座

ここ数年、山歩きをしており、TVや映画を観ていても大自然の光景が気になるようになった。「127時間」のオープニングなんて大好きだし、海外テレビドラマの「ブレイキング・バッド」のドラマも好きだが、背後に広がるニューメキシコの風景も好きだ。山の方はまだまだ1000m未満だし、山小屋もテントも冬山も未体験だが、風景にあこがれるだけでも楽しい。

お話しは1つの山小屋を巡る人間模様。
松山ケンイチに蒼井優、池松壮亮など世にいう芸達者な役者ばかりで、それが大自然にサディスティックに痛めつけられるシーンはなかなか見応えがある。そもそも、どうやって撮影機材を運んだんだ?

なのだが、よろしくないのは脚本(台詞)と音楽。上手な役者なのだが、台詞があまりにも陳腐で実感をともなわず、話が進む度に腰を折られる。 ひょっとしたら、世の中の人はああいう会話をしているのかも知れないが、少なくともワタシの周りでは聞かない。そもそも、松山ケンイチの主人公が 山小屋を継ごうとする心境の変化が全然、見えない。

ベタベタの音楽もせっかくの雰囲気を損ねている。生録の音だけで充分緊張感が伝わる場面でベタに音楽を入れるから却って効果半減。あまりにももったいない。

また、「これ、必要?」と前後の脈絡から浮いた首をかしげるようなカットが多いのも気になった。

もちろんロケ撮影が素晴らしく山とか自然とかが好きな人なら満足なのだが、映画としての完成度はあまり高くないんじゃないかな。






題名:春を背負って
監督:木村大作
出演:松山ケンイチ、蒼井優、豊川悦司、檀ふみ
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