車窓からの写真。
最近、地震が少ないという理由で移住人気が高まっているという
我が故郷へ。
地元にある県立美術館へ、初めていきました。
広大な関東平野をフルに?利用した
横に長ーい、広ーいつくりで
とても一枚の写真にはおさまりません。
その別館として、こんな建物が
いきなり、「ここはプロヴァンス地方か?」と錯覚するほどの
南仏風レンガ造りでとても牧歌的。
中に入ると……
ブロンズの鹿がお出迎え。
ここは、フランスの彫刻家、フランソワ・ポンポンの
アトリエを再現したおうち。
耳なじみのない名前ですが
この棚に飾られているような
丸みのある動物たちの彫刻で人気を博したそう。
いかにも、芸術家らしい
画材やデッサンなどに囲まれたアトリエの一角ですが……
なんと、ポンポンがこうしてアーティストとして
認められたのは、67歳を過ぎてからだそう。
それまでは何をしていたかというと、
大理石職人。
墓石を彫ったり、ほかの彫刻家の下彫をして生計をたてていたそうなのです。
非常に腕が良く、著名な彫刻家の助手をしたり、
メモリアルな墓碑、例えば世界大戦の戦没者記念碑などの制作にも
携わったとのこと。
平行して彫刻作品も発表し続け、67歳のときにシロクマの彫刻で一躍有名となり
墓石彫りの仕事に終わりを告げたポンポン。
すごいなあ、人生いつどこで転機を迎えるか、わからないものだなあ。
でも一様にすべらかで丸みのある愛すべき動物たちの作品を観ていると
職人として本当に腕が良かったのだろうなあと思わせるし
オリジナル作品も世に出てしかるべきクオリティであろうことは
素人の私にも容易に想像がつきます。
そして、勇気ももらえます。体が元気で心もちも安定していれば
年齢は関係ないなあ。
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