少なからず気を揉んでいた、小倉貞右先生作の梅の帯。
今年は2月に入って、ようやく出番が。
合わせた着物は、山形の白鷹織。
節の立った紬地とは違い、なめらかな綾織なので、
こうしたおすまし顔の染め帯もよくマッチする。
でも今回は、たれとお太鼓の位置が少しずれていたり、
シワが寄ったり(言い訳になりますが、昔誂えた着物は
寸法が大きめで、ちょっと着にくい)あまり綺麗に
着られませんでした……。
さて、この日は着物&音楽&美術友のtmkさんと
東京国立博物館へ。
「ご一緒しませんか?」
以前、私がブログに、「ぜひ行きたい美術展」としてクリーブランド美術館展の名を
挙げていたのをご覧になり、声をかけてくださったのだ。
tmkさんのお着物は……
薄いベージュやブルーに、ホワイトのベールをかけたような
シアーなお色の紬に、どことなくアールヌーヴォーを思わせる
草花モチーフの織帯。
チラリと覗く帯揚げは、珍しい鮫小紋。
「いろいろな着物に合わせやすくて、お役立ち」
上野公園へ行く前に、駅隣接のアトレに入っている
「ブラッスリー・レカン」でランチ。
あの老舗フレンチ「銀座レカン」の姉妹店だが、
カジュアルなお値段で本格志向のお味。
内装は、上野駅の元貴賓室を使っているだけあって、
すぐ裏に切符売り場があるとは思えないほど、クラス感がありました。
写真右はランチのメインディッシュ、真鯛のバジルオリーブオイル焼き。
この日は快晴でポカポカ陽気。そしてまぶしい!
ショールが中途半端でしたね。
クリーブランド美術館展は、
鎌倉~江戸時代(18世紀)の絵画がメインで、
仏教画(宗派いろいろ)、山水、お伽絵巻、花鳥、人物
さまざまなスタイルの絵画がそれぞれに「日本の美」を語っていた。
二人とも、西洋絵画も好きなので、
これらを眺めながら、
「1300年代のヨーロッパで、こんな俯瞰図は描かれていたっけ」
「うーん、(俯瞰図は)ブリューゲルっぽいけど、
時代はもっと後だよね」
「あ、フランドル派の人ね。確かに」
なんて話をしながらの鑑賞。一人で観るのとはまた違った楽しさがある。
誰でも知っているような大作は少なかったけれど、
狩野山楽や長谷川等伯で有名な「龍虎図屏風」の元祖ともいえる
室町時代の雪村周継筆の同名作品や、
昨年、「王羲之展」で観た蘭亭序の有名なシーンを描いた
「蘭亭曲水図」(曽我しょう白筆)などの珠玉の名画が
非常に良い状態で展示されており、見応えありました。
(あまりにキレイなので、何だか現代のものみたいと思ってしまうほど)
おまけ?にモネやアンリ・ルソーのコレクションもあって、
ちょっと得した気分。
tmkさんはこの後、「人間国宝展」もご覧になるとのことで、
私は2展を同日に観る体力が不足していたため、ここでお別れ。
でも、とてもたっぷり楽しめる展示だったそうなので、
日を改めて行こうかな……迷い中。
彼女とはランチ中に音楽の話もいろいろできて
(年末に急逝したO瀧詠一さんの想い出話とか……)
充実したひとときを過ごせました。ありがとうございました
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