宮古島から ~ 琉球モノ語り

沖縄の伝統工芸品をはじめとする、「琉球モノ」の魅力をお伝えいたします。

まるマグ (大嶺實清作)

2006-05-30 | Weblog

丸いおなかには幸せがいっっっぱい

上でギュッと絞られた形は、それがこぼれていかないように・・・?

「一度つかんだ幸せは、絶対逃がさない!」って感じです。

温かい飲み物を2人で一緒に味わいながら
未来を語り合ってくださいな 

調和を表したような丸い持ち手を持つもよし
両手で包み込むように持つもよし

どこもかしこも丸みがあってやわらかいカップです。

心もかくありたし・・・



稲嶺盛吉さんの泡皿

2006-05-26 | Weblog

24℃・・・・お皿から感じる温度です。(いちいちごめんなさい

リーフのすぐ外側の海面をひとすくいして来たようなガラス皿。

裏側には一面に白泡をのせてあって、青い海と白い砂浜を1枚で
楽しめてしまいます。

冷たいパスタか、サラダか、フルーツ・・・・温かいお料理は
「・・・イヤッ・・・」って、断られてしまうかも・・・?

「厨房」でもなく「台所」でもなく、おしゃれな「キッチン」で
ちやほやされたいと思っているお皿です。。。(セレブ願望有り)




El Camino サンダル (箕島将紀作)

2006-05-24 | Weblog
<島ぞうり>に強敵現る!?

いつも島ぞうりで、足を喜ばせてあげているあなた!
島ぞうりではちょっと・・・という改まった日に、本皮のサンダル
いいかもしれません。

赤いやつか、青いやつか、黄色いやつかは存じませんが
いつものパートナーは玄関の隅でお留守番。

「行ってくるよ・・・」と浮気な自分を責めつつ、後ろ髪引かれる思いで
インディアンのコンチョとゆらゆら揺れるビーズ、しっとりとした肌触りに
誘惑される日があってもいいかも・・・

このサンダル、El Camino (エルカミーノ) の箕島さんの手作り。
タンニンでなめした皮は、はき込むほどに味が出る丈夫な皮です。

皮の色、ビーズの色、ソールの色、それぞれ好きな色を選んで
オーダーできるので、オリジナルのサンダルができるんですよ。

素敵なサンダルなんですけど・・・・

<島ぞうり>のことも忘れないでね







月の夜土瓶 (大嶺實清作)

2006-05-18 | Weblog

大嶺さんのギャラリー・喜喜屋(ききや、ではありません。きやです。
喜が2つ並ぶ字です。探せませんでした。 ) に伺ったとき
一目で気に入った土瓶・・・・「月の夜」

「トトロみたい・・・」と私が言うと

「おっ、若いね~、これを見て、たぬきという人とトトロという人に
分かれるんだよ~。」

「・・・・・・(セ~フ)」

てな感じで、気分よく宮古まで持って帰ってまいりました。

お湯をやわらかくしてくれそうな土瓶です。

手のひらで、天然の土のざらざら感を味わいながら
土瓶の力で、まろやかになったお茶を一服。
まん丸が言ってます・・・

「すべて、よし!」



宮古上布 ~ 光と風を感じられる布

2006-05-16 | Weblog

上布を着る時は帯を締めず、打ち掛けのようにさらりと羽織りたい。
(下に何を着るかが問題ですが・・・)

こんなに軽やかで涼しげな着物を着て、帯でギュッと締め上げてしまうなんて
もったいないですよね。

羽織ったとき上布が光を受けて輝き、そして光を通し
風を孕み、そして風を通してくれる・・・・・
なんて贅沢な布でしょう。

布を体にかける(「まとう」ではなく、やっぱり「かける」かな?)ことで
自然界に潜む邪悪なものが体に入り込むのを防ぎ
いい「気」だけを体に与えてくれる・・・・
そんな気がします。

魂を守ってくれる布。

たくさんの人達の手が入り、想いが入って織り上がった布は
そういう霊的な力をも備えているように思えます。

気の遠くなるような手仕事の積み重ねで生まれる宮古上布。
唯一の宮古島の伝統工芸品であり、誇れる財産でもあります。

自然の豊か恵みを与えてくれる山もなく、川もなく、生きていくことで
精一杯だった先人達の暮らしからは、芸術的要素を含む
いわゆる「工芸品」は、生まれにくいものだったのでしょう。

宮古上布も貢納布としての苦しみを伴う布。
昔、生活のために上布を織った女性達に思いを馳せるとき
軽やかな布が、とても重く感じられてしまいます。

宮古島に生まれた私達にとっても(もちろん、そうでない方達にとっても・・)
宮古上布がもっと身近な布になるといいのに・・・・
おまりにも、お値段が・・・

「叶」では、上布をもっと多くの方々に楽しんで頂きたいと思い
キリムショップ「ゆう」の吉浜さんや「着物地ひろこ」の平良さんに
協力して頂いて、古布を仕立て直したお洋服や小物などを
ご紹介させていただいております。
宮古上布のロングコートは、とても着心地がよくて、幸せ~な気分に
浸れますよ。。。


そうそう、沖縄には「ウシンチ」という着物の着方があるじゃないですか~
いつの日か、極上の宮古上布を「ウシンチ」で・・・楽しみたいですね。



ミルク神 (琉球張子・豊永盛人作)

2006-05-14 | Weblog


いいなぁ~この表情!

ほんわかとした雰囲気に心もやわらかくなります。

 紙の持つあたたかさ、やわらかさ、やさしさが伝わってくる張子。
手に取ると、紙から出てくる「控えめな力」をも感じることができます。

人形の目や口を描き入れるとき、豊永さんはきっと
穏やかな心持なのでしょう・・・・
お人柄が伝わってきます。

沖縄の張子は、昔、主にユッカヌヒー(旧暦の5月4日・沖縄では
ハーリーが行われます)のお祭りで売られていたそうです。
(代表的なものに、チンチングァー、ウッチリクブサー<起き上がり子法師>)

ミルク神は、沖縄(主に八重山地方)で古くから豊穣の神様として
崇められている神様で、「弥勒信仰」の「ミロク」が沖縄方言で
「ミルク」に変わり、「ミルク神(ミルクガン)」となったようですよ。

 この張子のミルク神は、豊永さんのオリジナル。

入れ子になっていて、お面を取ると・・・・???
な~んていうお楽しみ付きなんです。

プラスチックのおもちゃにはないやさしさ、あたたかさ・・・
今の子供たちにも、こういうほのぼのとした紙のおもちゃの良さを
伝えていけたら・・・と思います。

心豊かに育ってほしいから・・・・