とっくりとぐい呑み2個、「作り手」から「叶」へ
とっくりとぐい呑み1個、「叶」から「使い手」へ
・・・・・私は・・・・右手の奥の棚。
置いて眺めて手に取って、味わいながら、愛でながら
赤い小丸の間から、こぼれる言葉を拾ってね・・・・
懐かしい風景です。
琉球石灰岩の石垣と、赤瓦の民家・・・
昔はいたる所で見ることができました。
遠い記憶はだんだんと色が無くなっていくのでしょうか・・・・・
この版画を見ていると、私自身の最も古い記憶(原風景)と重なります。
250年も前・・・沖縄にはこんなに素敵な婚礼指輪が
存在したんですよ!
嬉しくなりますよね~
いつ頃の発祥かなど、詳しいことは定かではありませんが
琉球王朝時代の絵巻に、房指輪をつけて「お嫁入り」する図が
あるそうです。
7つの飾りは、沖縄の文化や風土、祀り事を表していて
中国の影響を受けたデザインも・・・
キラキラと輝く宝石のような華やかさはありませんが
素朴な表情は安心感を与えてくれます。
お守りの役目も果たしてくれそう・・・・・
私はいつも身に着けていられるように、シルバーのチェーンに
通して楽しんでいます。
銀の擦り合うさわやかな音が、昔の琉球のセレブ達の
おしゃべりのよう・・・
足付きの器って・・・賢そうに見えませんか?
テーブルにベタッと底をつけた器より、何か言いたげな雰囲気・・・
気品があるかどうかは別として、そうありたいと願っている感じです。
この芭蕉皿、緑釉の方を以前に紹介させて頂いたのですが
裏側も丁寧に仕上げられていて、手を抜かない壱岐さんらしい器です。
くりや仕事をする者にとって、足付き器って
洗うとき、しまうとき、何かと問題あり・・・・なのですが
それを煩わしいと思わずに、日常で使ってしまう
時間のゆとり、心のゆとりが欲しい・・・・・
と、ニョキッと突き出た器の意思を見て思うのです。
愛すべき、「器の意思」
沖縄の県魚・・・グルクン (タカサゴ)です。
堆錦の技法で描かれた魚はブルー。
「グルクンって赤いんじゃない?」って
思っていらっしゃる方も多いかと・・・
実は、釣り上げた直後に体全体が赤くなるのだそうです。
まもなく(あと10分後)、オーストラリアvs.日本・・・キックオフ!
「勝ち」を祝って、グルクンブルーのぐい呑みで
おいしいお酒が飲めますように!!
この亀さんたちを見ていると
「生きとし生けるもの」・・・仲良く生きていきましょうよ
っていう気持ちになってきます。
(それで、「蚊取り」でなく「蚊遣り」とネーミング)
親子?兄弟?・・・それとも couple?
お互い思いやっている感じで・・・見ていて心が和みます。
誰に対しても優しくなって、みんなと寄り添うように生きていきたい・・・
梅雨が明けたら・・・・縁側で夕涼み・・・
亀さんたちの会話に耳を傾けながら、お香の香りや虫の声を愉しんで・・・
風が足りなければ・・・クバの葉の扇でどうぞ。
勢いのある魚ではありませんが・・・・
いろいろなものを削ぎ落とした末に得たラインを
持っているように感じます。
線だけで、こんなに豊かに魚を表現できて
素敵です。
色もすごく落ち着いていて、尖りがなく
何でも受け止めてくれそう・・・
ひとを責めず、自分をも責めず
遥か遠くをみつめながら
カップを口に運ぶ・・・
そういえば・・・もうすぐ「父の日」です。
今日の午前中、先日見逃して悔しい思いをした
NHKの番組が「九州沖縄アンコール」で再放送
されることを知り、お店をスタッフにまかせて・・・
観ました。
新日曜美術館 ~ 「琉球王国・よみがえる美の遺産」
九州国立博物館で開催されている
「うるま ちゅら島 琉球」展(~6/25)で
展示されている文化財の紹介を通して
海洋国家琉球の美と文化を探る番組でした。
琉球の美術工芸品の素晴らしさに
沖縄で生まれたことを改めて
誇りに思いました。
そして、沖縄の工芸品を紹介させて頂く仕事に
携わっていることをとても嬉しく思いました。
皆さんのおかげです。ありがとうございます!
琉球大学教授の高良倉吉さんの
「首里城は海外貿易総合商社の本社のようなもので
王は社長のような存在・・・」
というお話も大変興味深いものでした。
武道にたしなむ代わりに
音楽や舞踊を身に付けた役人たち
武器を持たずに
独自の文化を育んでいった先人たち
アメリカや日本政府の圧力に苦しむ
沖縄の現状をどうみているのでしょう・・・
私自身、もっと沖縄のこと、沖縄のこれからのことについて
深く考えていかなければ・・・・
大きな流れの中では、細い杭は、何の力もないけれど
それについて、日々考えることが大切だと思うのです。
真剣に考えていたら、いざという時、正しく行動できるに
違いありません。
子供たちのために、沖縄の未来のために
常に正しい選択ができるように、世の中の動きを
心の目でみていかなくてはなりませんね。
(何が正しいか・・・これもまた難しい・・・)
番組で紹介されていた美術工芸品の多くは、今年3月
国宝指定の答申がなされたとのこと・・・・
今すぐ福岡に飛んで行き、その美しさに
実際に触れたい気持ちで一杯ですが・・・
いずれ沖縄の地で会える日を、今は楽しみに待つことにします。
・・・・沖縄がますます好きになりました・・・・・
ワシタシ~マ~~ ウチナ~
泡盛の古酒の瓶、ご存じですか?
そうです。あの「公用車」の兄弟のような
黒い瓶です。
それを再利用して作られたのが、稲嶺さんのオールドシリーズ。
古酒の瓶がなかなか手に入らないということで
工房から出される商品も数が限られています。
ガラスなのに、まるで漆のような艶があり
しっとりと横たわる様は色気さえ感じます。
黒い色って、他のどんな色をも美しくみせてくれる
力がありますよね・・
このお皿に載せられた食材は、プチ整形なんかしなくても
きっと美しく輝かせてもらえるに違いありません。
包容力のある男性・・・のような器です。