イソップ物語149「ライオンと驢馬と狐」
ライオンと驢馬と狐が仲間になることにして、狩りに出かけた。獲物がどっさりあったので、ライオンは驢馬に命じて分けさせた。驢馬が三等分を作り、好きなのを選ぶよう促したところ、ライオンは激怒して、驢馬に跳びかかるや食ってしまった。次に狐に分配を命じると、狐は全部をひとつに集め、自分のためには少しだけ取りのけて、ライオンに取るように進めた。誰がこの分け方を教えた、とライオンが訊くのに、狐は答えて、
「驢馬の災難です」
隣人の不幸が人を賢くすることを、この話は解き明かしている。
自戒