古代四方山話

古代について日頃疑問に思っていること、思いついたことを徒然なるままに綴ってみたいと思っています

八幡大井、諏訪、住吉は同体②

2020-07-22 10:21:27 | 歴史

ヌナカワヒメの「ヌ」(あるいはヌナ)は、翡翠を表す古語です。

古来より翡翠は新潟県糸魚川周辺が一大産地でした。全国各地の遺跡から糸魚川産の翡翠が出土しています。その糸魚川の翡翠の女神様が、諏訪のタケミナカタの母神・ヌナカワヒメなのです。

越のヌナカワヒメの子神、タケミナカタは本来「タケヌナカタ」なのではないでしょうか。

また同族と思われる「宗像」さえも、元来は「ヌナカタ」なのではないでしょうか。

諏訪の薙鎌の形は鳥や蛇体を模していると言われますが、勾玉の形にも似ています。

 

ヌナカワヒメの祖父神は「意支都久辰為命(おきつくしいのみこと)」、父神は「俾都久辰為命(へつくしいのみこと)」であるといいます。

オキツ・ヘツは、宗像の沖津宮・辺津宮などと同様に海神族で用いられる言葉です。

祖父神、父神に共通する久辰為(くしい)こそがに違いありません。

 

「クシイ」に関しては気になる姫がいます。八俣大蛇退治でスサノオが娶ることとなる櫛稲田姫です。

一般にクシ/イナダヒメとされるこの姫は、クシイ/ナダヒメなのではないでしょうか。

クシイつまり越の国のナダ姫です。クシイ/ナダ姫は越の八俣大蛇を破ったスサノオが先勝品。

そのクシイ/ナダ姫の親神とされる手長・足長もタケミナカタと共に諏訪の地に祀られています。

神名の櫛が「クシイ」なのであれば、天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊(あまてるくにてるひこあめのほあかりくしたまにぎはやいのみこと)の櫛玉がクシイとは関係してこないか、

越の国とニギハヤイが関係しないのかも、俄然気になるところです。

 

日本海沿いにタケミナカタの出雲からの敗走ルートと考えられている地が連なっていますが、これは元々タケミナカタの勢力地だったのではないでしょうか。

宗像、出雲、信越へと連なる日本海勢力があったのでしょう。

ツクシ(チクシ)とはツクシイ(チクシイ)の転訛、また仲哀天皇の亡くなった香椎もクシイの転訛であり、宗像はヌナカタ、宗像周辺は越と関係深い土地だったのでは?と考えます。