ー「武蔵野夫人」のはけの家ー
はけ=国分寺崖線=はその下を流れる野川と「はけの道」で親しまれており、国分寺の「真姿の池」などではスケッチもした。今回は武蔵小金井の武蔵野公園と野川でスケッチ。この絵は野川(写真)から秋のはけの風景を描いたもの。描きながら気になっていた大岡昇平の「武蔵野夫人」を帰宅して読み直した。そこには主人公・道子が「はけの家」から野川を越えて多磨霊園に急ぐ様子が書かれていた。都立多磨霊園はできて間もないころであり今の武蔵野公園は雑木林に過ぎなかったと思われるが、位置的にはこの絵の家を「はけの家」と考えてもいいように思えてならなかった。「武蔵野夫人」には恋ヶ窪や狭山湖も出てくるが、いずれも何回かスケッチに行ったところで、そこに書かれている古い風景を懐かしく読んだ。
野川、左が武蔵野公園、右がはけの丘陵
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