松坂屋美術館へは1月27日に行ったのが最後でした。その後は4月半ばくらいから新型コロナ騒ぎでずっと休館。久しぶりの訪問です。5つくらいの展覧会がなくなったと思います。入館チェックもそれなりに厳しく行っているようですが、平日午前中に早めに出かけたのですんなりと入館できました。
今回の展覧会は正倉院の宝物修理とともに研究のために、当時の材料と同じ技法を使って模造されたもので、本物ではないため「再現模造」という言葉が表題に付けられています。しかし、再現した人は当時と同じ技術力のある人たち(あるいは著名な陶芸家など)によって行われているので単なる模造品ではなく、芸術作品ということができると思います。
作品は元のものと同じ材料を使い寸分違わず作られていますが、思っていたより小さめでした。しかし精密な工作機械を使わずに同じ技法で、ここまで細かくかつ精巧かつ緻密な装飾を施せたものだとビックリする作品ばかりでした。
特に「螺鈿紫檀五絃琵琶」の螺鈿の美しさが印象に残っています。最近再放送で見たTVのシルクロードに出てきた民族楽器とほぼ同じ形でした。1000年以上前と同じ楽器を弾く文化が残っている国(文化)があるのも興味あることでした。
今回からレシーバーを借りて解説を聞く他に、自分のスマホにあらかじめダウンロードして聞くという方式も取り入れられました。ほぼレシーバーを借りるのと同じくらいのアプリ課金は必要ですが、画像も付いていて、事前にD/Lしておき、予習・復習が出来るのが売りのようです。ただし、全作品ではなく主なもの20くらいです。(今、この文を書いていたらA社からアプリ課金の領収書がメールで届きました。D/Lが終わった直後に決済通知のメールが届いていたのに、たいした金額でもないのに、ご丁寧にどうもという感じです。)
これから展覧会の開き方も、新型コロナ騒ぎを機にまだまだ変わって行く予感がします。