日本現代工芸展が60回を数えるにあたり、各地にある地方会(支部?)も記念して地方会展が行われているようです。この地方では「東海会展」。
なお、本展は4月に東京都美術館、巡回は5月に愛知県美術館ギャラリーを皮切りに、京都、三重(伊賀市)、金沢、神奈川、新潟、福岡 と回ったようですが、こちらを見るのは失念しました。
本館では各作家の自薦する代表作を展示、別館では各ジャンル毎にチームを作り部屋に合わせたインスタレーションとして作品を作るという試みがなされていました。本館の個別の作品は、どこに飾るか考えてしまう、かなり個性のあるものが多かったように思いました。
別館は撮影OKでしたので、面白そうに感じた部屋のものを少し撮ってきました。いずれもスマホで撮ったので、横位置で撮り長い辺をトリミングしています。
大桐の間「色めき、立つ」。色々な技法で染められた布を、半円または円筒に貼り付けたものを部屋いっぱいに立ててありました。原色の樹木の間を巡るような不思議な空間でした。
太郎庵「籐に遊ぶ」。茶室を占領するように置かれた、大小の籐の球体。それ自体で存在感がありますが、畳に映る影も足を踏み入れてはいけないような存在でした。
桜の間「初夏」。七宝で雨を表現したそうです。
近寄って見ると、雨粒と水面の紋様がよく判ります。円窓からの光の具合で、色や反射の具合が変わって見えたりしそうで、良いところに並べてあると思いました。
瓢の間「森の詩」。陶板を布のように薄く作り、風鈴のように下げてありました。時折、ゆれ動いて擦れあい、まさしく風鈴の音が聞こえました。
別館は、各素材ごとの作家さんがチームを作り合作した、面白い趣向の作品群でした。