窯元日記復活

奥田木白「暦手茶碗」の銘文を読む

赤膚焼の中興の祖と呼ばれている奥田木白(1800-1871)。ちょうど生誕221年没後150年となります。立春が過ぎたのですが木白さんの暦手茶碗のなかの銘文を読んでみたいと思います。木白さんの暦手茶碗も年代がいろいろあるのですが、ほとんど文字の中身までは確認されていないのですが・・。唯一、平成13年に三島市の佐野美術館で「東海道400年祭 特別展  みしま-三島暦から三島茶碗展」の図録で出品の暦茶碗の銘文を翻刻されています。このとき赤膚焼の奥田木白の嘉永五年のものが翻刻されています。それらを参考にして別の茶碗を読んでみます。・・・読めるか?ご教示ください。

一日 つちのえね(戊子)
二日 つちの戸のうし(己丑)
三日 かのえとら(庚寅)
四つ かのとう(辛卯)
五つ みつのえたつ(壬辰)
六つ みつのと巳(癸巳)
七つ きのえむま(甲午)
八つ きのとひつし(乙未)
九つ ひのえさる(丙申)
十つ ひのととり(丁酉)
十一つ つちのえいぬ(戊戌)
十二つ つちのとい(己亥)
雨中正月中
弥の日松うえるよし
うしの日いそく事わるし
とらの日竹うへるよし
うの日舟のりよし
立春  大吉
たつの日井ほりよし
巳の日な免てしわるし
むまの日豆ま記よし
ひつしの日かみすきよし
十二月 小福
ねぎハ神仕てよし
大ミやうハ心廣記よし
五穀豊年よし
せつふんついなすべし
十五日ハわるし
庚申の夜はなしよし
家内むつましきよし
大さい此の方向で万よし
としとく阿きの方万よし
嘉永四年辛亥年 木白造




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