The Notebook Of Things I Don’t Know About

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ユーモアを添えて...。

月は自転しているか?

2008年04月13日 14時44分25秒 | 宇宙
詳しい説明がウィキペディアになってた。以後ウィキより抜粋。

互いに重力で引き合う二つの天体には、それぞれ相手の天体から潮汐力が働く。この潮汐力は、2天体を結ぶ軸の方向では天体を引き伸ばし、この軸に垂直な方向では天体を圧縮する向きに作用する。ここで潮汐力を受ける天体が十分に柔軟で、潮汐力の強さが十分に大きければ、天体の形がわずかに変形することになる。ある程度以上の大きさを持つ天体は一般に自己重力でほぼ球形をしているため、このような潮汐力が働くと天体は2天体の軸方向にわずかに伸びた楕円体となる(図(A))。

ここで、2天体の公転運動に合わせて回転する座標系に乗り、潮汐力を及ぼす方の天体 A(例:地球)から潮汐力を受ける天体 B(例:月)の相対運動を眺めるとする。

この回転系から見た時に、天体 B が天体 A に対して相対的に自転している場合には、天体 B の楕円体の形は安定ではない。天体 B の自転に合わせて B の赤道上の地点は楕円体の膨らみの部分を定期的に通過し、地面が上下することになる。ここで天体 B を構成する物質の粘性が無限に小さくない限り、この変形には有限の時間がかかるため、実際には天体 B の膨らみは天体 A に最も近い点ではなく、B の自転方向に少し通り過ぎた位置が最も膨らむことになる。すなわち、B の楕円体の長軸は2天体を結ぶ直線からやや外れた位置に来る(図(B))。

この B の膨らみが A からの重力を受けると、B の楕円体の長軸を A-B の直線上に揃えようとする方向、すなわち B の相対的な自転にブレーキをかける方向にトルクが働くことになる(図(C))。この作用によって A に対する B の相対的自転運動は次第に減速し、やがて B は A の方向に常に膨らみを向ける(A にいつも同じ面を向ける)ようになる(図(D))。

なおこの過程は、回転系で A から見た B の相対的自転速度がどちら向きの回転であっても同じように起こる。すなわち、静止系から見た B の自転周期が B の公転周期より速くても遅くても、最終的には B の自転周期と公転周期は一致する。ただし、静止系で見た初期状態での B の自転周期が公転周期よりも速かった場合には、B の自転は減速するため、角運動量保存則によって B の軌道半径が大きくなる。逆に初期状態で静止系から見た B の自転周期が公転周期よりも遅かった場合には、B の自転は加速し、軌道半径は小さくなる。

公転と自転の同期。公転運動に合わせた回転系から見た図。鉛直下方向に主星がある。
(A)主星の潮汐力により天体が変形を受ける
(B)天体が主星から見て相対的に自転している場合、天体上の各部分が変形に追従しながら自転するが、変形には時間がかかるため膨らみが自転方向にずれる
(C)膨らんだ部分には主星からの重力が相対的自転運動を減速させる方向にトルクとして働く
(D)相対的自転運動がなくなり、膨らみを常に主星に向けた位置で安定する

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