旅に出よう!旅を楽しもう!旅に思いを重ねよう!
八月に入ったばかりというよりも、まだコロナの回復半ばのせいで座席がまばらに空いていた。やはり、満員列車の旅では情緒が吹っ飛んでしまう。空いた席が少しでもあると、車内全体に癒しの空間がこだまするように感じられる。
訪問したそのタイミングに、車で帰ってきた友人に会えたのだが、それが2~3分でもずれていたら次の展開はなかったかもしれない。その偶然のお陰で、半世紀前の高校生の話に花が咲き、その人たちに一か月後の同期会で顔を合わせることと相成ったのである。
固定電話に急に電話しても誰も応答してくれない時代になった。無茶はだめだが、少ーしだけ厚かましく勇気を振り絞ってみることで、思わぬ展開が開けた。そして、その繋がりでまん丸い輪ができたのには驚いた。年を重ねたら人のつながりなんてほとんど期待できないと思っていたが、人生はわからないものである。期待して人生を送るのもどうかと思うが、あきらめないで人生を送ることはほんとうに大事なことだと、古稀を過ぎての旅で思い知らされた。