けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

テオドール氷河を下りトロッケナーシュテーク駅へ。

2006-08-19 05:15:50 | ヨーロッパアルプス
リフトの支柱をたよりに、氷河の中を歩き始めてすぐ、
「ズボ!」っと片足が雪に吸い込まれました。
咄嗟に上半身を前に倒して、持ってたストックを横にして、
なんとかそれ以上落ちるのをくい止めました。
「ロープを弛ませないでー!」と、後ろのOさんに叫びましたが、
よく見えないし、風で声が聞こえないらしく近づいて来ます。
焦って這い出して「Oさん!ストップー!!!」
今度は聞こえました。「ふぅ~っ」

でもOさん、その後で同じ場所を飛び越えたんですが、
みごとに落っこちちゃいました!なんか引き寄せられてる~。
なかなか大きなクレバスが連続していて、ストックで雪面を刺しまくり!
手が痛くなったころトロッケナーシュテークが見えました。

PHOTO:氷河を振り返る。左のガスの中の岩稜がテオドールホルン。
   先頭の僕は、結局2回もクレバスを踏み抜きました。
   これってウォルシュの作戦かなぁ?

山頂が見えた!

2006-08-19 05:05:49 | ヨーロッパアルプス
ガスが晴れた一瞬に振り向くと、
テオドールホルンのピークが見えてました。
ウォルシュがゆっくりと下山してきます。

この後に氷河を下りますが、
目印となるリフトの降り場も支柱もなんとか見えました。
さらに先行してトレースをつけることにしました。

PHOTO:岩と雪のMIXの稜線でした。
    なかなか岩が滑って大変!

風はチェルビニアから。

2006-08-19 04:58:31 | ヨーロッパアルプス
ウォルシュは、連れているゲストが山慣れしていなくて、
「怖い、怖い」を繰り返されていたけど、とても親切にアドバイス
をしていて、とても感じの良いガイドです。
(フィンデルンでレストランやってるんだって)

そのまま先に行ってくれと言うので、
雪と岩の稜線を反対側に縦走するように下りました。
風は、チェルビニアから強く吹き込んできますが、
反対のスイス側から風が吹いてたら相当怖い場所です。

PHOTO:岩壁の下に一瞬チェルビニア側が見えました。
    600m下のイタリアのロープウェイの中間駅です。

Oさん、なんとか登頂!

2006-08-19 04:01:20 | ヨーロッパアルプス
強風の中を歩いてガスの中のテオドール小屋へ。
温かいカプチーノをみんなで飲んで30分くらい暖まったあと、
また視界のない強風の中へ突入!

山頂までは、なかなかの岩登り。足並みの良い僕らを見て、
「ケンジ、先に行け!」と、ウォルシュが言いました。
Oさんの息遣いが荒くなったころ山頂らしき地形に。
3469mの岩のピークに登頂!

PHOTO:下山をはじめたら、一瞬ガスが抜けて下が見えました。
    左側は300m以上の岩壁です。


4000mの山は不可能!

2006-08-19 03:41:51 | ヨーロッパアルプス
風が強くて、4000mの山は危険だろうとの事で、
ウォルシュと相談して、デオドール氷河を下りることにしました。
途中、イタリアの国境にあるテオドール小屋に立ちよって、
コーヒー飲んでから、テオドールホルンに登ろうという事に!

PHOTO:スキー場は誰もいません。先行するウォルシュチームが見えます。
  その先の雲の中がテオドール小屋とテオドールホルンです。
  あいかわらずマッターは、すごい迫力です。

標高3000mで時速70キロの強烈な風!

2006-08-19 03:25:03 | ヨーロッパアルプス
4000m以上は、どのくらいだったのだろう?
高度順応のためにOさんをブライトホルンにご案内。
しかし、中間の支柱に激突するぐらい揺れていて、
ロープウェイでまだ誰一人も上に上がっていません。

スキーヤーや観光客は、中間駅のトロッケナーシュテークでストップ!
山岳ガイドだけはクラインマッターホルンまで上がって良いとの事で、
のろのろ運転のロープウェイで出発したけど、
ポルックスを予定していた地元ガイドのウォルシュと僕だけでした。

PHOTO:クラインマッターホルンの風の中を歩くOさん。
   雲の中からおどろおどろしいマッターホルンが…。