けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

モルゲンロートに魅せられて。

2006-07-28 01:01:47 | ヨーロッパアルプス

「もう十分です。どんな山かわかりました。」とTさん。
「今回、実力不足と判断されて違う山に登ったとしても、
 きっと諦められなくて、また来たと思います。
 少しでも挑戦させてもらえて良かった…。」

Tさんは、3年前からこの山に魅せられ、地元のガイドと
登ろうとしていました。そして今年AGへ。

「せっかくですから朝日を見てから帰りましょう。」と言って、
Tさんをツルムの岩に腰掛けさせロープを固定し朝日を待ちました。

とても綺麗な朝焼けでした。
普段のマッターホルン登山では、朝焼けを眺めるどころではないので、
Tさんのおかげで、素晴らしい光景を見ることができました。
Tさんの目には、どのように映ったでしょう。

PHOTO:ミシャベルのアルプフーベルとアラリンホルンの間から朝日が。
    遠く、ベルナーオーバーランドの山々も見えています。
    登頂者のほとんどは、この美しさを見落としているだろう。



マッターホルンから戻りました。

2006-07-28 00:34:06 | ヨーロッパアルプス
昨日は、AGのニューフェイスの西村が
以前私とマッターホルン&アイガーに登った愛知のTさんと
お姉さん夫婦を案内してシュワルツゼーに泊まりに来ていました。
ちょうど大雨だったのでレストランで雨宿り。
30分ほど歓談すると雨がやんだのでヘルンリ小屋へ。

翌朝4時に朝食をとり出発。頑張って登ったんですが…
残念ながら大阪のTさんは、スピードをキープできずリタイヤ。
まわりにいるマッターホルン初心者の登山者たちが
落石を起こすことが多いので、彼らの後ろに回ってしまった以上
危険度が高くなるので第2ツルムまでで下山することにしました。
この山は、常にトップ集団にいなくてはならないんです。

PHOTO:第2ツルム手前から朝焼けの上部を見上げる。
   ルートを間違って登っていく人、ロープ操作が危なげな人…
   それらの人たちは、トップ集団には入れない。

リッフェルホルン登ってきました。

2006-07-26 15:49:54 | ヨーロッパアルプス
ゴルナーグラート鉄道のローテンボーデン駅からアプローチ。
逆さマッターホルンと日本人の団体で有名なところです。

登ったルートは、南壁のEGGというルートで
4bくらいの難しさですが、両脇の壁を使うことで
グレードが難しくなります。

大阪のTさんもこれで準備が整ったかなぁ??
なので本日からヘルンリ小屋入り。
明日の早朝には、マッターホルン山頂を目指します!
私にとっては今年二回目となりますが、
今のところ天候は下り坂です。
お天気もってくれ~!

ではね~。

PHOTO:ゲレンデといっても全部で7ピッチのビッグルート!
    最後のカンテの登りは、最高の高度感です。

午後は、ゴルナーゴルシュ!

2006-07-25 09:17:26 | ヨーロッパアルプス
「ゴ」がたくさん!
ゴルナー氷河から流れてくる激流の谷ゴルナーゴルシュ。
ここをビアフェラータとワイヤーで通過していくのが、
ゴルシュアドベンチャー!
ここも経験のあるガイドと一緒じゃないと絶対に入っちゃだめです!

午後になって元気を取り戻した静岡のSさんが行きたいと
タカピーから連絡が入り、
ブライトホルンの帰りにフーリで待ち合わせ。
そのまま渓谷へ。
でもここで、ちょっと負傷してしまいました。
右足の脛が岩とスライドしてきたSさんに挟まれてしまったのです。
ツェルマットまでの下山中に痛くなってきて足を見たら、
玉子大の腫れがポッコリ。内出血しただけなのですが、
大事をとって、そのまま病院に行きました。
明日は、リッフェルホルンで岩登りなので早く治さないとね!

PHOTO:タカピーがアイシングしてくれて、すっかり腫れがひいた
    私の美しい足です。え?モモじゃないよこれ!スネ!

今日の午前中は、ブライトホルン!

2006-07-25 08:56:53 | ヨーロッパアルプス
今日の午前中は、別の大阪のTさんとブライトホルン。
モンテローザの2名はもう歩けません。
ということでタカピーとお休みです。

登頂後、下山してきてアイゼンをはずすポイントに
来たら2人の中高年のご夫婦がノーザイルで登ってきました。
私、ちょっと声がキツクなっちゃいまして…
けんけん「これから登るつもりですか?」
登山者「どうしようかと思っているんです。」
けんけん「ここは、ロープをつけないと来ちゃいけない山ですよ!」
登山者「はあ、そうなんですか?」
その後、お説教をしてしまいました。

PHOTO:スイス到着2日目で頑張って登頂したTさん。
    少しお疲れのご様子でした。

モンテローザ登っちゃいました!

2006-07-25 08:42:04 | ヨーロッパアルプス
スイス最高峰モンテローザを1日で往復してきました!
(モンブランは、フランスとイタリアの国境で~す(^_^;))

国際山岳ガイドが同行すれば、4000mのプラトーに
ヘリで下ろしてくれるんです。

朝8時ツェルマット出発。午前11時半頃に山頂って感じですね。
でも下山は全部歩きです。全行程約10時間ですね。

PHOTO:モンテローザの山頂は、タタミ2畳くらいの場所です。
    イタリア隊が南から岩稜を登ってきました。

登頂者のお二人と記念撮影。

2006-07-23 05:07:19 | ヨーロッパアルプス
お一人は、岩登りをはじめて半年の主婦!
けんけんブログでも実はお馴染みの方ですよ。
彼女の岩登りをゼロから教えたタカピーの目には涙。

もう一方は、昨年スイスのガイドに無理だといわれたのに
あきらめきれずに私を指名してくれた68歳の男性!
もちろん、感動!感動です!

二人とも山頂まで5時間以内!
よく頑張りました。
もっちろん!下山後のシルベッサも美味かったですよ!
あ、フンペンだった。(~o~)

さ~て明日は、スイス最高峰モンテローザです。
お天気、もってくれ~~!

PHOTO:下山中の第2ツルムで余裕の記念撮影!
    ちょっと笑顔が引きつってる?
   一番上で元気にポーズとってるのがタカピーです。

嬉しいからたくさん見せちゃいます!!

2006-07-23 04:44:12 | ヨーロッパアルプス
ここが山頂!
スイス側からイタリア側の十字架を見たところ。
イタリアから誰か顔を出してますね。

ちょうどマイナスドライバーみたいな長っ細い山頂です。
すれ違うのは、とても緊張します!

左奥に見えるのがモンブランです!

PHOTO:ここからお客さんの職場とAGに携帯で登頂報告しました!

これが北壁!

2006-07-23 04:36:42 | ヨーロッパアルプス
マッターホルン北壁!
ヘルンリ稜から覗いています。

女性だけ2名でこの壁を今井通子先生は登っているのだ!
チョモランマの報告会で乾杯の御発声をしてくれた、
そうあの人が…う~ん、素晴らしい!尊敬する!!

垂直を超えるところもあるんだけど、
なんと俺たちより先行していたパーティーの一人が
ヘルンリ稜から北壁になんと飛び降りましたぁ!!
「バン!」という物凄い音が聞こえると同時に絶叫する悲鳴が!!!
あせって北壁を覗き込むと、パラシュートが…。
このやろ~~~(ーー;)

PHOTO:世界には、頭の血管がキレてるやつがわんさかいます。

これがヘルンリ稜!!

2006-07-23 04:22:53 | ヨーロッパアルプス
エドワード・ウィンパーが初登頂した稜線ですね。
ここのところ天気がよく毎日のように登れているので、
登山者が集中していなくて快適な登りでした。

登り約5時間、下り約5時間の往復10時間。
中間のソルベイ小屋(フランス語のシャーベット、氷の意)で
約10分くらい休む他は、とにかく登りっぱなしの
鬼のような登山です。(~o~)

PHOTO:皆さんには、どう見えますか?

これがマッターホルンです!

2006-07-23 04:10:18 | ヨーロッパアルプス
いやいや2006年最初のマッターホルンは、
大成功~!!無事に下山できました!!

天気は最高!
私と心強い若者“水野タカピー”のツーマントルで
2人のお客さんをスイス側のヘルンリ稜から
4478mの尖がった山頂までガイドしました!

完璧な登頂でした。

スイスは、日本より17時間遅れ。
翌日に皆さんには伝わるようかな~?

PHOTO:光と影の境にあるのがヘルンリ稜です。

皆さんご無沙汰です!

2006-07-20 22:26:21 | ヨーロッパアルプス
ずいぶんと更新をサボっていまして申し訳ありません!
ただいま、スイスのツェルマットです。
やっとPCがつなげる環境のホテルに落ち着きました。

7月はじめに日本を出発し、
山小屋を利用したハイキングなどで各地をまわっていました。
これからこの町をベースにクライミングのガイドが始まります。

6月29日の報告会に来てくださった皆さん、
本当にありがとうございました。
お礼が遅くなりましたこと、お許しください。
チョモランマ登頂メンバーも喜んでおりました。
彼らからの手紙もまたアップさせていただきます。

で、これからヘルンリ小屋に移動です。
そう、マッターホルンですね。
明日は、今年はじめての登頂となります。
天気は良いですが、暑すぎて氷河が融け、
雪のルートは大変危険です。
帰ってきましたら、またご報告しますね!では。

PHOTO:ブライトホルンのプラトーはクレバスだらけ。
   不注意なチームが踏み抜いてスッポリと落ちてしまいました。
   レスキューがすぐ来ましたが、無事かどうか…。
   日本の皆さん!ブライトホルンは、氷河の山です!
   未熟な技術や、ロープ無しでは絶対に行かないでください!!!