けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

ルクラですが!

2007-10-10 20:59:24 | メラピーク滑走
ザトルワラまでの登り返しが約2時間、それから
チュタンガを経ての2000M以上を下りきって、
昨夜、全員無事にルクラに到着しました。
長い道のりでした。

ザトルワラまでは、なんとか晴れていましたが、下り道になってからはずっと雨。
「ストレンジランドコンファーム」のときもそうだったし、
なんかチュタンガ付近はいつも雨。

SPCC(Sagarmata Polution Control Comitee)に報告書の提出をしなければならず、
足早にルクラに向かってはいたものの、昨夜から身体がだるくて、
節々が痛く、熱っぽく、胃が痛く、そしてピーピーでヘロヘロの歩きでした。

SPCCは、1991年に発足した委員会で、サガルマータ(エベレスト地区)の
遠征隊に対しての(トレッキング隊は含まない)ゴミ問題の管理などをしている機関。
はじめはエベレスト付近を中心としていましたが、5~6年後にルクラにもオフィスができ、
アプローチ中や、メラなどその他の山々の管理の強化をしてきたんです。
しかし、そのシステムにも多少の疑問がありますね。トレッカーだって問題ですから。

今回、AGメラピーク隊では、帰りのキャラバンでスタッフ達にビニール袋を渡し、
トレッキングルート上のゴミをひろってきました!もちろんキャンプ地の清掃も。
ただ「拾え」と言ってもポーター達はやらないので、ゴミ量に対し多少のチップを考えました。
メラ方面は、それほど多くの人はいなくて、ほとんどがメラかバルンツェへの遠征隊。
だからSPCCの管理下にあるってこともあり、比較的ゴミは少ないと思います。
大量ではありませんが道端のゴミを集め、焼却できるものはして、燃やせないものと、
最終日のチュリカルカ~ルクラ間で回収したゴミを持ってSPCCに提出しました。

しかし、拾ったゴミも含めてゴミの提出は有料(1キロ150ルピー=約300円)となるので、
自主的に自分達のゴミを増やそうと考える人は少ないんじゃないかな。むしろ隠しちゃう?
資源ごみじゃないけど「ゴミは有料で政府が引き取りますよ」なんてしたら、拾う人も
増えるかもしれないね。ゴミを背負った長蛇の列ができたりして!(笑)

さてさて、本日ですが…。
ルクラよりフライトの空席に乗り込むことさえできればカトマンズに行けたのですが、
残念ながら朝から雨。視界も50mくらいでしょうか。一時的に天候が回復しかけ4本くらいの
フライトが飛んできたのですが、ルクラに取り残された1機を含めて、またまた雨とガスに
包まれてしまいました。私達の順番にはほど遠く、昨日から待たされているという
日本の四国から来たカラパタールトレッキングのグループの方も登場できずに戻ってきました。
う~ん残念です!本日のフライトに乗ることができれば、AGチョーオユー隊と
カトマンズで再会し乾杯できたんですが…。ああ、今回のフライトには泣かされる。

でも仕方ないですね。その分、山ではラッキーな条件がそろい、全員が無事なんですから。
そうそう!もうひとつご報告!ルクラに来てSPCCでわかったんですが…
AGメラピーク隊は、この秋の初登頂でした!!やったね。みんな凄い!

さて、限りあるルクラライフを満喫することにします。Zzz…
明日は飛んでくれ~!

Photo:満足そうに拾ってきたゴミをチェックするスタッフのデヴィー・ライ!