けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

AG隊、ナムチェまでの軌跡…奇跡かも。

2015-05-05 20:13:06 | エベレスト&ローツェ&ロブチェ登山隊2015
けんけん@ナムチェバザールです。

AGエベレスト&ローツェ登山隊2015は、
エベレストの代表的拠点、産業的拠点、観光的拠点である
ナムチェバザールに昨日移動していきました。


最後に訪れたBCにて村口さんと。
例の映画の撮影で来てました。



電波の状態、電気の状態、環境や状況などなどで、
なかなかブログアップができなくて申し訳ありません。

街道は、想定内の道の崩壊や家屋の倒壊はありましたが、
僕らの士気を奪うほどのものではありません。

しっかりと受け止めて、目に焼きつけています。



地元のエベレスト街道の住人たちは、
「地震」という出来事にはとても恐怖を感じていて、

家の壁が内側の家屋内に落ちて、大石が天井を突き抜けて落ちてくる恐怖などを感じて
テントなどを庭や畑に設置して数日暮らしたりしていましたが、

その庭だって、石垣や外壁が充分倒れてくる場所!

僕たちAG隊が、笑顔でその家屋に滞在することにより、
だんだんと家屋内に移住空間を移動してきているところもありました。



しかし、壊れた石垣や崩壊した道などは、
モンスーンなどで見慣れているのかもしれないとも感じました。

カトマンズなど町中の人は、
モンスーンなどの被害や自然災害などには不慣れですが、

山の民は、逞しく、しかも家族や親族、隣近所が協力して
自然災害に立ち向かっている感がありましたね。

人づてに情報を得たり、無事を確認したり、
山の人たち、頑張れ、頑張れ!



一昨日には、パンボチェで野口健くんとミート!

健、頑張りすぎて空回りしてんのかと思いきや
一人でしっかりと被災地をまわり、
被災状況を記録してまわってました。

いまや政府もやってない山間部の被害状況をまとめてんのは、
健だけかもしれない!

彼の持つ支援力は大したものだと思っていたけど、
それでは不十分であることを彼は感じていて、

登山界でパワーを持っている有名登山家たち(あの人やその人など)にも協力を仰いで、
一般登山家たちにも協力してもらわないと…と力説。

こんな俺からも協力を頼むように言われた。

そうだね、集まる口は別々でも
どこかで一緒になってるといいでしょう?


カトマンズへの援助は、
世界レベル、政府レベルでの対応があるかもしれないけど、
なかなか山までは達しないかもしれないので、


僕ら山に、山の民にお世話になった人たちは、
直接的に山の人たちに義援活動の結果が届くと幸いと思っています。

さんざんお世話になってきたヒマラヤだからね。
ヒマラヤで暮らしてきた人たちだからね。


あたりまえだけど、
このトップシーズンにエベレスト街道を歩いている外国人はすげー少ない。

1日に2~3人すれ違うかどうかだよ。



他の外国隊の中には、
翌日には、いち早くヘリコプターに乗ってカトマンズに下山し、
とっとと自国に戻ったチームもあります。


カトマンズに滞在できるような状況ではなかったから、
もちろん滞在することが迷惑にもなるかもしれないし、
帰国することは仕方ないのかもしれないし、

自国に帰ってからファンドなどを立ち上げれば、
かなり支援できるお金持ちもいるでしょうし…



でも僕たちはすぐに帰ったりはしない!
皆で相談して、その道を選びました!


ゴラクシェプの日本製気象観測装置をチェックするブッダロッジのご主人

とりあえずは、いつもの身近な山の人たちの笑顔を見て、
笑顔が無ければ、笑顔を作ってあげて、

僕らが傍にいてあげて、
日本の地震の話をしてあげたり、
ベースキャンプでの雪崩の話をしてあげたり、
ひとつ上の集落の、隣の村の話をしてあげることで

安心感や現状を伝えてあげて、
日常を少しでも戻してあげて、
誰も訪れない孤独感を無くして、
普通にいろんなものを注文してあげて、

お金だけじゃなくて、
笑顔をたくさん作る!

バカみたいに笑う!
そしてそれを伝染させる!

なんとか直接的に支援をする!
(そんなに大金持ちではないからね)






2011年3月11日

僕らにとっての大震災の年に、
この街道の人たちは、大きな支援活動をしてくれたんです。

メッセージをくれたり、笑顔をくれたり、
日本人に優しくしてくれたり、
日本を理解してくれたり、

地震というものや、津波というものを理解してくれたり、
子供たちは、その聞いたことも無い「earthquake/地震」「tsunami/津波」という
単語を始めて覚えたくれたり、

中には義援金を募金箱に入れてくれて、
その額は、彼らの月収にしてみれば3分の1くらいの高額だったり!



笑顔でね、

「日本人は地震に慣れてるからこれくらいじゃ驚かないの?」

なんて聞かれたりした。



なんて答えてよいかわからなくて…、

ただただ、

ハグしてごまかしました。






さて、BCから今までのAG隊の数日間の軌跡(奇跡)です。
(全部は一度に紹介できませんが…)



ゴラクシェプのブッダロッジに滞在してましたが、
ここで登山中止を決定して、ロブチェ集落の懐かしのロッジへ。


ゴラクシェプのブッダロッジのご主人ペンバさんと奥さんのプラ・ソナさん。
3.11の時にはお世話になりました。






こんな写真も見てくださいね。
僕らの栄光の登山の日々です!

ちなみにメインフォトは、ロブチェBCでの全員集合でした!










ロブチェ隊、帰国しました❗️

2015-05-02 19:53:59 | エベレスト&ローツェ&ロブチェ登山隊2015

飯田橋留守番隊です。

 

ロブチェ隊の皆さんが無事成田空港に到着しました。

カトマンズからの長い待ち時間の末です。

疲労困憊のはずですが、元気な笑顔で、ゲートから現れました❗️

 

ゆっくり休んで下さいね。

初めての海外登山で、大変な経験をされた隊員もいらっしゃいます。

そして、また集まりましょう❗️

本当にお疲れ様でした。

 

 

 


ネパールへの義援金のお願い

2015-05-02 10:52:59 | エベレスト&ローツェ&ロブチェ登山隊2015

飯田橋留守番隊です。

ネパールの地震により被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
また、 被災地の一日も早い復興を心より祈念いたします。

 

アドベンチャーガイズは、いつもお世話になっている現地スタッフの中にも被災された方が多数いらっしゃいますので、

しっかりとサポートをさせて頂きたいと思っておりますが、今はエベレスト隊が無事に帰国することに注力しております。
エベレスト隊が帰国してから、復興支援も含め色々な方法を考えて行きたいと思っております。

 

さて、私たちが所属する公益社団法人日本山岳ガイド協会から、ネパール地震に関しての義援金のお願いが届いております。

 

昨年のエベレスト雪崩事故でも、日本山岳ガイド協会が犠牲になったネパール人高所ガイドのご家族をはじめ関係者への義援金を募った際、けんけん隊長が、日本山岳ガイド協会の国際委員長として、会を代表して義援金をカトマンズに持参し、

ネパール山岳協会に直接手渡しております。

 

今回のネパール地震でも、日本山岳ガイド協会の義援金はネパールの山岳関係者に直接手渡せる義援金になります。

 

皆様のご協力をお願い致します。


ロブチェに向かいます。

2015-05-02 08:42:09 | エベレスト&ローツェ&ロブチェ登山隊2015
けんけん@ゴラクシェプです。

一夜明けて、心の整理もついたのか、
隊員たちに少し笑顔が戻りました。

これからエベレスト街道のダメージを確認しながら、
下山の途へつきたいと思います。


それでもゆっくりと下山をして行こうと思っており、まずは、
隊員たちはロブチェのいつものロッジへ。

AG隊は、2011年の3.11の時に義援をしてくれた
エベレスト街道の方々を訪問しながら、

少しでも生活に貢献できるようにゆっくりと下山をしていきたいと思っています。

ロブチェのロッジのディディさんも2011年にはドネーションをしてくれ、
隊員たち全員のネーム入りのニットキャップを編んでくれました。

全くお客がいないとのことなので一泊して行こうかなと。



僕は、電気関係の撤収と荷物の整理、荷下げの指示などで、
いったんベースキャンプに戻ります。

すると、ばんばんとなすびも其々の思いもあってか、
ベースまで付き合ってくれることになりました。

嬉しいですね。


ではでは。
またまた。

次のアップまで。






たくさんの応援ありがとうございました!

2015-05-01 19:58:49 | エベレスト&ローツェ&ロブチェ登山隊2015

けんけん@ゴラクシェプです。


みなさん本当にご心配おかけいたしました。
そして、たくさんの応援ほんとうにありがとうございました。

「AGエベレスト&ローツェ登山隊2015」

今から数分前に登山の中止を決定させていただきました。


わかっていた事だったのでしょうが、
キッチンもダイニングも無い、傷ついた僕らのチームには
時間が必要でした。


これ以上、何も書けません。


隊員たちも分かっていたでしょうが、
やはり大きな落胆を隠せないでいます。

 

隊員たちのそれぞれの深い思いを受け止めることもできませんが、


全員集合して、

全員の顔が並んでいて、

みんなが話を聞いてくれていて…、


そこで決定ができたことが
僕にとってはとても奇跡だと思っています。


生き延びてくれた隊員&スタッフに感謝と敬意を。
私たちは運の良い、幸せな隊です。


応援ほんとうにありがとうございました!
また、この地に戻ってくることを強く誓って。

<PHOTO>
AGエベレスト&ローツェチーム!(ロブチェピーク山頂にて)

左より、なすび、にしやん、タカちゃん、ジッちゃん、ひびやん、
ラクパ・ソナ、王子、ヌルブ、ヤンマー、ばんばん、
ひとつ手前が、けんけんでした!

 


フジテレビ「みんなのニュース」にて

2015-05-01 14:18:34 | エベレスト&ローツェ&ロブチェ登山隊2015

 飯田橋留守番隊です。

 

昨夜のけんけん隊長からのブログアップで、皆さん少し安心していただけたと思います。

映像の力はすごいですね!


エベレスト隊の「にしやん」が撮影したエベレストBCでの雪崩の映像が、

本日(5月1日)、フジテレビ「みんなのニュース」15:50~19:00 の中で流れる予定で

す。 冒頭に紹介して、17時50分過ぎから、詳しくお伝えする予定です。


もちろん、にしやん本人はけんけん隊長たちと共にゴラクシェプに滞在中ですが、一足先に

映像だけがカトマンズに戻ってきました。


お時間のある方は、ご覧下さい。