無謀なドライブの開始。
大沼公園を出発して、国道5号を北に向かって走ります。
右手には勇壮な駒ヶ岳の姿、頂上までくっきりと見えていました。
しばらく走ると、右手の景色は海に変わります。
眩しく光る青い風景は、気持ちの良いものです。
穏やかな天気、それほど混んでいない道路。
信号もあまり無くて走りやすい・・・、すると、だんだんと脳ミソが緩んでくる。
昨日の長距離運転の疲労、昨夜の寝不足、1時間の散策の疲れ。
それらの要因が、ドライバーの眠気を誘い、意識を保つのが苦しくなってきた!!!
どうにも眠気が治まらず、やっとパーキングエリアを見つけて少し休憩。
道の駅で買ったアップルパイをジュースで胃に流し込み、脳に糖分を送り自分を鼓舞!
再び走り始めても時々襲う眠気に、コンビニを見つけては停まる、と言うことを繰り返しました。
「こんなで、室蘭にたどり着けるの?」
それでも頑張って、長万部からは国道37号を走り、室蘭を目指します。
さすがにこの時には、自分の愚かさには気づいています。
室蘭で日没を見るなんて、絶対無理!
夕日を見られる海辺はないものかと、探しながらの運転に変わりました。
眠気は無くなったけれど、今度は海岸線が気になって仕方ない。
車で行けそうな浜への入り口を探していました。
それでも、カーブやトンネルが多い道路では、よそ見をしながらの運転は難しい。
ただひたすら、走り続けることになりました。
右側背後から、西日を感じるようになると、気持ちも焦ります。
そんな時、道路は港を見下ろす道を下って行きました。
虻田の町です。
もうすぐ、日没。
ここで落日を撮ろう!と決めて、浜辺に向かってハンドルを切りました。
虻田の浜は、国道のすぐ近く。
漁の網が干されていたり船があったり、漁師町の浜辺が続いていました。
そんな中、路肩に車を停めて三脚をセット。
太陽は、もうすでにこの位置。
ちょっと雲があるな。遠い陸地は、長万部あたりだろうか?
ああ・・・、沈んじゃった。
写真を撮っている時、自転車に乗った地元の男性に声を掛けられた。
「夕日撮ってるの?そういえば、今日は綺麗だね。お姉さんと同じくらい、ははは!」
そう言って走り去った。
私、夕日が眩しくて、でかいサングラスをかけてたのよ。
美人もブスもわかるかい!!!
社交辞令のお世辞に、どう返していいか分からず、苦笑するしかなかった!
夕日は撮れたけど、振り返ると、白い月が山の上に見えて、光り始めていた。
「本当は、君が海から登るところを撮りたかったんだよ!」
ため息ひとつ。
「こんな事なら、鹿部に行っとけばよかった!」
後悔は、後から悔やむもの・・・とほほ・・・・
そうして再び、室蘭に向かって走ります。
伊達の道の駅でトイレ休憩。
目的地の地球岬への道を確認して、再出発。
室蘭が近づくと、夜道の雰囲気が一変します。
さすが工場夜景で有名な場所、街全体がキラキラしている様に感じます。
けれど運転は、そんな景色に目を奪われている余裕などありません。
道路が広くなって、周りの車のスピードもアップ。
標識を確認しながら車線を選ばなくちゃいけないし、自分が正しい道を走ってるか、心配になるし。
それでも、地球岬へ誘導する標識がとこどころにあって、住宅街へ入る時も、ここだよ!と矢印がある。
「そうそう!前もこれで助かったんだ!」
数年前に来た時の事を思い出しました。
以前は苫小牧から来たので、ここまでの行程はイマイチ思い出せなかったのですよね。
地球岬の駐車場には、車は一台も停まっておらず、自動販売機の明かりがちょっと不気味。
トイレからも明かりが漏れているけれど、なんだか怖くて使う気になれない。
展望台まで行くと凄い風で、誰も居ない真っ暗な場所は恐怖を呼ぶ。
空には綺麗な星空が見えるけれど、ちょっとショックなことが・・・。
岬には灯台があって、それが見事なお仕事をしているのです。
「あら、この光、星を撮るのに、どうなの?」
岬の灯台は、飾りじゃない!
灯台の光はゆっくり回りながら海に向かって伸びている。
しばらくその様子を見ていたけれど、暗闇に恐怖を感じてしまって、真っ暗な展望台に上る勇気がでない。
駐車場に戻って、ここで車中泊をしながら星の写真を撮ろうかとも考えたけれど、一人でここに居ることがやけに怖くて止めにした。
またまたスマホで道の駅を探して、白鳥大橋のふもとにある『道の駅みたら』で車中泊することに決定。
道の駅みたら の情報はこちら
岬から国道に戻ると、道の駅への案内看板も度々出てくるので楽勝!と思って運転していたら・・・
最後の最後、左折する道を曲がりそこねて・・・白鳥大橋に乗っちゃった!
一度乗ったら後戻りは出来ない自動車専用道路。
美しくライトアップされた橋。
本当は室蘭に入る時、この橋を渡れば地球岬は近かったのに、私はぐるっと遠回りをしていたのです。
なのに今になって、逆戻りしているし・・・。
対岸に着いてから、Uターン。
行ったり来たりで、やっと道の駅に到着すると、車中泊の車が数台駐車場に停まっていた。
この道の駅、閉館時間は中に入れないので、トイレは駐車場のトイレを使います。
急いだり、がっかりしたり、焦ったり、びびったり・・・
寝不足と疲れで気力がなくなっているので、直ぐに寝ることに・・・まだ8時だけど。
移動途中で何度もコンビニによって、ちょこちょこ食べていたので夕食はなし。
シートの背もたれを倒してベッドを作成、持参した毛布に包まると、直ぐに眠れる。
時々、他の車の人の話し声が聞こえるけれど、熟睡出来てしまうのです。
それでも、心の中は残念感でいっぱい。
この旅、計画性なさすぎ!!!
つづく・・・
地球岬から、室蘭の街を見下ろして・・・
こりゃ、旅ブログじゃないな。
ただの移動の記録だわ!
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