2022年10月1日。朝。
赤いサンゴ草と白いウミネコに後ろ髪を引かれながら、眩しい朝の陽ざしを受けて、今度はサロマ湖方面へとハンドルを切る。
目的地のワッカ原生花園には、サロマ湖とオホーツク海の間にある細長い砂州を通る「竜宮街道」がある。端から端まで20Kmもあるけれど自動車は通れない。だからと言って、怖気づいてはいられない。「ワッカネイチャーセンター」で、用意周到にレンタサイクルが用意されているのだ!乗るしかないじゃないか!!!
・・・とは言うものの、早起きと昨日の疲れが残っているせいか、コンビニのパンで朝食を済ませると眠気が襲ってきた。仮眠を取っていると、やけに暑くて目が覚めた。日差しがガンガンと車に差し込み、気温が上がっている。
「おお、やばい!熱中症になるところだった!」
時刻は10時。この季節の道東にしては、やけに暖かく、予想最高気温は、なんと29℃。
日光湿疹が出来やすい体質なので、半袖でサイクリングは無理。Tシャツに長袖のシャツを重ね着して、首にタオルを巻いてネイチャーセンターで自転車を借りた。
レンタサイクル、大人650円。
説明を受けると、2時間ほどの行程になりそうだ。
(ワッカ原生花園の詳しい情報はこちら )
私の記事は、基本観光情報ではありませんのであしからず。
ネイチャセンターを出発し、軽やかに自転車をこいでいくと道が左右に分かれる。左へ行くとサロマ湖第2湖口、右は海と湖を眺めるサロマサイクリングロード。
まずは左に曲がり、ススキ野原を眺めながら自転車をこぐ。この道は、しばらく海も湖もみえないけれど、時々、海辺に下りられる細い道が出現する。
変な人と遭遇・・・笑
サロマ湖第2湖口の橋から見た海。
走り続けると、やっとサロマ湖畔に出て「花の聖水 ワッカの水」という湧き水がある。その近く、東屋で休憩。(湧き水についてはググってね、写真わすれた苦笑)
ここは、竜宮街道の先の竜宮の世界か・・・いや、居たのは、乙姫ではなく、疲れ切った中年おばさんだった!
竜宮街道は湧き水が終点なので、ここで折り返して戻ることになる。
日差しは変わらず強く、湖が眩しい。
行きは、湖が見えなかったけれど、帰り道では遠く湖の光を望めた。
そして、先ほど左右に分かれた分岐点を通り過ぎ、今度は、海と湖を眺めながらサイクリングロードを走り続ける。こちらは、結構起伏がある上、海風が生温かい。自転車をこぐことに必死で、写真を撮る余裕もない。帽子の中は汗まみれ。途中、我慢できず腕まくりをした。
この日、網走では30℃を超えたという。暑いわけだ…老体には、ホントきつかった。
慰めてくれたのは、ハマナスの赤い実。
やっとの思いで戻ってきたら、空には雲が広がって来た。
ここで夕日を狙うつもりだったけれど・・・、大丈夫か?
ネイチャーセンターの駐車場に停めた車に戻り、汗を拭きながら、またパンをかじり、夕方のお天気を心配しても、まだ午後1時。ここで、ただ落日を待つのも勿体ないと考えていると、ウミネコに対する未練がふつふつと湧いてきた。
「また戻るのか・・。」
いつもいつも、本当にいっつも、行ったり来たりの癖が抜けない。
ここから能取湖までは車で30分ほど。ウミネコと遊んでから戻っても、夕日には間に合うだろう。
コンビニで飲み物を調達したり、ガソリンを入れたり、多少寄り道をして、またまた能取湖へ到着。
どんだけ能取湖、好きやねん!
でもって、ウミネコと遊ぶ♪
やけにくちばしが赤いな、本当は黄色っぽいはずだけど・・・
うぎゃー!!!ピ、ピ、ピント~~~!
グスッ・・・どうせ、どうせ、こんなもんよ…、私なんか、わたしなんか~~~っ
観光バスが到着すると、ウミネコは飛び去った。
少し待てばウミネコは戻ってくると思うけど、そろそろワッカ原生花園に戻って夕日を撮らなくちゃ。
これで、サンゴ草とウミネコとはお別れ。いっぱい失敗しちゃったけど、ここは良い思い出の場所。
赤いアッケシソウが見られたし、白いウミネコと遊ぶことが出来た。
観光客が「意外と大したことなかったね。」と囁きながら歩いていた。
もっと、一面真っ赤に染まる広大な風景を想像していたのだろう。ネットなどで紹介されている写真は、青空や夕日とのコントラストが素晴らしい。そんな写真を知っていても、私は十分感動できたのに、その人は、せっかくここに足を運びながら、感動を得られない。
ちょっと可哀そうだな、と思った。美瑛の青い池でも同じ経験をしたことがある。
「写真って、合成してるんだね。本物、そんな青くないじゃん!」って言ってる女性とすれ違ったことがある。
天候や光の条件によって、風景の見え方は全然変わってくるのに・・・、本当に素晴らしい一瞬を捉ええることが出来るのは、写真家の努力の賜物なのだ。
もちろん、合成に近い写真はいっぱい出回っているけれど、せっかく名所に来たのに、落胆を持ち帰るなんて気の毒だな。
この場所に立った時、「今の景色はこれ、朝はどう見えるだろう?夕方は?もっと晴れたら?いつかまた、ここに来て、違う景色も見てみたい。」と思えれば、旅は格段に楽しくなると、私は信じている。
そうそう・・・
今朝、この駐車場で、2-~3人の若い男性が看板を見て不思議そうにしていた。
「これ、どういう意味だ?方言かな?」
おそらく「車椅子の方は、こちらのスロープから参道に行けますよ。」という意味だと思うけど、男性は、車椅子の事を「アッケシソウ」というのだと思っているらしい。
サンゴ草=アッケシソウ、だと知らないのだ。
どうにも我慢できず、
「アッケシソウは、これです。」と、赤い湿地を指さした。
「え?」
「アッケシソウ、別名サンゴ草。」
「あぁ、そうなんですね!」
男性たちは、自分たちの勘違いに苦笑いしていた。
つづく・・・
赤いサンゴ草と白いウミネコに後ろ髪を引かれながら、眩しい朝の陽ざしを受けて、今度はサロマ湖方面へとハンドルを切る。
目的地のワッカ原生花園には、サロマ湖とオホーツク海の間にある細長い砂州を通る「竜宮街道」がある。端から端まで20Kmもあるけれど自動車は通れない。だからと言って、怖気づいてはいられない。「ワッカネイチャーセンター」で、用意周到にレンタサイクルが用意されているのだ!乗るしかないじゃないか!!!
・・・とは言うものの、早起きと昨日の疲れが残っているせいか、コンビニのパンで朝食を済ませると眠気が襲ってきた。仮眠を取っていると、やけに暑くて目が覚めた。日差しがガンガンと車に差し込み、気温が上がっている。
「おお、やばい!熱中症になるところだった!」
時刻は10時。この季節の道東にしては、やけに暖かく、予想最高気温は、なんと29℃。
日光湿疹が出来やすい体質なので、半袖でサイクリングは無理。Tシャツに長袖のシャツを重ね着して、首にタオルを巻いてネイチャーセンターで自転車を借りた。
レンタサイクル、大人650円。
説明を受けると、2時間ほどの行程になりそうだ。
(ワッカ原生花園の詳しい情報はこちら )
私の記事は、基本観光情報ではありませんのであしからず。
ネイチャセンターを出発し、軽やかに自転車をこいでいくと道が左右に分かれる。左へ行くとサロマ湖第2湖口、右は海と湖を眺めるサロマサイクリングロード。
まずは左に曲がり、ススキ野原を眺めながら自転車をこぐ。この道は、しばらく海も湖もみえないけれど、時々、海辺に下りられる細い道が出現する。
変な人と遭遇・・・笑
サロマ湖第2湖口の橋から見た海。
走り続けると、やっとサロマ湖畔に出て「花の聖水 ワッカの水」という湧き水がある。その近く、東屋で休憩。(湧き水についてはググってね、写真わすれた苦笑)
ここは、竜宮街道の先の竜宮の世界か・・・いや、居たのは、乙姫ではなく、疲れ切った中年おばさんだった!
竜宮街道は湧き水が終点なので、ここで折り返して戻ることになる。
日差しは変わらず強く、湖が眩しい。
行きは、湖が見えなかったけれど、帰り道では遠く湖の光を望めた。
そして、先ほど左右に分かれた分岐点を通り過ぎ、今度は、海と湖を眺めながらサイクリングロードを走り続ける。こちらは、結構起伏がある上、海風が生温かい。自転車をこぐことに必死で、写真を撮る余裕もない。帽子の中は汗まみれ。途中、我慢できず腕まくりをした。
この日、網走では30℃を超えたという。暑いわけだ…老体には、ホントきつかった。
慰めてくれたのは、ハマナスの赤い実。
やっとの思いで戻ってきたら、空には雲が広がって来た。
ここで夕日を狙うつもりだったけれど・・・、大丈夫か?
ネイチャーセンターの駐車場に停めた車に戻り、汗を拭きながら、またパンをかじり、夕方のお天気を心配しても、まだ午後1時。ここで、ただ落日を待つのも勿体ないと考えていると、ウミネコに対する未練がふつふつと湧いてきた。
「また戻るのか・・。」
いつもいつも、本当にいっつも、行ったり来たりの癖が抜けない。
ここから能取湖までは車で30分ほど。ウミネコと遊んでから戻っても、夕日には間に合うだろう。
コンビニで飲み物を調達したり、ガソリンを入れたり、多少寄り道をして、またまた能取湖へ到着。
どんだけ能取湖、好きやねん!
でもって、ウミネコと遊ぶ♪
やけにくちばしが赤いな、本当は黄色っぽいはずだけど・・・
うぎゃー!!!ピ、ピ、ピント~~~!
グスッ・・・どうせ、どうせ、こんなもんよ…、私なんか、わたしなんか~~~っ
観光バスが到着すると、ウミネコは飛び去った。
少し待てばウミネコは戻ってくると思うけど、そろそろワッカ原生花園に戻って夕日を撮らなくちゃ。
これで、サンゴ草とウミネコとはお別れ。いっぱい失敗しちゃったけど、ここは良い思い出の場所。
赤いアッケシソウが見られたし、白いウミネコと遊ぶことが出来た。
観光客が「意外と大したことなかったね。」と囁きながら歩いていた。
もっと、一面真っ赤に染まる広大な風景を想像していたのだろう。ネットなどで紹介されている写真は、青空や夕日とのコントラストが素晴らしい。そんな写真を知っていても、私は十分感動できたのに、その人は、せっかくここに足を運びながら、感動を得られない。
ちょっと可哀そうだな、と思った。美瑛の青い池でも同じ経験をしたことがある。
「写真って、合成してるんだね。本物、そんな青くないじゃん!」って言ってる女性とすれ違ったことがある。
天候や光の条件によって、風景の見え方は全然変わってくるのに・・・、本当に素晴らしい一瞬を捉ええることが出来るのは、写真家の努力の賜物なのだ。
もちろん、合成に近い写真はいっぱい出回っているけれど、せっかく名所に来たのに、落胆を持ち帰るなんて気の毒だな。
この場所に立った時、「今の景色はこれ、朝はどう見えるだろう?夕方は?もっと晴れたら?いつかまた、ここに来て、違う景色も見てみたい。」と思えれば、旅は格段に楽しくなると、私は信じている。
そうそう・・・
今朝、この駐車場で、2-~3人の若い男性が看板を見て不思議そうにしていた。
「これ、どういう意味だ?方言かな?」
おそらく「車椅子の方は、こちらのスロープから参道に行けますよ。」という意味だと思うけど、男性は、車椅子の事を「アッケシソウ」というのだと思っているらしい。
サンゴ草=アッケシソウ、だと知らないのだ。
どうにも我慢できず、
「アッケシソウは、これです。」と、赤い湿地を指さした。
「え?」
「アッケシソウ、別名サンゴ草。」
「あぁ、そうなんですね!」
男性たちは、自分たちの勘違いに苦笑いしていた。
つづく・・・
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