ゆるふわ屋。 - 鏃キロク・若林浩太郎のブログ -

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涙声20%配合

2006年05月20日 14時30分59秒 | レビュー
TVアニメ『うたわれるもの』オープニングテーマ 夢想歌
Suara, 須谷尚子, 豆田将, 未海
ランティス

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女性に「ご飯いっしょに食べません?」って
言われて行ったら、マンションの一室に女3人と私1人。
私にしては珍しい光景でした。

なんのコト言ってるかっていいますとね。
まあ、昔バイトでご一緒した人の中で友達になったのが
なぜか女性ばかりで、3人とも既婚だったんです。
一人だけ年下だったかな?

その中に自分の母くらいの歳の方がおられまして。
前日に放送された「北の国から」の最終回の話をしてたんです。

「昨日、北の国からの話をしててね?
 うちの娘たちったら、
 今までの話を知らないんだけど、
 感動して泣くために観るんだって」

その言葉を聞いた時に「な、なんですとーっ!?」と
衝撃を受けたのを覚えています。

極めて能動的に、ストレスを発散する為に泣く。
その為にドラマを観るという行動は
男であり極めてロマンチストな私には無い発想でした。

その後、数ヶ月して今度は劇場にて。
「阿弥陀堂だより」という映画を観ている時のこと。
劇中で、余命あと数ヶ月と診断された夫を気丈に見守る妻が出てきます。
今まで弱音など吐いたことのない夫が、
そろそろお迎えが近いと感じたのでしょう、妻にこう言うんです。

「今まで、ありがとうな」

すると妻役の香川京子さんが声を震わせて
「なんですか、突然」と返すのですが……その声が
余りにも演技っぽくなくって、不意打ちをくらったかのように、
もちろんそんなつもりはなかったのに、
泣いてしまったんですね。

心が、液体の入った器だとしたら、
香川さんの声……楽器から発せられる音波のようなもので
さざなみが、たったような。

泣いてしまったのは私だけではなく、
劇場内で鼻水をすする音とかティッシュで鼻をかむ音が
聞こえてきました。

終わったあと劇場を出た時に、連れが
「泣いてた人多かったな。俺はぜんぜん涙でんかってんけど、
 俺って薄情なんかな?」
そんな風に言ったのを覚えています。
本当に薄情な人は、そんなコトを思ったりしないですよね。

(さきほど気付いたのですが、この亡くなった夫役を演じて
 らっしゃったのが16日に急逝された田村高廣さんですね)

さて、話はようやく本題に入ります。

先日アニメ「うたわれるもの」のOPである
「夢想歌」を購入しました。

ヨドバシ梅田で売り切れてた時には
「手に入らないかも!?」とか思いましたが、
一般向け同人誌「おたくの娘さん 3巻」を買うために寄った
「とらのあな」に置いてあって両方ゲット!

このアニメ、私にしては珍しく見続けています。

地上波だけでも嫌というほど番組が始まり終わる中で
特定の番組を見続けることって少なくなったと思いませんか。
少なくとも私はそうです。

アニメを見続けるキッカケになったのは、
この主題歌でした。

歌い手のsuaraさん
OHPでも試聴ができないので、ライブ映像をご覧ください。
どういう歌声かは、それで分かると思います。

なんていうか、歌声に涙声が……あの時、香川さんの口から発せられた、
心を揺さぶる声が含まれている気がするんです。

カップリングの曲はアニメとは全く関係ありませんが、
とても良い感じのバラードです。

私は2次元だろうが3次元だろうが、
人と人として会ったことのない人には
熱烈に「いれこむ」ことはないので、
決してオーバーに応援はしませんが、
静かに見守りつつ応援しつつしていきたい人ができました。

東京以外でもライブやってくれないかな。
行くかどうかは別にして。