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第一章 [四]を紹介します。
・・・・・第一章・・・・・主人公=小島海彦(作者)は志野雪子と出会い、そして、愛を育んでゆく・・・・・
・・・・・・・雪の朝であった。道も屋根も白い化粧をして、牛乳色の空からは、ゆっくりと粉雪が
舞い降りていた。・・・・・・駅には汽車を待つ男女の通学生や一般の乗客がにぎやかに話し合っていた。
・・・改札が始まり、白い息を吐きながら汽車が入ってきた。列車はかなり混んでいた。
海彦は、列車が停まると同時にうまくステップに足をかけ降りる人がすむと、まっさきに乗った。内部へ進み
適当なところにたちどまった二つ先の席の、海彦の方を向いた通路側に、その少女は腰かけて顔を上げてい
た。少女は背をのばして、正面から海彦を見つめている。・・・・・・・・・・






次回は、 第一章 [五]を紹介します。