遅ればせながら。『世にも奇妙な物語』、みんな面白かったです。
「美人税」、確かに美人は特だよな~。と羨ましいことしきりですが、
美人の友人達の話を聞く分には美人なりの不愉快なことや辛いこと、悩みも多いようで。
こちらに気を遣ってくれているとしても、そういう悩みが無いのは気楽だな~と思ってみたり。
美人税があるならイケメン税もあったほうがいいんじゃないかとか。
そもそも税金の無駄遣いが無ければそんな税は不要だろうなんて
虚構と現実をごっちゃにしてしまったり。気楽に見られました。
「ユートピア」諸星大二郎さん原作らしく、昔のSF小説のような味わいでした。
窪田さん、初めてドラマで見たのですが表情が豊かで、こういう演技をするかたなんだな~と知りました。
人の仕事がこの先ロボットに代替されていくのはわかりますが、
現在、人対人で成り立っている仕事が機械に代わるのは
少子化世代の子たちが成人した頃、労働者数が少なくなる頃からかもなあ、なんて。
少なくとも、労働時間ばかり多くて収入も時間も持てないような仕事でなく、
仕事に就けずに生活に支障が出るような社会でなく、
人が人らしく稼いだ賃金で自らの生活に潤いを持てるような暮らしができるような。
人が各々家族や周囲を支えることで必要とされて成り立つ社会がユートピアなのかもしれないな~とか、
理想が理想通りになったらそれはそれでまた気色が悪いのかもな~、なんて、
また虚構と現実をごっちゃにしながら見てました。
「通いの軍隊」、西島さん出演作でしたが、普通の人がふとしたきっかけで戦争に巻き込まれていく怖さ。
徴兵制の国もありますし、世界中(日本を含め)、各国の戦争の時代には。
定時に終わる戦い、戦闘服を脱いで日常へ戻っていく人々を見て安心する主人公が、
だんだんと自分の身を置く場所が本当の戦場であることを自覚していく。
西島さんの穏やかで呑気な演技で描かれていた日常が、非日常へと変化していく。
平和に見えていたものから裏切られる怖さを感じました。
ひたひたと、怖い現実が迫りくる感覚は誰もが何となく知っているのではないでしょうか。
なんて。虚構と現実をごっちゃに(略)
「クイズのおっさん」予想を反した思いがけない秀作でした。
高橋一生さんのナイーブな演技と、松重さんの不器用で優しみのある表情が
すごく良かったです。
クイズのおっさんはクイズでしかコミュニケーションを取れないので、
クイズ王クラスの人でないとおっさんの応に対して答ができないんですよね。
この世には多分、おっさんみたいな存在に未だ出会えない三郎さんのような人は大勢いて。
仕事のような大事な何かを失なったときに励ましてくれる相手がいないまま、
一人で立ち上がっている人がいるのでしょう。
そんな人たちにとって、あの三郎さんとおっさんの関係性は理想の一つなんじゃないでしょうか。
私も「そんな人たち」の一人なので見ていて泣いてしまいました。
また虚構と現実を(略)
映画やドラマの凄いところは、現実を忘れられるような他の世界が生まれていることです。
日常に辛いことや重い荷がある人が、映画を観に行ったりドラマを観たりして、
しばし現実から違う世界を味わい、そしてまた日常に戻る力を得る。
観て損した!駄作だ!という作品もあるけれど、
他の人がその作品に癒されるかもしれない。
ある人にとっては暗くて嫌だ、という作品が
別の人にとってはその時必要な重さであるかもしれない。
人が多様性に富んでいる限り作品にも多様性が必要で。
流行りの作品も必要だけれど、片隅の作品も必要で。
興行的には失敗と言われている作品も、少数の人にとっての光かもしれない。
そんなことを、虚構と現実をごっちゃにしながらぼんやり考えていた休日でした。
6月はCSで『蟲たちの家』や『LOFT』が放映されるので楽しみです♪
クリーピーも相当怖いらしいので、上映が待ち遠しいです(^^)