膝の水

　よく膝痛の方が来院されますが、中には膝関節に水が溜まってしまい、その水を抜いてしまわれる方がいます。

　膝に水が溜まるのは炎症が起こっているからです。その炎症を鎮めようと水が溜まっているのです。膝の水は、体の中で火事になったので消火活動しているようなものです。

　膝の水を抜くと一時的に痛みは無くなりますので、治ったような氣がしますが、暫くすると、また、水が溜まってしまう場合がほとんどです。東洋医学では水を抜くことはお薦めできません。

　膝に水が溜まる原因を取り除かない限り、イタチごっこだと思います。そして何度も水を抜くと炎症を抑える消火活動する力さえ無くなってしまい、膝がやせ細ってしまいます。今までそういう人を何人か観てきました。

　膝に水が溜まることが悪いのではなく、水が溜まるようになる原因を改善することが大切です。その原因の多くは身体の傾き、捻れにあります。

　根本的に改善するには、姿勢と身体の使い方を正しくするしかないと思います。

　「痛みは健康のメッセンジャー」と均整ではよく言います。同様に「膝の水」も「メッセンジャー」であって悪者ではないのです。

　膝に限らず自分の身体とは一生付き合っていかなければなりません。身体の声をよく聞いてあげましょう。

　杉並区西荻窪の整体・木村均整院