午前中で用事は終わり、紅葉の真田十万石ご城下・松代町へ。
あまりにも快晴で土塀が夏のような眩しい白。
ここでも菊花展。
そこかしこの紅葉を眺めながら山寺常山邸へ。
山寺常山は幕末から明治を駆け抜けた松代藩士のひとり。
幕末は真田幸貫・幸教に仕え、明治になってからは藩知事に就任した幸民を支えながら教育者として生きた。
庭園は四季折々に趣があるけど、やはり紅葉の季節はひときわ美しい。
邸内へ。
丸窓からの眺めはこれまた格別。
佐久間象山・鎌原桐山・山寺常山を松代三山と称す。
象山も桐山も新しい時代を見ることなく散った。
御一新後の常山は中央での出世を望まずに教育者として生きたのだった。
山寺常山邸の池にも前の水路にも鯉が泳ぐ。
松代藩は城下に優れた水系システムを持っていた。
城下に引かれた水は一滴の無駄も無く使用された。鯉を飼うのも道楽ではなくて食用。養鯉。
真田十万石は藩名は令和になった今でも響くけど、財政は厳しかった。肥沃な善光寺平は幕府直轄。千曲川の向こうの生産性の低い土地が松代藩だった。しかも藩士の数も多かった。
松代町が多くの優秀な人材を輩出するのは、教育と創意工夫で乗り切ってきたからなんだろうな。
山寺常山邸の前の坂を下れば象山神社さま。
七五三でにぎわう。
こちらのお池の紅葉も綺麗だ。
それにしても今日は暑いくらいの立冬だったなぁと見上げた夕空には三日月。