河津桜は満開だけど染井吉野の蕾はまだまだ固い大岡川。
黄金町エリアマネジメントセンターの高架下スタジオSite-Aギャラリーでは、「Artist's Network FUKUOKA2023[第一部]IAFの時代」開催中。
会期は2月10日~3月5日。
参加アーティストは、オーギカナエ、草野貴世、和田千秋、牛嶋均、坂崎隆一。ワークショップは安部泰輔。
1978年、福岡市中央区薬院に「IAF芸術研究室」というスペースがオープンし、若いアーティストとアーティストになりたい人たちが集うようになり、その場所を拠点に様々な活動が始まったという。
自称アーティストは浜辺の砂の数ほどいても、ほんとにそれだけで飯を食っていける美術家というのは指でつまむ程度。更に時代をこえていくのはその一つまみの中の1粒あるかないか。
当時の若いアーティストとアーティストになりたい人たちのその後の軌跡と今を紹介する展覧会。
草野貴世。
草野貴世は1988年に多摩美術大学を卒業した後にロンドン大学で学んだ。最近は藍染や藍染めを生業とする人たちをモチーフに制作を続ける。
壁の自作の服や服飾小物に藍染めとその周辺の風景が映し出される。
坂崎隆一。
坂崎隆一は1967年熊本市に生まれた。1990年にUSIA(米国広報文化交流局)の招聘プログラムで渡米。アーティストになりたい人たちではなくすでに評価され始めている若いアーティストたちのひとりだった。
作品が道路を向いて展示されてる。
受付のにいさんにそんじゃまたと挨拶して外に出る。
・・・
やられた!!!
どちら側からも「こちらは裏側です。反対側からご覧ください。」だったんだ。
安部泰輔ワークショップへと向かう。
ワークショップ会場は黄金町エリアマネジメントセンターのステップ・スリー。
安部泰輔は1974年大分生まれ。
古着や端切れを使ってミシンで立体を制作し、そのプロセスも含めて作品とする観客参加型のインスタレーションを展開する。
今回のテーマは森に住む動物たち。
古着を木に見立てて、ワークショップ(参加費千円)で観客が描いた動物の絵をミシンでクッション状のぬいぐるみに仕立てて森に住まわせる。
このワークショップは初めてではないからなんとなく話しながら絵を描く。
移転する画廊のセールで私は安部泰輔ヒラメを1万円で買ったと話したら、あれは今は10万円です!オレが死んだらもっと上がる!わけねーか。笑い合いながら、そのヒラメは他の作品群の敷物になっていたとは言えなかったわ。
そのクッション状ぬいぐるみは会場で展示のひとつとなり、展覧会が終わったら渡してもらえる。遠方なら郵送も可。
そういえば、安部泰輔はダンサーだったと聞いたことがあった。ワークショップにも過去から今へ軌跡があるのだった。